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2010年8月2日月曜日

人間市場 つけ麺市

過日恵比寿で初めて「つけ麺」というものを食べた、パリパリ餃子と一緒に。

「つけ麺」ファンには申し訳ないが私には何とも言えず不可解極まる食べ物であった。
人間でいうと半竹な奴(半端な事)であった。鴨せいろでもなく肉せいろでもない。麺はヌルヌルと生温かく、つけ汁も生温かい。

まず見た目が美しくない。ラーメンの上にある決まりの品々、チャーシュウ、メンマ、ナルト、モヤシ等は見えない。勿論煮玉子はない。チャーシュウ、メンマやネギは小さく刻まれてつけ麺の中に沈んでいる。何か全てが中途半端で納得がいかない。

連れの人間と入った時、外とは違い冷房が効いていたので普通のラーメンにしようか迷いに迷ったが、よし食べてみるかと二人で挑戦した。
連れは経験者らしくごく自然に「つけ麺」を受け入れている。私はかなり戸惑い心が乱れている。失敗したなと思ったのだ。

太目の麺を箸で掴みつけ汁に入れてすすった。
何だいこの食感は、ギモヂワルイよと言った。生温い食感がどうにも馴染まない。

オイ!「つけ麺」お前は中華系なのか和食系なのかハッキリしろ!お前の親分はラーメンなのか鴨せいろなのかハッキリしろと思った。つけた麺にチャーシュウとメンマとネギがくっついてくる。麺なら麺、チャーシュウならチャーシュウ、メンマはメンマとラーメンならそれぞれ主張しているが全然自己主張してないでゴッタ汁じゃないか。
こんな事していると鴨せいろから怒られるぞ、正直そう思いながら泣き泣きすすって半分で止めた。本当のラーメンを食べている人がえらく美味しそうだった。

「つけ麺」みたいにどっちつかずの人間がこの世にはびこっている。
例えば居酒屋「和民」の会長、渡邉美樹氏。居酒屋のくせして政府の委員になったり相撲協会の独立委員になったり介護の会社を経営したりする、一体本業は何かと訪ねたいのだ。いずれ馬脚を現すだろう出たがりで屋である。

勝間和代なる蛇顔の経営コンサルタントがいる。この女性も自らは結婚に失敗しているのにもかかわらず人生相談なんかを受ける。目と目は離ればなれとなっていてどう見ても幸福にしてくれそうもない舌足らずな話し方が耳障りだ。

大学教授とか客員教授は余程暇なのかテレビに出まくっている人が多い。
又、弁護士、元地検検事も多い。しっかり仕事をしてんのかと言いたい。名前を売らないと仕事が来ないのだろう。みんなタレント事務所に所属していてテレビ出演最優先の人種たちだ。当然国会議員も選挙に勝つためにテレビから声が掛かれば例え足がつっていようと身内に不幸があろうとテレビ局に向かうのである。テレビ局のプロデューサーやディレクターから「アレ」呼ばわりされているのだ。

オイ、アレとアレとアレ、いつもの幕の内弁当で揃えとけよなんて言われているのだ。
この国には何とかの第一人者というのが山ほどいる。
野菜選びの第一人者、化粧品選びの第一人者、経済学の第一人者、選挙戦の第一人者、シルバー世代の性生活の第一人者、引きこもりの第一人者、ブランド品の第一人者、ラーメンの第一人者、つけ麺の第一人者、もう石を投げれば第一人者に当たるのがこの国なのだ。

気を付けよう昼の雷と第一人者。一歩使い方を間違うと詐欺師と云われる行為をしている。私の知り合いはこんな第一人者にヒドイ目にあった。
知り合いの息子は医大志望、しかし学力不足で一浪そして二浪、母親は焦った。そこにある人が現れ医大入学の第一人者を紹介すると言われた、早い話裏口入学の第一人者という事であった。一千万で入学出来るならと思い父親に内緒で渡してしまった。

一ヶ月後夕刊を見てビックリギョーテン、新聞の見出しに「医大入学詐欺師集団検挙」
と大きく出ていた。被害者の数、数百人、被害総額数十億円と。
母親と父親はガックリしながら二人で「つけ麺」をすすったとか。
確か池袋警察署の側であった。「鴨せいろ」だったかもしれない、いやもり蕎麦だったかもしれない。

「つけ麺」を食べた後、車の中でそんな話を思い出した。
二度と「つけ麺」を食べる事はない。

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