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2010年8月31日火曜日

湘南の嵐便り 「目クソVS鼻クソ」

21世紀宇宙から「はやぶさ」が帰って来る時代にエイッ!エイッ!オー!ガンバルゾーだ。

日本はとんでもない政治後進国だ。
未だに国民投票で国の代表を選ばない。国民の誰もそれを声を大にして言わない。
マスコミも取り上げない。自民党や民主党の代表が国のトップ総理大臣となる、こんなのは中国や北朝鮮と同じだ。

マスコミは政局政界再編となると新聞は売れ、テレビは大騒ぎし、週刊誌も書きたい放題で売れる。又、又民主党の代表選、目クソと鼻クソの戦いである。

一番喜んでいるのはマスコミだ、この業界はクソミソだ。
政治家から政局を取ったらトンカツ屋からトンカツを、八百屋から野菜を、床屋さんからハサミを取り上げる様なものだ、それが仕事だから。

権力闘争は太古の昔から続いている。
会社でも人事を巡って一年中権力闘争をしている、それが一番の仕事だからだ。人間が群れをなした時から支配者を目指して血みどろの戦いをする。
応仁の乱や下克上の時代、戦国時代に比べれば今の権力闘争なんて「へ」見たいなものだ。
親を殺し、子を殺し、一族を殺し根絶やしにする、それが戦国時代だ。ロシアや中国や北朝鮮の権力闘争なんて凄まじいのだ。何千何万の敵対者が消えてしまう。この国は甘い、甘過ぎる。



菅直人なる政治家は、私が会った政治家の中で断トツNO.1に最低の政治家だった。
作り笑いの中にとんでもない体質を持っている。人の顔を見て話さない、時間を守らない、話している最中何度も携帯電話をいじりながら立ったり座ったり、会議室から出たり入ったり、正にイラ菅だ。人をずっと待たして何の挨拶もない二重人格、多重人格だ。

奥さんが一番知っているのだろう、こんな人が総理大臣になって本当にいいのと正直に言っているのだから。又この国は人物がいない政治家が小粒になったわねなんて言っている。亭主得意の作り笑いだ。あっちこっち突っついて攻撃している時は得意然としているが一度せめられる立場になるとオタオタ状態になるだけだ。こんな男がいざとなったら真っ先に逃げ出すだろう。



小沢一郎なる男は張り虎の虎を演じるのが上手なだけ、小心翼々としてお白州と強制起訴を恐れているだけだ。普天間の埋め立ての為に買った山や利権をなんとしても無駄にしたくない。田中角栄、竹下登、金丸信ゆずりの利権政治家の典型だ。検察とどんな取引をしたのか予測はつくが後日にする。

鳩山は元ある業界の大立物の隠し子と云われている、その血が騒ぐのだろう、ジッと黙っていられない黒いど鳩だ。国民は何も怒らずジッと黙っている。この方が余程不気味だ。
今日小沢一郎と菅直人が手打ちの会談をするらしい?政界は一寸先は闇だ。


2010年8月30日月曜日

湘南の嵐便り 「命懸け」

皇帝ペンギンは自分の卵を守るために氷点下60℃の厳しい状況の中、約65日余り動くことなく卵を守る。その役目は父親(オス)である。

人間社会とは別に食べ物を捕って来るのは母親(メス)の役目である。風速数十メートルを越す吹きすさぶ嵐の中でひたすら卵を守る。

子の為に親は自らの命を懸けるのだ。人間が窮地に陥った時、子は皆「お母さーん」といい、「お父さーん」といって散っていった特攻隊員はいないと云える。
母親の中で10ヶ月守り育てられた小さな命はへその緒で繋がった瞬間から太い絆で繋がっているのである。


今から15年前私は突然心臓がバコバコして全く眠れなくなった。
2日で心臓外科を4つ周りいろんな検査をしたが心電図には全く異常ない。
その頃娘は20歳、息子は14歳であった。マズイ、なんとしても娘を嫁に出し息子を成人させる迄は命を落とす訳にはいかない。そう思うと余計に心臓はバクバクし横になるとオイッ地震だなんて口走りだした。

一日、二日、三日ずっと起きていた。
ウイスキーと市販の睡眠導入剤を飲んでも頭は覚醒している。眠りたいきっと夢を見ているんだ、そんな中でも毎日仕事に行った。会社に着くと床に横になりちょっと眠りたいんだと言った。

内科でないと思っていたので主治医の所には未だ行ってなかったが四日目に行った。
事情を言うと主治医は、ハイ直ぐシェルターに入って仕事の事は一切忘れる事と言って慈恵医大に電話してくれた。

先生駄目ですよ、子供達がいるんですよ、会社も仕事も心配だしと言うと、何言ってんだと凄く叱られた。その日強い薬を飲んで深い眠りについた。
君はね、人間じゃない生活をして体を酷使して来たから体が悲鳴をあげてもう勘弁してくれと叫んでいるんだよ。


翌日自宅に役員全員とお世話になっている方々が集まり入院を決意した。
自律神経失調症、慢性疲労から来る抑鬱状態であったらしい。治療方法はただ何もしないで頭と体を休め規則正しく投薬を続ける事であった。外との電話も駄目、人生で初めてのリタイア45日を経験した。それを期に毎日早朝一時間海岸のサイクリングロードを歩く事を決めた、ロケや出張の時はシューズをバッグに入れた。

十年間ほぼ毎日歩き続けた。
チクショウチクショウなんとしても娘の花嫁姿を見るぞ、息子を成人させる、ぞといい聞かせながら寒い日は目からボロボロ涙が、風の強い日は砂が目に入り目が開けられない。
雪の日は膝まで埋まりながら一歩一歩、行きは江の島に向かって、帰りは夜明けの富士に向かってひたすら歩いた。毎日新橋に迎えに来てくれた若い者の車は止めた。会社まで歩いた。

斬ったり刺したり撃ったり撃たれたりしていた頃、死ぬなんて事はどうって事はなかったが初めて命が惜しい、死んだらマズイと思った。

幸いいい知人、先輩、友人そして何よりタフで優しい一致団結の会社の幹部を始めスタッフが支えてくれた。

来年六月二日から八日、人生の集大成といえる画期的な展覧会を東急文化村一階ギャラリーで行う。それまではくたばる訳にはいかない。

娘は28歳で結婚し、息子は22歳で結婚した。



近頃子が親を、親が子を育てる事を放棄する残酷な事が日常茶飯事として起きている。
何とも痛ましい事だ。みんな何かせねばならない時ですぞ、世のため人の為に。

2010年8月27日金曜日

湘南の嵐便り 「見立て」


生け花の世界に「見立て」というのがある。

立派な花器、由緒ある花器でなく、割れた花器や壊れた籠や流木や死に絶えた葉っぱ等に花を生けるのである。



千利休は特に竹を見立てたと伝えられている。
実に侘びさびがあり、一度死んだ物に命を宿らせる事が出来る、つまりいい花器はそこいら中に落ちていたり捨てられたいたり流れ着いているのだ。

要はそれを見立てる人ブツのセンスといえる。
一片の枯葉に一輪の花、その仕上がりが瞬時にイメージ出来るからだ。



リストラ社会で大切なのは見立てだと思う。
それを仕事としている人は再発見、再活用のプロフェッショナルだ。

先ず話し方、その次に目の輝きを見る、髪の手入れを見る、足許の靴の手入れを見る、ワイシャツの手入れを見る、口許の締まり具合を見る、ネクタイとスーツのセンスを見る、フリースタイルの場合は更にセンスを見る。

おおよそこれだけでこの人は再生できるかを見立てられるという。
学歴やキャリアをひけらかす人物には興味ないという。
逆に私は会社から捨てられた人間ですから的な雰囲気の人もいけませんねという。私がよくいく海辺のカフェでそんな話をした。

私なんかどうでしょかね、何か使い物になりますかねと聞くと全然無理。
私も壊れ物、いいセンスの人が花を生けてくれたら結構行けるかもよと再度言うとダメダメ、生ける花がありませんよ、今のまま枯れ果てて下さいと言われました。


2010年8月26日木曜日

湘南の嵐便り 「貢ぐ女」


ゴルフを教えるプロに江連忠という人がいる。

上田桃子、佐伯三貴は江連氏のところを離れた、というより別れたのかもしれない。
江連氏はこの頃、諸見里しのぶを教えている。



鈍臭かった女の子がドンドン女性ぽくなっている。
ゴルフ以外のレッスンも受けているというのが業界の定説らしい。

優勝の副賞のショベルカーを江連氏が主宰するゴルフアカデミーに寄付、チーム江連事務所のリビングにある大型液晶テレビも諸見里がプレゼント、その他にも色々愛をプレゼントしている。



今年不調なのはゴルフ以外のレッスンが影響しているのではという業界スズメも多い。
女の戦いはそれは凄まじいものであるという。
勝てば可愛がって貰える、優しくレッスンしてくれるからなのだろう。

勝って貢ぐ女がいい女子プロゴルファーなのである。
試合前、試合後などは異様な化粧の臭い、香水の匂い、汗の臭いで鼻をつくとゴルフ記者が言っていた。

通常レッスンプロはその賞金の10%と聞いた。
一億なら一千万円というところか、ただし契約は複雑でもっと貢がされるという。

芸者に例えるとレッスンプロは置屋のヤリ手ババアで選手は芸者さん、勝っている内は花よ蝶だが、勝てなくなればお座敷がまるでかからなくなった老桜となる。

中々に辛く厳しい。
プライドと誇りと女の性をかけた猛烈な戦いの世界なのだ。

九月にある女子プロと食事をする予定だ。
勿論仕事の打合せである。

2010年8月25日水曜日

湘南の嵐について


「湘南の嵐」とは、実は私の家に17年住んでいた愛犬、ミニチュアダックスフンドの名前です。

横浜そごうのペットショップで買い求めた。
未だ目が良く見えない位だったが英国の正式な血統書が付いているので直ぐ売れてしまうと言われた。小学生だった娘がどうしても欲しいというので買った。
そして娘が嵐と名を付けた。

家の中ではアッちゃんと呼ばれた。
前の犬はブッチといって真っ白い紀州犬の血が入った犬だった。13年の表彰を市から受けて直ぐに死んだ。その知らせを会社で打合せ中に聞いた。土曜の午後だった。

午前中入院先に愚妻と見舞うとへったりしていたが牛乳を入れてあげるとなんとか起き上がろうとしたが動けなかった。ただじっと目を潤ませてハアハアしながら私たちを見つめていた。明日又来るからねと言って仕事に向かった。ブッチが死んだのという声を聞き私の目から滝の様に涙が出た、自分の中にこれ程の涙があるのかと思った。



打合せに来ていた人達は鬼の目から流れる涙に騒然となった。一人にさせてもらいずっとずっと泣き続けた。もう二度と生き物は飼わないとその日誓ったのだが、「嵐」と出会う事となる。



家の中の囲みの中に牛乳がポタポタと落ちる瓶を付けた。
それ以来「嵐」は我が家の王様となった。17年の表彰を茅ヶ崎の市民会館で受けた。13年と17年が表彰されるようになっている。当日2000人入る会館はなんとギッシリ満員だった。



毎夜遅く又朝方帰宅すると短い足でコトコトコトコト小さな玄関に迎えに出てくれ女座りになっていた。私の姿を見ると長いフサフサの毛を大きく振って時々おしっこをチビッた。
抱きかかえて椅子に座ると手足を大きく広げお腹を見せた、そこを撫でてやり肉球を触ってやると大きな鼾をかいて眠りだす。

私は嵐と呼び愚妻と二人の子供はアッちゃんと呼んだ。
生活の全てが嵐が中心であった。半ば老衰であったが一月六日の深夜入院先から連絡が入り呼吸困難になっていた。医者から楽にしてあげましょうと言われた。診察台の上で押さえられていた嵐は私たちを見ると必死に起きようとした。

ゼイゼイしていた。
船橋に嫁に行っていた娘が二時頃着いた、家族五人揃ったので先生楽にしてやって下さいとお願いした。

一本の注射で嵐は永い眠りについた。数年ぶりに号泣していた。
散歩をいつもさせていた愚妻は床にへたり込んだ。

その一ヶ月後娘に赤ちゃんが宿った事を知った。

とにかくよく人を噛む犬であった私に似ていると人々は言ったものだ。
「湘南の嵐便り」は私の愛犬二匹の魂がこもっているのです。


2010年8月24日火曜日

湘南の嵐便り 「あこぎ」


あの野郎は本当に「あこぎ」な奴だ、殺されたっていい位だ。
あの家のあの人も酷い「あこぎ」な人よ、高利で金を貸して取り立て、恐い人を使って厳しいって話よ。

この「あこぎ」の語源を講談で知った。



三重県津市に阿漕浦(あこぎうら)というのがある。
そこにある悲話が伝えられている。悲話ゆかりの寺、上宮寺(通称あこぎ寺)。
主人公は、貧しい漁師「阿漕の平治」。伊勢神宮の神饌を調達する神聖な海のための禁漁区に平治は禁を犯して毎夜密漁を重ねてしまう。
そして捕まり簀巻きにされ海に放り込まれ死罪となった。そこから図々しく貪欲な様を「あこぎ」というようになったという。世阿弥の作にもなっている。

ところが平治は私利私欲の為ではなく、病の床に伏す母に精を付けさせたいと密漁を重ねたのだ。死してなお母を思い続ける平治の涙の後日談もある。
地元では平治は孝行息子の代名詞となって今も語り継がれている。

昨今老母達が息子達に放っぽらかしにされたり、粉々に砕かれたり、どこへ行ったから判らなくされている。消えた老母の年金だけで暮らしている息子もいた。
まるで社会全体が「あこぎ」な姥捨山と化している。

若い頃の苦労は買ってでもしろといわれた。
それはやがて親孝行をするための苦労なのだと思う。
つくづく「あこぎ」な出来事にため息が出る。

老人を大切にしよう。そうしないときっと化けて出てくるよ。

2010年8月23日月曜日

湘南の嵐便り 「デバ亀とサザエのつぼ焼き」


ごく普通の亀は日光が大好き。
必要な体温は太陽から得ています。
ほ乳類や鳥類たちとは違うのです。光は殺菌効果や骨や甲羅の成長に欠かせないのです。

ところが湘南の夏の夜には暗闇が大好きな亀が大量に出没します。
その亀の名を「デバ亀」といいます。公園の植え込みの中や海岸の防砂林の中、砂浜に上げている漁船の下などにヒッソリジックリ首を出し、目を輝かしているのです。

つまりは若いカップル達の愛の行為を覗くのです。
カップル一組に数人なんというケースもあるのです。住民が持ち回りで「デバ亀」狩りをする日があるのです。勿論若くないカップルも「愛しのエリー」なんか口ずさみながら若き日を思い出したりしているのです。

「デバ亀」をしていた奴と海辺のおでん屋でバッチリ出会った事があります。
その夜、私は海辺のサイクリングロードを走っていました。自転車の灯りの向こうに地引き網をする漁船がありました、そこに黒い影がモゾモゾゴゾゴゾしていました。
自転車に装着してある懐中電灯で、誰だ、何やってんだ(判っているんですが)と言って照らし出しました。黒い鞄で顔を隠し砂浜を走って遠のいていきました。

私はおでん屋で一杯飲むつもりだったのです。
私が店に入り、ちくわぶ、はんぺん、ウインナー巻き、コンニャク&鰺のタタキを頼んで小生ビールをグイと飲むと間違いなく浜辺に消え去った「デバ亀」です。

私から五席離れた処に座りました。
生ビール下さいと言ってから砂だらけの足許を手で払っていました。

私がマスターにさっき「デバ亀」を一匹見つけたよと言ったら生ビールを持つ手がドキッと止まりました。体がヤバイ早くこの店を出なければと言っています。
でも直ぐ出たらやばいとも言っています。マスターがおでん何かと言うと、ハイ、エーと、シドロモドロです。

よしこってり搾ってやろうと心に決め、サザエのつぼ焼きを追加したのです。

湘南に来た人はくれぐれも「デバ亀」に気をつけて下さい。
湘南の亀は暗い処が大好きですから。





えっ、その男はどうしたかって?そのおでん屋の30メートル先は交番なのです。
つぼ焼きの中身が偶数なら今夜は見逃し、奇数ならお巡りさんの処と決めました。


つぼの中の最後のはらわたを箸でつまみ出したら12個でした。

2010年8月20日金曜日

湘南の嵐便り


猛暑 危暑 甚暑 過暑 渇暑 熱暑 仰暑 荒暑 傷暑 嚇暑 狂暑 兇暑 虐暑 極暑 厳暑 死暑 汗暑 凄暑 嘆暑 難暑 烈暑 乱暑 剛暑 焦暑 驚暑 叫暑 戒暑 哭暑 絶暑 刺暑 射暑 搾暑 直暑 咆暑 拳暑 蒸暑 致暑 昂暑 殺暑 厭暑 刃暑 毒暑 荊暑 獄暑 凶暑 邪暑 鬼暑 酷暑 仇暑 怨暑 強暑 劇暑 牙暑 栲暑 猟暑 暴暑 圧暑 排暑 喝暑 窮暑 怒暑 焔暑 蝕暑 犯暑 歪暑 焼暑 鋭暑 刑暑 狩暑 超暑 壊暑と、まあここまで書いていると一人の坊主頭の男の人登場。
お寺のお坊さんみたいな人がTシャツを着て首に商店街のタオル(かなり使っている)を巻き、頭から湯気を出し体は汗まみれ沢山のキャンバスを抱えトートバックを肩に掛けてどーうも、アレキサンドル今井です。どーうもお願いします、一点でもいいから絵を買って下さいお願いしますと目をギョロギョロ。



私が今手掛けている展覧会のために知人の美術館長が紹介してくれた現代アートの旗手でした。そうか確かあの洋画界の巨人今井俊満さんの息子と言っておられた。

今井俊満さんは京都生まれ、フランス芸術文化勲章(コマンドール)受賞。
紺綬褒章受賞、パリアンフォルメルの旗手として活躍。数度の癌の手術をしながら2002年、74歳で亡くなるまで一年に200人の女性と関係を持ち、75カ国5500人以上の女性遍歴を持つスーパーアーティスト。



18時間をセックスに励み、8時間寝て、8時間絵などを描く。「絵なんて一瞬にして描くもの」と対談で語っている。晩年、死を目前にしながらも「サヨナラ」「エロチカ」などの個展で話題を呼んだ。



いやはや凄い人がいたもんでした。
私の目の前の息子さんも三人目の奥さんが出て行ってしまったとか。打合せテーブルの上にアクリル絵の具をバックからバラバラと投げ出しそこいら中の紙にバンバン絵の具で直接描き出しました。

もう汗びしょびしょ。猛暑だなんのって言ってらんない程の感激ショー。
勿論参加してくれることになりました。

お願いします絵を買って下さい、を連発してエレベーターに乗りました。私の下手な絵をベタ褒めしてくれたのはご愛敬。(私も絵の具で直接描く手法)でも何やら嬉しいのでした。パリで個展しろと勧められました。中々におだて上手の人でもありました。



今井俊満画伯にならって頑張らないと。

2010年8月9日月曜日

人間市場 夏休み市

猛暑、熱暑、炎暑。
ともかく連日消耗戦の様な日々が続いています。

昨年十一月よりブログなるものを書き始めてから十ヶ月、原稿用紙にして千二百枚を超えました。

本日より八月二十日まで夏休みを取ります。
二十三日から新しいスタイルのブログにしていきたいと思います。
夏休みにゆっくり考えます。

みなさん、どうかいい夏休みを。御身大切にして下さい。

2010年8月6日金曜日

人間市場 カバ市




カバの「デカ」が死んだ。
「デカ」といっても刑事ではない。体がでかいから「デカ」。

石川県能美市の「いしかわ動物園」で飼育されていた長寿日本一、世界第二位のカバちゃんであった。当年五十八歳、人間なら百歳を超えているという。

アフリカ生まれ岡山のキャラメルメーカー、カバヤがキャンペーンガールとして入手したらしい。キャンペーンガールという位だから女性であった。

私は動物園や水族館が大好きである。
何日見ていても飽きないが、何日も見てはいられない。
貧乏人はバカみたいに働かないといけないのだから。世の中に自動車とか飛行機とか掃除機とかドライヤーとか洗濯機とかの形体をデザインするインダストリアルデザイナーという才能あふれる人達がいる。


だがしかし、誰があのカバの形体を発想しただろうか。
サイ、バク、ワニ、アナコンダ、ゾウ、ライオン、トラ、ヒョウ、ペンギン、クジラ、イルカ、カニ、イカ、タコ、エビ、サザエ、ウニ、ナマコ等々誰も真似できない素晴らしいデザインを自然界は創造進化させて来た。


カバが人間を見たら何と思うだろうか、多分バカみたいと言うだろう。

私は実はバカが大好きである。
何にでもひとつの事にバカみたいに取り組み遊ぶ人は羨ましい。
釣りバカ、山歩きバカ、映画バカ、落語バカ、読書バカ、旅バカ、サーフィンバカ、スキューバダイビングバカ、飛行機バカ等々世の中には尊敬すべきバカが沢山いる。

一番困るのは何もしないバカとかパチンコバカ、競馬バカ、オートバカ、競輪バカ、競艇バカとか投資バカ等のあぶく銭ばかりを追い求めるバカは嫌いだ。

仕事バカも悲しい。
SEXバカ、ホモバカ、SM変態バカとかいうのは病気だから論外だ。


小さな庭に黒い蝶々が飛んでいた。直ぐ使い捨てカメラ(コレしか使えないので)で撮った。何て美しい色と形なんだろう、どんなに才能あるデザイナーも創れない。

人生デザインに例えるなら一人一人の人生はみんなひとつの作品なのだ。傑作もあれば駄作もある、又、大作もあれば小品もある。それぞれみんな人生なのだ。

人は誰でも一度だけは名作を書けるというのはそういう事なのだ。
諦めや投げやり、絶望はいけない。山谷親平曰く「絶望は愚か者の結論なり」だ。
絶望している時間があったらどんな小さな希望も見つけ一生懸命バカになるといい。

「カバ」のデカちゃんはひと言も物言わず生涯を閉じた。きっと色々文句もブータレたい事もあったであろう、だがしかしひたすら身を固め、その身をさらし続けた。アフリカの大地にいればどんな苦労があっても幸福だったと思う。

草原からコンクリートの上に、あーあワタシの人生って一体何だったのかしら、このニッポンっていう国は一体何ていう国なんだろうか、こんな暑い中アタシをわざわざ見に来るなんてバカみたい。みんな同じ顔に見えるわ、何かカバより固い意志を感じない。
最近同じ顔した中国人や韓国人も多いけど時代は変わったのね、信じられないアンビリーバブルよ。ニッポン人はもっともっとバカにならないと、ひとつの事に夢中になる事が大事なのよ、みなさん長い間ワタシを見てくれてありがとう、サヨウナラ。

人生には必ずサヨウナラがある。
とりあえずこの思い切りヤクザな暑さとサヨウナラしたい。今日はカバヤキでも食べよう。




2010年8月5日木曜日

人間市場 お隣市


隣は何をする人ぞ。
最近お隣さんと言葉を交わしましたか?一緒に食事をしたりしましたか?一緒に人生を語り合ったり、教育について語り合ったり、腹を抱えて笑い合ったりしましたか?

今の世の中強盗が入ったり、泥棒が入ったりして「助けてー」なんて大声出しても誰も助けてくれません。みんな関わりたくないのです。どんな異臭がしようが、老人が居なくなろうが、赤ん坊や子供が泣きわめいていようが関わりたくないのです。

大きな事件になった後決まって、実はこんな事があんな事が気になっていたのだがとお隣さん達はかしましい事となる。

さて、お隣さんで一番近いのは隣に寝ている夫であり、妻であり、息子であり、娘であります。実はこのお隣さんについて知らない事が多いのです。

夫が最近やけに色気づいている、喫茶店の隅っこでずーっと携帯をいじっていたという人がいた。何か変だ。
妻がやけにはしゃいでいる、友達と会う等といって外出が多い。何か変だ。
息子が部屋から出て来ない学校にも行ってない様だ。何か変だ。
娘が派手になってきた、髪の毛も染め爪もキラキラ何だか恐い。何か変だ。

この家族は現代ニッポンのモデルケース。
一緒に食事もしない、それぞれ無関心、それぞれ話したくない、バラバラの積み木細工なのだ。

えっ、夫に若い女がいた!
妻が不倫を!
えっ、息子が大麻を!
えっ、娘が婦人科から出て来た!
嘘、嘘、嘘だという事態になってはじめて一大事となる。

「淡交(たんこう)」という言葉がある。
淡泊な交際。わだかまりがなくあっさりした君子の交わり、の事である。

君子の交わりは淡きこと水の如く、小人の代わりは甘きこと「醴(れい)」の如し。
「醴」とは甘酒の様な物、甘くてベタベタしている。立派な人物の交際は水の様に淡泊であり、つまらない人間の交際は甘酒の様にベタベタしている。

「荘子」にこういう教えがある。無関心は一番悪く、感心が過ぎるのも又いけないといえるのだろう。携帯とメールの発達がドンドン家庭の中の空気を分断している。

二階の息子が一階の母親にメールでラーメンとカレーを出前させろとか、着替えを持って来いなどと命令したりする。寝室から一階のリビングで風呂上がりの髪を乾かしている妻に何やってるんだ早く来いなんてメールする。
そこに部屋の中にいる娘から母親にメールが入る。いい歳して恥ずかしい事しないでよ、もうすぐ友達が来るんだからなんて事がニッポン中の一般家庭で起こっているのだ。

現在この国に百歳以上のお年寄りが四万人以上いるという。
その方達の行方不明が多いというではないか。この国は儒教の国であり、何より年長者を大切にしてきた筈である。なんとも痛ましい親子関係、地域社会だ。

自分の産んだ子供を生ゴミと一緒に部屋に閉じこめてホストクラブで遊び続けた若い母親がいた。子供が泣こうが臭いがしようが誰も行動を起こさない。
無関心社会が現状なのである。一切関わらない社会なのだ。


今、あるカルタを企画している。
そのためにある離婚弁護士に取材した、離婚の原因の第一は性格不一致だがその中で妻はしつこい夫が嫌、夫は疑い深い妻が嫌というのが多い。
又、気持ち悪い位優しいというのが多かった。(怒らない夫)当然収入が少ないとか向上心が無い、無気力、無関心が続く。

一番近いお隣と仲良くして下さい。
粗大ゴミとかババアなんて決して言わないで下さい。
先日近所の路上で粗大ゴミの出し方でお隣さん同士が喧嘩していました。
その内容はお互いの家の中をよく知っている事だらけでビックリした。そんなだらしない分別の仕方だからご主人が出て行ったのよとか、そんなのだから息子が引きこもったままなのとか、いやはやお隣同士は近いようで恐い仲なのだ。

2010年8月4日水曜日

人間市場 公園市

結婚式の豪華さと幸福さは比例するか、ウエディングケーキの大きさと結婚後の未来の大きさは比例するか、答えはNOである。

例えば
貴乃花と河野景子/ニューオータニ 四億円
古田敦也と中井美穂/オークラ 二億円
小室哲哉とKEIKO/新高輪プリンス 五億円
谷佳和と田村亮子/新高輪プリンス 三億円
陣内知則と藤原紀香/オークラ神戸 五億円
西村拓郎と神田うの/ニューオータニ 六億円

数字は推定である。ちなみに貴乃花夫妻は母親と兄と断絶、古田夫妻は離婚危機、小室夫婦は破産(KEIKOの内助の功あり)、谷夫婦は妻が参議院議員へ、陣内夫婦は離婚した。


貴乃花は風水しか信じず、古田はデータしか信じず、小室は金しか信じず、谷は勝負しか信じず、陣内は暴力しか信じなかった。紀香は全て風水に従った。
西村、神田は見栄と虚飾しか信じず夫婦とは形ばかりであったと友人の芸能記者はいった。

市川海老蔵と小林麻央がザ・プリンスター東京で超豪華披露宴を行った。
出席者千人とか、この手の結婚式のご祝儀は最低で十万、後は二十万、三十万、五十万。多い人は百万を包むと聞く。十万の人とは付き合いを止め、二十万、三十万とはまあ、ありがとう位の付き合いとなる。一門の若い衆が一斉に祝儀袋を開ける。

どの夫婦も結婚式では永遠の愛を誓い合いそしていつか破る。
野次馬的大衆はこの破るを期待する。特に週刊誌やテレビのワイドショーは人の不幸や破綻が何よりの好物である。特に離婚は一番売れる。


隣近所の目も同じである。実にオバサン達の目はアチコチに向かっている。
あの家のご主人の会社潰れたらしいわよ、とか、あのご主人リストラされたらしいわとか、ほらあそこの家の嫁さん子供連れで出戻ったらしいわ、DVだったんだって。あの家の息子さんかなりの「うつ」で引きこもっているらしいわよ。あの奥さん若い愛人がいるらいしいわ、見かけによらないわね、おー恐いなんてベチャクチャ喋り合っている。

私の家の前は公園である、その側に大京のマンション。昼頃、夕方になると必ずオバサンの固まりがある。私を見かけるとどうもなんて愛想笑いをしているが、頭の中は何だろうあの人、朝はタクシーで出掛け、夜は遅くタクシーで帰って来る。黒いスーツにアロハ、ジーンズにアロハ、やたら人の出入りが多い。やたらに宅急便が来る、きっとヤクザ系よ、何かいかがわしい事をやっているに違いないわ。なんて噂のタネにされている。それ故愚妻はタクシーを余程でないと利用しない、バス専用である。

私はタクシー、愚妻はバスで同じ目的地に向かうのである。
ババア達うるせえぞ、一時間も二時間も公園でグダグダつまんねえ噂話をしてんじゃない、ここは公園、子供達が遊べないじゃないか、ドケドケと言った事が何度もある。
ババア達は何度言っても集まって来て私を見るとシラーとコ・ン・ニ・チ・ワ、オホホと来たもんである。

あのババア最近見かけないね、離婚したらしいわぁ。
あの派手な人も見かけないね、ご主人が病気で入院したらしい。あの陽に灼けたのは引っ越ししたのよ、会社が駄目になったんだって。詳しいね、何でも知っているじゃないと言っている相手はアジアン雑貨店を経営している女主人だ。この人に聞くとおおよその近辺情報が判る。別に知りたくもないがよく家にお茶しに来るので色々耳に入る。まあ、家の数だけドラマがあるものだ。人の口には戸は立てたれない。

私の家は塾のような家と言われる。この地区で唯一駐車場がなく、車がないからだ。
その代わり自転車が六台置いてある。大人用四台、子供用二台、だから塾の様なのである。
色んな種類の人間が出入りする。そんな中に超豪華な結婚披露宴をあげたが性格の不一致、性の不一致、育ちの不一致、何もかも不一致、もう顔も見るのも嫌なんですと離婚の相談に来る男・女も多い。

何しろ何でも相談室なんです、私の処は。
何!魚の食べ方があんまりにもヒドイんです耐えられないんです!そんな事位で離婚するか、あんなにお金を掛けた結婚式を挙げてまだ四ヶ月だぞ、我慢しろよと言ったのだが。

2010年8月3日火曜日

人間市場 嘘でも市


嘘でも信じたい、嘘でも美しくなりたい、嘘でも若返りたい、嘘でも痩せたい、嘘でも死にたくない等人は男女変わりなく願う生き物である。

私の仕事場の直ぐ近くに変身専門ショップがある。
入り口に一枚のポスターが貼ってある。女性のシワシワの顔がツルツルになった使用前、使用後の写真である。何でも顔のシワを取る専門ショップとの事。好奇心が強い私はあんまり嘘まみれのポスターなので一度中に入った。

女性が一人居た、当たらない手相占いみたいな中年女性だった。
何ですかと聞かれたのであのポスターあまりにも嘘過ぎない?あんなにシワ取れる訳ないでしょうと言うと、あっあれは印刷で修正したのよと来たもんだ。そっ、そうだろうどうりでと次の言葉が出なかった。

私達のビジネスは嘘で夢を叶えてあげるのよ、一時でもシワシワの顔がツルツルになればと思う希望を満たしてあげればいいの。本人だってマサカ本当にツルツルになるなんて思っていないんだから。占いと同じ当たるはずがないと判っていても行動するでしょ、あれと同じ。化粧品やビタミン剤と同じと来たもんだ。
その開き直りにすっかり感心してしまった。

ビタミン剤といえば新潟大学教授、岡田正彦氏が「ほどほど健康術」という一文を書いていた。何でもビタミンには元気の素というイメージがあるが、ビタミンは体内で潤滑油の様な動きをしていてこれなしでは生きていけないが、エネルギー源ではないため元気が出る事はないという。

ビタミンは13種類あるが健康な人が日常的に補給し病気を予防で出来る訳ではない。
大規模調査のデータを見る限り目が良くなったり、毛が生えたり、神経痛が治ったり、肌がすべすべになったり、風邪に罹りにくくなったり、心臓病の予防になったりという効能は認められない結果が出たという。

ビタミンは数ヶ月分の必要量が体内に備蓄されているらしい。取りすぎたビタミンは体外に排泄されるか、体内に蓄積されて副作用を起こすかのどっちかしかないのだ。
人間の体は余計な事をしなくとも生きていけるよう、上手くできているのだ。
高いお金を出してビタミンABCを買って毎日飲むのは、高いおしっこを出すための手段でしかないのだ。

ただ外国のある調査によると八万人の医師の内三割もの医師が習慣的にビタミン補給をしているらしい。シミが取れる、若返れる、ツルツルになる、シワがなくなる、エネルギーが沸く等につられて買い求める、ちなみに私は一切飲まない。

近所のクリエイトという大きなドラッグストアに行くとカゴに何種類ものビタミン剤を買っている男女が多い。それを止めるだけでかなり家計は楽になる。
回転寿司2回分、焼肉2回分、ファミレス2回分、ディズニーランド1.5回分位は浮くと思う。


あっ、あの変身ショップに女性が入って行くではないか。
一人、又一人。狭い中に何万も何十万円もかかるのに、絶対シワシワは直らないのに、ツルツルにはなれないのに、そもそも土台が良くないのだからと声を掛けたいが夢を見たいと思っている人たちなんだからいいんじゃないのと一枚のポスターを見直した。

昔を思い出した。一日にユンケル黄帝液を二本も三本も飲んだ日々があった。
何か元気が出る気がした。徹夜続きの中でのデートの前などは奮発してゴールドを飲んだものだ。あんまり役に立った記憶はない。ずっとユンケルを飲んでない。何故だろうかその答えが分かっているだけに哀しい。

シルバー世代の友人と飲むとかなり切ない話となる。
盛り上がってシュンとなる。たちあがれ日本ていう政党名哀しいねと相槌を打つ。そして必ず回春剤やビタミン剤の話になる。幸い私は友人達に勝っていると思う。

ただし少しだけかもしれない。ずっと現役の恋愛をしていればきっと嘘でもたちあがるのだ。人が人を愛せなくなった時人生は終わる。

2010年8月2日月曜日

人間市場 つけ麺市

過日恵比寿で初めて「つけ麺」というものを食べた、パリパリ餃子と一緒に。

「つけ麺」ファンには申し訳ないが私には何とも言えず不可解極まる食べ物であった。
人間でいうと半竹な奴(半端な事)であった。鴨せいろでもなく肉せいろでもない。麺はヌルヌルと生温かく、つけ汁も生温かい。

まず見た目が美しくない。ラーメンの上にある決まりの品々、チャーシュウ、メンマ、ナルト、モヤシ等は見えない。勿論煮玉子はない。チャーシュウ、メンマやネギは小さく刻まれてつけ麺の中に沈んでいる。何か全てが中途半端で納得がいかない。

連れの人間と入った時、外とは違い冷房が効いていたので普通のラーメンにしようか迷いに迷ったが、よし食べてみるかと二人で挑戦した。
連れは経験者らしくごく自然に「つけ麺」を受け入れている。私はかなり戸惑い心が乱れている。失敗したなと思ったのだ。

太目の麺を箸で掴みつけ汁に入れてすすった。
何だいこの食感は、ギモヂワルイよと言った。生温い食感がどうにも馴染まない。

オイ!「つけ麺」お前は中華系なのか和食系なのかハッキリしろ!お前の親分はラーメンなのか鴨せいろなのかハッキリしろと思った。つけた麺にチャーシュウとメンマとネギがくっついてくる。麺なら麺、チャーシュウならチャーシュウ、メンマはメンマとラーメンならそれぞれ主張しているが全然自己主張してないでゴッタ汁じゃないか。
こんな事していると鴨せいろから怒られるぞ、正直そう思いながら泣き泣きすすって半分で止めた。本当のラーメンを食べている人がえらく美味しそうだった。

「つけ麺」みたいにどっちつかずの人間がこの世にはびこっている。
例えば居酒屋「和民」の会長、渡邉美樹氏。居酒屋のくせして政府の委員になったり相撲協会の独立委員になったり介護の会社を経営したりする、一体本業は何かと訪ねたいのだ。いずれ馬脚を現すだろう出たがりで屋である。

勝間和代なる蛇顔の経営コンサルタントがいる。この女性も自らは結婚に失敗しているのにもかかわらず人生相談なんかを受ける。目と目は離ればなれとなっていてどう見ても幸福にしてくれそうもない舌足らずな話し方が耳障りだ。

大学教授とか客員教授は余程暇なのかテレビに出まくっている人が多い。
又、弁護士、元地検検事も多い。しっかり仕事をしてんのかと言いたい。名前を売らないと仕事が来ないのだろう。みんなタレント事務所に所属していてテレビ出演最優先の人種たちだ。当然国会議員も選挙に勝つためにテレビから声が掛かれば例え足がつっていようと身内に不幸があろうとテレビ局に向かうのである。テレビ局のプロデューサーやディレクターから「アレ」呼ばわりされているのだ。

オイ、アレとアレとアレ、いつもの幕の内弁当で揃えとけよなんて言われているのだ。
この国には何とかの第一人者というのが山ほどいる。
野菜選びの第一人者、化粧品選びの第一人者、経済学の第一人者、選挙戦の第一人者、シルバー世代の性生活の第一人者、引きこもりの第一人者、ブランド品の第一人者、ラーメンの第一人者、つけ麺の第一人者、もう石を投げれば第一人者に当たるのがこの国なのだ。

気を付けよう昼の雷と第一人者。一歩使い方を間違うと詐欺師と云われる行為をしている。私の知り合いはこんな第一人者にヒドイ目にあった。
知り合いの息子は医大志望、しかし学力不足で一浪そして二浪、母親は焦った。そこにある人が現れ医大入学の第一人者を紹介すると言われた、早い話裏口入学の第一人者という事であった。一千万で入学出来るならと思い父親に内緒で渡してしまった。

一ヶ月後夕刊を見てビックリギョーテン、新聞の見出しに「医大入学詐欺師集団検挙」
と大きく出ていた。被害者の数、数百人、被害総額数十億円と。
母親と父親はガックリしながら二人で「つけ麺」をすすったとか。
確か池袋警察署の側であった。「鴨せいろ」だったかもしれない、いやもり蕎麦だったかもしれない。

「つけ麺」を食べた後、車の中でそんな話を思い出した。
二度と「つけ麺」を食べる事はない。