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2025年9月20日土曜日

400字のリング 「老人と山/見聞の山」

九月七日午前一時二十五分、窓から月夜を見る。“皆既月食”で手焼きせんべいみたいに丸くて黄金色だったお月さんがどんどん変化していった。午前三時頃になると美しい三日月になっていた。イーグルスの「ホテルカリフォルニア」を見聞して、アイ・ジョージの「ラ・マラゲーニャ」へ、高橋竹山の「津軽三味線」を、山崎ハコの「ざんげの値打ちもない」を聞いて北原ミレイとの違いを知る。プロの歌手はそれぞれがすばらしい。マイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」を見聞してやっぱり凄いと感心する。美空ひばりの「みだれ髪」、竜鉄也の「奥飛騨慕情」を見聞していると、愚妻が上から降りて来て、何やってんの音が大きいわよ、とあきれ返る。俺はユーチューブでいろんな音楽が簡単に楽しめる方法を知って、いろんなジャンルを見聞する。若い頃のジュリー(沢田研二)やショーケン(萩原健一)は抜群に輝いている。歌唱力が抜きん出ているのは玉置浩二だ。ポルノグラフィティとのデュエット「サウダージ」は最高だ。村田英雄の「人生劇場」と「無法松の一生」、三波春夫の「俵星玄蕃」を見聞して、ショパンの「バラードト短調2番」となる。見聞とは画面に過去の映像が出るのだ。外はまだ暗い。夜明けがおそくなった。秋は近づいているのだ。それにしても「阿久 悠」と「星野哲郎」という作詞家はすばらしい。「なかにし礼」よりもちょっと凄い。ボブ・ディランが作詞でノーベル賞を獲ったのだから、阿久 悠もと思ってしまう。ソロソロ眠らないとマズイ。ずっとずっと昔の名作映画「張込み」を見始める。原作松本清張、野村芳太郎監督、主演高峰秀子/大木 実/宮口精二だ。犯人を追って佐賀へ向う。昭和三十年代、蒸気機関車が煙を上げて東京→佐賀へと走る。その行程の映像がこれ以上なくいい。鉄道マニアにはたまらないモノクロ映像だ。十二、十三の頃から日本映画はほぼ全部観ている。東宝、日活、松竹、東映、新東宝、大蔵映画。そして洋画の“スター座”である。俺の頭はきっと狂っているのだろう。なんでもかんでも取り入れ可能だ。残念ながら学校の勉強は全く入らなかった。音が出るのはなんでも好き、映像もなんでも好きだ。三時五十八分二十八秒、かなり眠くなって来た。ずっと目が覚めないかも知れない。目が覚めたら、又一日が始まる。自民党の崩壊も始まる。アホが何人集まってもアホでしかない。睡眠導入剤は二時間半しか効かない。かなりの人の名を書いたが、かなり故人となっている。目が覚めなかったのだ。(永眠という)ただ漠然と生きることは、何かを生み出すより余程難しい。(文中敬称略)
 








 
 

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