私はおすしが大好きで三食でも四食、五食でも食べれる。
酢めしが好きなのだ。高い安いはあまり関係ない。先週末回転寿しに行った。
一枚二枚、三枚、番町皿屋敷のように食べた皿が積み上がって行く。
くったくたになるまで野球の練習をして来た中三の孫はたのもしい位に皿を積んだ。
肉体労働をしている息子は更に皿を積んだ。
近所に一店しかなかった回転寿しは、今四店もある。
私はちらし寿しがすきなのだが回転寿しのちらしは食べたことがない。
高名な食通の方と、食通の友人とすしをつまんだ時、二人はこう言った。
ちらし寿しは「たくあん」で決まると。いろんなネタのすみっこに二切ればかり「たくあん=沢庵」がなければならない。ちらし寿しは1,000円前後がよろしい。
たくあんは佐賀県唐津にある松本栄二のものが最高だと。
池波正太郎先生も大好物だったとか。
本業は農家で大根、米糠、唐辛子は自家産。
塩は天日海水塩、ウコンは漢方薬専門店から仕入れる。
身体に悪いものは一切使用していない。このたくあんほど真面目に漬けているものはないらしい。香りよし、味よし、コリコリ感よしなんだと教えられたことを思い出した。
回転寿し店の板前さんはかなり年輩だったので知っているかと思い、おじさん、佐賀唐津の松本栄二のたくあん知ってる、と聞いたら、えっ、な、なんすかそれって言われた。
まっいいやたくあん巻いてと言った。
今日銀座の仕事場で「池波正太郎の愛した味」佐藤隆介著を確認のために開いた。
2009年発刊の本である。未だやっているだろうか。
知人に佐賀県唐津出身の人が二人いるので聞いてみることとする。
新富町の「寿司辰」のちらし寿しは絶品だ。確かたくあん二切れがのっている。
もしかして松本栄二のたくあんかもしれない。
銀座近辺でここより旨く、美しいちらし寿しはないと思っている。