♪〜義理と人情を 秤にかけりゃ
義理が重たい 男の世界
幼なじみの 観音様にゃ
俺の心は お見通し
背中(せな)で吠えてる
唐獅子牡丹
ご存知“高倉健”が唄った大ヒット曲「唐獅子牡丹」の一節です。
学生運動が真っ盛りの頃、東大の構内に“とめてくれるな おっかさん 背中の銀杏が泣いている 男東大どこへ行く”の言葉をつけて唐獅子牡丹風のポスターが貼り出されました。
当時はオールナイトで朝まで映画を上映したのです。
中でも唐獅子牡丹となると映画館は、超、超満員だったのです。
で、なんで唐獅子牡丹かというと、小宅の小庭に見事な牡丹が咲いたのです。
数年振りなのです、以前咲いていた木には今年も花芽が出ませんでした。
「美庭」という会社を経営している庭師の田中さんという人が、今年の始め牡丹の木を植えていってくれたのです。
牡丹の木はある時期まで親指位のただの一本の棒なのです。
ところが突然的にメキメキと葉が出てきます。
陽をたっぷりあびると、更にメキメキ度は上がりその中に花芽がほっこらと浮き出てくるのです。その数五つ、こうなるとメキメキはグングンとなり、二日、三日、四日位で赤い色が見え始めるのです。
緑の中に高倉健にブッタ斬られた人間のしたたる血の色が出てくるのです。
見ているだけで映画みたいに興奮するのです。
そして、パッ、パッ、パッカァ〜ンと大きく咲き誇ります。
この間約六日でした。
急いで庭師の田中さんに電話をしました。
直ぐに若い衆を一人連れてやって来ました。
やったネ、咲いたよ、で、写真をパチリ、パチリしました。
(現像中・近日公開)
なんとはなしに、高倉健を口ずさんでいました。
♪〜親の意見を 承知ですねて
曲りくねった 六区の風よ
つもり重ねた 不幸のかずを
何と詫びよか おふくろに
背中で泣いてる
唐獅子牡丹
学生運動を思い切りやったゲバ学生たちも六十五歳を過ぎました。
その数三千万人、国民の四人に一人が団塊の世代です。
この人たちが何をするかでこの国の明日が変わります。
家の中でボーとしていたり、パソコンのゲームで釣りをしたり、将棋をしたり、ゴルフをしたりしないで下さい。
もうひと花をパッカァーンと咲かせて下さい。
背中に唐獅子牡丹を背負った気分で。
コラッ、又ゴロンと横になっちゃダメ。
何!今日は買い物する日、スーパーのチラシを見るってか。