ちょっとそこの人、呑気に耳掃除なんかしている場合じゃない。
現在国会ではオドロシイ法案が審議されている。
元共謀罪、名を変えてテロ等準備罪法案である。
圧倒的多数を持つ自民党はまた、また、また、また、強行採決するはずです。
オリンピックをテロから守るためならいいんじゃないの、なんて人が多いのだ。
心ある自民党議員や主要官僚の人たちも、こりゃ希代の悪法といわれた治安維持法と同じだと思っているはずだ。
疑わしいだけで逮捕できるのだ、パクった以上は事件にしなけりゃならないので、拷問が生まれる、自白が強要される、当然冤罪が次々と生まれる。
権力者は政敵を追い込むこともできるのだ。
例えば映画やテレビドラマのシーンを監督やカメラマン、録音や爆弾シーンのプロたちが打合せをしている。
シーン15、そこで主人公がさ手製爆弾を作ってんだよ、月島あたりの倉庫で。
その倉庫には他にもマシンガンやライフルなんかもあるんだ。
いわば秘密の武器庫なの。主人公のオンナが覆面作りのプロなのよ、カメラはフランケンシュタインみたいな顔を作っている手の動きをズームアップすんだ。
シーン16は主人公の仲間二人が水上ボートに乗って倉庫に乗り着くんだ。
その中の一人がさ、ターゲットの人間が車で移動するルートを全部知っているわけ、で、地図を広げる。
シーン17は☓☓橋の☓☓の所に爆弾をセットするんだ。
シーン18は△△ビルの2階からスコープをつけたライフルで狙うんだ。
もう一ヶ所は反対側のビルの2階から。引き金を引く時刻は○時△分☓秒だ。バァーンとやろう。
シーン19、車は吹っ飛ぶからスタントは☓△ちゃんだな、やっぱ体が燃えてる方がいいよな。ターゲットの親分役は○□さんだ。ボディーガード役が☓□ちゃんと△☓ちゃん、蜂の巣になってもらう。
爆弾の仕掛けはやっぱりあの名人しかいないね。
なんて話をファミレスとか、煙草OKの喫茶店とか、プロデューサーの自宅なんかでやっていると、オイお前らテロ等準備法違反で逮捕する、ドドッと刑事や警察官がなだれ込んで来る。
えっ、何!ウソー、映画の打合せをやってんだよと言っても、ワッパ(手錠)がガッチリと腕にかかる。
その後留置場で変死とか自殺とかが、ほんの三行ベタ記事で出る。
舞台だって、演劇だって、小説だって同じこと、複数で打合せをしていたら疑わしいこととなる。
仕事の関係で中国や台湾や韓国やロシア、中東やアジア諸国、南米など同じところに年に何度も何度も行っている人は要注意人物としてマークされる(既にマークされている)。ね、だから呑気に耳掃除なんかしている場合じゃない。
かつて治安維持法で逮捕したのは、芸術家、知識人や文化人が多かった。
権力に批判的な政治家、報道関係、宗教関係、思想家たちも危ないのは当然だ。
花火大会、お祭りの打合せだってアウトになる。
大逆事件や横浜事件、松川、三鷹、下山事件のような事が起きるだろう。
作家小林多喜二を拷問で殺したのは築地警察だ。私の仕事場のすぐ側なのだ。
アメリカという国は、いつでも自分たちが“金ヅチ”であり、他国は“釘”だと思っている。
そしてアタマを叩くのだ、いろんな無理難題を押し付けて来るのだ。
左手に聖書、右手には拳銃や核ボタン、週末はしっかり新聞を読んで下さい(産経新聞以外)。