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2022年6月26日日曜日

つれづれ雑草「命がけの駅弁」

まっ赤なホントは、上半身全体に出現した。ホタテ貝アレルギーを体感したのはロンドンオリンピックの時だった。深夜(日本時間)二時頃、日本人女子ペアと中国人ペアとの息づまる打ち合いを見ていた時だ。種目は女子ダブルス決勝戦、バドミントンであった。いつものグラスにウイスキー、大きめのロックを入れていざ決戦をと見始めた。試合が熱戦になると同時に私の体も熱くなってきた。カユイ、カユイ、なんだかカユイ。顔面から上半身にかけて熱くほてっている。試合はおもしろい。ウイスキーはうまい。試合はすすみ、ウイスキーもすすむ。あまりに顔が熱いので鏡を見た。なんだこりゃ~、もともとグロテスクな顔がまっ赤になっている。シャツを脱ぎ上半身裸になるとブツブツの赤い大地と化している。そしてカユイ、ついボリボリかいてしまう。私の辞書にアレルギーはなかったから何が起きているか分からず時間はすすんだ。試合は中国が粘り勝った。朝八時四十五分かかりつけの名医のところへ、九時過ぎ名医が私の手の平をつまんで、ハイ、これはジンマシンですよと言った。ジンマシン、なんとメカニックな言葉かと思った。注射を打ってくれて、これで二時間後には消えますからと言ってくれた。その通りであった。血液検査をした。前の日食べた物を言ってくださいと言われ思い出すママに言った。次の日結果が出た。アレルギーのもとはホタテ貝だった。え~、大好きだったのに。そしてこの瞬間から、私の大好きNO1の駅弁横浜の崎陽軒のシウマイ弁当との別れだった。何故といえば崎陽軒のシウマイにはホタテ貝が入っているのが特長だったからだ。シウマイ(焼売)20個入りを一人で食べる位大好きだった。ロンドン、北京、東京大会とオリンピックは開催されたが、私の崎陽軒との別れはつづいた。だが、先週末、東京発八時三十分特急小田原行きに乗車した時、私の隣りに座った中年の男がシウマイ弁当を食べ始めるのを見た時、ついに私は死んでもいいからシウマイ弁当を食べる決意をした。まず筍を煮たのを小さく切ったものを箸で一つ二つと口にした。俵形のごはんが二段になっていて塩ゴマがかかっている。(小さな緑色の小梅がのっている)それに箸を入れた。次に角に三角形のカタチがありそこにショーガと黒コンブの細切りが入っている。それをつまんだ。そのおとなりに小ぶりの鳥のカラ揚げ、マグロの煮付、紅白のカマボコ、長方形の玉子焼き、何故か杏子(アンズ)が一つ。弁当の中心にシウマイが五個整列している。これらが絶妙の弁当美を生んでいる。シウマイ弁当は何から食べ始めて、何で終わるかは一人ひとりほぼルール化している。いきなりシウマイに箸を刺す奴がいるが、こんな奴はロクデナシだ。シウマイに敬意を持つ人は、まずは小さな筍から入る。次にマグロ(濃い茶色)をひと口遠慮気味に口にする。次に三角形の中の細切りコンブとショーガ細切りをいただき、俵形の白いごはんの下に箸を入れて、ごはんをくっつき状態から解放する。これらを清く正しく美しく食しながら、中頃にカラ揚げを口に投入する。紅白のカマボコと黄色い玉子焼きを楽しむ。杏子を途中で食べてしまう不屈者もいるが、やはりラストがいい。私は湘南モールへ買いに行って、ジンマシン大会覚悟で、ついに食べたのであった。愚妻は死んだって知らないわよと言ったが、いいんだよ覚悟の上だ。駅弁は列車の中で食べるのがベストだが、とりあえず名医が近くにいる自分の家の中で食べた。旨い、ウマイ、シウマイ。ラストに小梅ちゃんを食して、杏子でフィニッシュした。さぁ、カユクなるか、一時間、二時間、三時間、そして夜になってもカユクならない。ヤッタァ~、私は大いに感動したのだ。ある駅弁人気投票では、全国第三位に入っている。一位は北海道の「いかめし」が多い。私は小田原駅で買う東華軒のこゆるぎ弁当がシウマイ弁当の次に好きである。茅ヶ崎→小田原市立矢作小学校グラウンドで先週末二日つづいて試合があった。東海道線鴨宮駅から熱波のグラウンドへ愚妻と応援に。土曜日に勝ったが、日曜日に藤沢鵠沼のチームに敗けた。一人とんでもな四番バッターがいて、三本も外野手の上を飛んでいった。私は顔面が熱波のグラウンドの反射で熱々になり、熱中症にもなった。グッタリとなったが、少年たちと比べればと思った。みんなちゃんとマスクしている。暑い中マスクをして歩いていると、疲労度は倍加する。それでも皇居の周りを多くの人がマスクや覆面をして走っている。ロスアンジェルスから帰国した友人夫婦が、ワインの産地ナパバレーやソノマでもみんなちゃんとマスクしていると聞いてオドロイた。消毒も検査も徹底しているとか。で、今日はホームグラウンドの汐見台小学校へ応援に行く。試合後湘南モールへ行き崎陽軒のシウマイ弁当を買って帰る。今夜の食事だ。体調次第でアレルギーの発作は起きるとか、食べることは命がけなのだ。




2022年6月18日土曜日

つれづれ雑草「大変なことに……。」

人間はほぼスケベだ。真夏の夜にはまだ時がある。それにしてもこんな捕物を見たかった。浜名湖のうなぎといえばヌルヌルしていてつかまえにくい。その浜名湖近くの別荘で男女100人以上が全裸でヌルヌルの乱交の夜を楽しんでいた。密告を受けた地元警察は、つかまえにくいのをつかまえる。コラッお前ら何をやってんだ! と大捕物。見りゃ分かるだろうとひらき直られたか知らない。中にはスミマセンなどとあやまった若手警官もいたはずだ。私が日頃力説するように、男も女も下半身は別人格なのである。そこに常識を超えたことがありそうと思ったら、哲人も賢人も、私はそこにある人間の真理をみたいと、その場にすい込まれて行く。妖しいランプの色がゆれる。ローソクのいやらしい灯り、全裸の男女が発する異様な体の臭い、喚声や嬌声、男と女が接する独特な音、酒池肉林に踏み込んだ警察官が、御用だ! とパクッた男女はSNSで集まったスケベ人間ばかりだったはずだ。破廉恥をとおりこした女性はもはや手がつけられない。アタシを放っといた罪だよ、とか私の体は火山みたいに熱いんだよとか、とことんあいつに恥をかかせんのさ、ザマーミロなどとなる。警察署は異常な状態となる。ナンダオマエその情けねえ姿はパンツはけバカ。この手の犯罪は双方同意の上であったとなると、厳重注意、氏名は公表せず、いくらか罪金を払って、ハイオシマイ。但し浜名湖周辺の噂さの渦はとどまることなく広がっていく。土用のうなぎはもうすぐだが、この地ではジュージューに蒲焼きは焼き上がっている。全国津々浦々こんなことはいくらでも起きている。参加者は圧倒的に高学歴のインテリが多いという。勉強ばかりしていたツケが下半身に集まるのだ。若い頃の苦労は金を払ってでもしろという。女性には高い月謝を払うべしともいう。世の中に単純に好き者というのがいるが、これはビョーキなので治らない。目の動きを見ているとすぐ分かる。私は90%は当てる自信がある。冷静に考えると夫婦がまい日ベッドを共にするなんて気持ち悪い。私は家庭内別居。欧米社会では離婚訴訟をしている夫婦でもベットを共にする。土足で家に入る。ペットの犬はウロウロ外から家の中に入って来る。朝から晩までキス、キス、キス。極めて不潔な国民なんだ。一度テキサスでロデオ大会の人間が部屋に入って来たが、履いていたビジョー付のロングブーツは、泥と牛のフンだらけだった。腰には銃があった。ガチャーンと窓の割れる音がしたら、女性が男に殴られて飛び出して倒れた。バーボンウイスキーをがぶ飲みした女性は男をハリ倒した。周囲の人間は大きな声で笑っていた。バカデカイスペアリブをベトベトしながら食らいついていた。なんだい喧嘩していた男と女は抱き合ってキスをしていた。牧童たちと女性たちはまい日こんな夜を楽しんでいるのだ。殺し合いを見たかったがそれはなかった。ヘイジャップ、リメンバー・パールハーバーは忘れてないぞと言った。右手を拳銃にあてた。朝から500gもある肉を食べる男たちと、木の根をかじり、昆虫を食べ、葉っぱをブッタ切って食べた旧日本軍は骨と皮となった。朝ロッジ風の食堂でトーストとベーコンエッグの朝食を食べていた。ギャ~足もとにぶっとい蛇がいた。私はこの顔で蛇が大嫌いだ。そのあまりの大声に他の客たちが笑い転げた。一人のガンマンがナイフで殺した。浜名湖のうなぎだったら大好きだったのに。ずい分むかしのことを思い出した。荒野では赤いサソリとガラガラ蛇がいい絵になるのだ。それと見えない風だ。風の音がアートになるのだ。私の敬愛する後輩がいま旅館を六つやっている。夫婦で発展させて来た。ちなみに宿泊付宴会の後始末が大変なベストスリーは、一位教職員関係、二位警察署関係、三位が役所関係とか。その結末は何もかもやりっ放しで、女中さんでも口にするのが恥ずかしいとのことであった。乱交の夜はコロナ禍の中でも日本中で行なわれている。あなたのご主人が、あなたの奥さんが参加しているかも知れませんよ。ワァハハハと笑ゥせぇるすまん風に。夫婦仲を大切にしないと大変なことになりますよ。ドーン。




2022年6月11日土曜日

本日、休筆です。

 今日は出張のため、休筆します。梅雨を迎えましたが、皆さん、明るくいきましょう。

2022年6月4日土曜日

つれづれ雑草「佐々木、イン、マイマイン」

この世では思わず言葉を失うニュースが洪水のように流れ、雨、霰のように降りそそぐことに耐えねばならない。東海道線午後九時二十三分東京発平塚行きに(小田原行きだったかも)乗った。四人掛けの窓側に白いマスクをした美人ぽい女性。マスク外したらどうなるかな、などと思った。ローファーの白い靴、オレンジ色のコットンの長袖のシャツ、いい色にしたブルージーン。私は通路側に座った。日本人はスゴイ昨日一日、マスクを外した人を一人も見なかった。女性はマスクを外したくないという。マスクをしていればほぼ美人風、ほぼチャーミングだからだ。私の隣に座っていた女性が、グレーの大きなトートバックから助六弁当を出した。オヨヨと思った。見かけと違ってかなり乱暴に包み紙を外し丸めてバッグの中に入れた。私は助六弁当大好きなのでこころが動く。おいなりさんと太巻きずしがビシッと箱詰めになっている。うわぁ~うまそうと思った。目の前には六十位のおじさんがいた。白いワイシャツに黒のズボンだ。片手に宝島社が出版している昭和の黒幕という文庫本を読んでいた。助六といえば歌舞伎の演目として有名だ。幕間の弁当としても定番だ。などと思いつつ私は疲れた目をしばし閉じた。さあ~オイラの人生の最終演目は何かと瞑想する。回遊魚の鮪(マグロ)と同じで、私は何かをしていないと即この世とオサラバしなければならない。鮹(タコ)はじぶんの足を食って生きるというが、私も今では鮹と同じでじぶんの足を食っている。むかし星セント・ルイスという漫才コンビが「俺達に明日はない。キャッシュカードに残はない」という決め言葉と「田園調布に家が建つ」という言葉でおおいに売り出した。気がつくと消えていたから、決め言葉通りに生きたのだろう(2004年にセントさん、2005年にルイスさんが他界)。私もヤバイじゃないか、瞑想している場合かよと目を開ける。助六弁当の太巻きを大きくあけた口の中に入れた窓側の女性がいる。マスクを外してアゴにかけている。食べている間は表情がよく見えないが、太巻きを食べたあとはしっかり分かった。かなり想像と違った。なんだなんだ次はおいなりさんかと思った。女性はやっぱりマスクがよろしいと思った。私はこういういけないこころを持ってしまう人間なのだ。家に帰ると愚妻が娘が住んでいるところではドヒャーとでっかい雹が降ったとか。テレビのニュースを見るとガチョンとビックリ、日大の理事長にな、なんと林真理子さんが就任とか、10万人近い生徒たちの顔が、100万人に一人いるかいないかという素敵な女性にというニュースを見て、あの助六弁当を食べていた女性を思い出した。人間は見た目ではないのだぞとじぶんにいい聞かせる。高校の教師同士だった男と女が、殺し殺された。不貞不倫の行きつく先は、失楽園だ。後楽園だったらよかったのに。人間は偶然と必然のあいだで生きている。昨夜いい映画を見た。「佐々木、イン、マイマイン」内山拓也監督作品。仲のいい五人の高校の同級生仲間にお調子者だけど、存在感抜群の佐々木君がいる。みんなに、ササキ、ササキ、ササキと手拍子されると、教室の教壇の上で学生服を脱ぎ全裸になる。女生徒たちはやめて、バカ、アホ、サイテーと逃げ出す。先生はまたかと怒り、仲間たちは笑い転げる。そんな陽気な佐々木君はじつにいい奴で、じつにかなしい。久々にいい青春映画を見た。損得のない友情とはいいものだ。コロナ、コロナですっかり忘れていた大切なものを思い出した。マスクは女性の大切なファッションアイテムとして定着するだろう。おたがい見ないですむなら、見ないほうがいい。カンヌ国際映画祭で早川千絵監督の「PLAN75」が新人監督賞に贈られるカメラ・ドールのスペシャル・メンション(特別表彰)を受けた。超高齢化、近未来の日本で75歳になると自らの生死を選択できる。この新制度によって人生どうなるかを描き、大評判になったと記事に載っていた。さて、あなたならどうしますか、「PLAN75」の制度ができたら。夫婦とは殺意と殺意が枕を並べて寝ているようなもの、私の好きな女優アシュレイ・ジャッド主演、1999年作「ダブル・ジョパディー」という映画も見た。ベッドの中から起きた妻の横には血だらけの包丁があった。法は同じ罪で二度裁けない。夫殺しの罪を負わされ刑務所に入った妻は、夫が生きていることを知る。まいにち愛し合っていた二人は、殺意と暮らしていたのだ。そして復讐を誓う。今は警察の留置所にいる、高校の同僚だった教師も、出会ってはいけない男と女だったのだ。スコップで穴を掘っている時、何を想っていたのだろうか。いいニュースがない世の中になっている。少年野球を見ている時が、今の私には何よりの時間だ。参議院選挙は近いのだが、野党はどこにいるのかさっぱり存在感がない。4630万を受け取ってバクチでスッた。いや金は回収した。なんてスットコドッコイのニュースはもう古いのだ。(文中敬称略)