下半身のことは武士の情けと言って、そのコトは許された。そんな時代もあったとか(?) ある小説の中に、妻が自分以外の男ばかりに体をユルしてしまう。そんな妻に、君が悪いのではない。君の下半身が悪いのだ。人間の下半身は別人格なんだと言う。国語の授業で、「で・で・づ・づる・づれ・でよ」とか「け・け・く・くる・くれ・けよ」とかチンプンカンプンの下なんとか活用を習った気がする。「人間の壁」「ベルリンの壁」「10秒の壁」「バカの壁」ピンク・フロイドの「ザ・ウォール」というPVの映像はスバラシイ。人間の歴史は「壁」との闘いであった。今年生誕100年の作家「安部公房」の初期作品に「壁」というのがある。鎌倉の神奈川近代文学館で特別展が開催されている。12月8日まで。さしたる秩序も脈略もなく、思いつくままに物語の設定や文章が書き連ねられる。多くの作品に共通する、常軌を逸したとっぴな発想がある。「砂の女」「他人の顔」は自ら脚本を書き映画化され、社会現象を起こした。勅使河原宏監督とのコンビで創られた映画は、日本の映画界の金字塔といえる。カフカに影響を受けているのか、常に不条理が主題となる。最近の日本映画には、文学性がない作品が多い。作家の発想が、マンガ家の発想を超えていない。さて、「103万円の壁」をブチ破るを公約にして、七人の政党である国民民主党の代表玉木雄一郎が、今回の選挙で4倍増の28人の政党の代表となり、乱立する政党の中で、キャスティングボートを握った。敗れた自民の石破 茂は、すでに死に体である。そもそも20人弱の派閥のリーダーがつとまらない人間に、国の政治はできるはずがない。三白眼の異様な目つきは、ヒトに向う時、ヒトの目線から離れている時と、別人格になる。他人の顔を買うという安部公房の「他人の顔」の如く、ペルソナ(仮面)を使い分ける。玉木雄一郎の顔はいわゆる笑い顔であって、人から見るとすこぶる、あかるい、たのしい、いいヒトである。が、人間の下半身は別人格である。笑い顔は実はペルソナ(仮面)であった。いわゆる高学歴者の政治家、キャリア官僚、教授や博士たち学究の徒は、小・中・大学・大学院、研究所で勉強ばかりして、貴重な月日で下半身の鍛錬を怠っていた。これが時としてアンビリーバブルな不祥事を起こす。トイレでの盗撮、学生たちへのセクハラ、SM趣味、幼児趣味、コスプレ、赤ちゃんプレイや、動物との性行為。東大法学部卒とかの人種は、試験問題にしか取り組んでこなかった。それ故、夜の世界の引力の怖さを知らない。世阿弥は絶世の美男子で、足利将軍義満の寵愛を受けた。“あそびをせんとうまれけむ”にも通じる風姿花伝を残した。やがて佐渡島に島流しにされるが、雅(みやび)に生き抜いた。さて、玉木雄一郎だが、残念ながら雅(みやび)でない。妻と子に謝ったとか言っていたが、醜悪なその姿に103万円の壁(貧しき民の願い)が、あんたには超えてほしくないと言っている。NO2の榛葉幹事長の罪も深い。自分の趣味は、玉木雄一郎なんて、誤解を呼ぶ表現をしているが、玉木雄一郎の下半身の出来事を知らないはずはなかった。ずっと前から知っていたはずだ。ならばNO2はブザマな姿を見せないための手を打っておくべきだった。日本維新の会もメロメロ化し、プチブルになった共産党に反省の言葉なし。この先この国はどうなるのだろうか。アメリカではトランプが勝利、やりたい放題で世界中を混乱させるだろう。ヘトヘト、ヘロヘロ顔になった、石破 茂総理はすでに慢性疲労症候群の有り様だ。その先はまっ暗闇だ。日本の政治そのものが、まっ暗闇なのだがメシアは出てこない。夜帰宅すると、台所に愚妻がボー然と立っている。ついに台所のシンクの水が流れなくなったわ、今水のトラブルを呼んだのと言う。で、一人の男が来る。アレコレ話をしている。そこに息子が来た。息子は建築関係なので、水のトラブル専門の会社を知っている。愚妻が呼んだ人に、あ~ですから、こうですからと言ってお引き取りを願う。で、駄目だよあ~ゆうところはとんでもない見積りを出してくるんだからと叱る。でも流れないだもん、私は全く役に立たないのを知っている。で、息子が知り合いに電話をしてくれた。次の日の午後一時半、やって来ましたタンク付ワゴン車、社名は「水のパイプ病院」いいネーミングだ。で、出てきた社長兼院長は、アタマに消しゴムのついたエンピツのように細い。メガネに白いマスク、60歳位だろうか。いざ仕事となると、凄いのなんの、えっ、こんなことになってたのということを次々と発見。原因はここだと、台所とは全く違う場所、玄関脇の木の下だと発見した。そこには猫柳の木が成長して、下水の源の栓をかくしてしまっていた。社長兼院長は大きなハサミでバッサバッサと切り落とした。オオ~、そこには丸い大きな蓋があった。老朽化した家のアチコチが壊れはじめた。約3時間社長兼院長は水路を開放してくれて、7900円ですと言った。えっ、いいんですかと言えば、悪い業者さんもいるから気をつけて、と小さな声でアドバイスをくれた。一万円を出して、これで結構ですと言った。そうですかどうもありがとうございました。では、又不具合があったらと領収書と名刺をくれた。白いタンク車は去っていった。ありがとうございました。私の体も老朽化している。生きているのが不思議だと言った。お医者さんの言葉を思い出した。玉木雄一郎はいつ、どういう形で辞めるのだろうか。政権交代前夜であるが、役者がいない。私は今、田中角栄のドキュメンタリー映画を見ながら書いている。田中角栄は高学歴でないから、下半身の怖さをしっかり学んでいる。女性の心を知り尽くしている。キミねオカアチャンだけじゃダメだよ、べんきょうだよ、べんきょう。上手にベンキョウスンダヨ、月謝は高いがね、ワッハハハハ。左団扇をバタバタさせながら。田中角栄ならば、103万の壁は、財務省への電話一本で片付けただろうと思った。武士の情けを知った“性事家”でもあった。(文中敬称略)