赤坂溜池交差点近く終電に乗れなかった午前一時過ぎ、タクシー乗り場に行く。
カレー専門店CoCo壱番屋の前には通称でんでん虫と呼ばれる個人タクシーが並んでいる。
個人はいい車を使用しているので長いドライブにいい。車内灯も明るいのでゆっくり新聞や本が読める。
700頁二段組みの本「増田信也著(木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか)」を読む、兎に角分厚い。
柔術や柔道、そしてプロレスを通して戦前戦後の歴史が語られる著者。
柔道の鬼、木村政彦への思いが強すぎていささかうんざりする内容だが、なんとか気合いを入れて読み続けている。
書評はつくづく当てにならない事を実感する(だが著者の熱意には脱帽する。その取材力もだ)。
十数年かけたこの一冊は本が売れない時代に挑戦している。
お客さん、目が回りませんかと運ちゃんがいう。全然大丈夫と応える。
突然CoCo壱番屋でカツカレーを食べた話をし始めるではないか。お客さん私ね59歳なんですが体重は108㎏なんですよ。
毎日あそこに停めているのはカレー大好きなんです。1日1回カレー、お客さん好きですか?なんてウルセイ。
今はな力道山が木村政彦を殺しそうなんだ、静かにしろと怒った。