よくぞ採用したな、久々に力強い広告コピーだと思っていた。
しかも永ちゃんこと、スーパースター矢沢永吉がそのメッセージを送った。
「やっちゃえニッサン」と。
NO,1ブランド”トヨタ”を追うNO,2の挑戦広告(チャレンジアド)であった。
技術の日産がブランドのDNAとしてあった。
広告界も元気をつけてもらった。
が、ニッサン車がもし大事故を起こしたり、ネガティブな話題を提供したら、採用したトップ(カルロス・ゴーン)まで事が及ぶだろう。
そう思っていた人間も多い。
それほど思い切ったキャッチフレーズであった。
IOT化が進み運転は人工知能がすべてやってくれる時代になる。
ガソリン車はやがてEV車に変わる。
車の中からさまざまな情報の指示が出せる。
交通事故も未然に防止できる。
又、車の中にあらゆる情報が入って来る。
あんなんこと、そんなこと、すごいこと、すばらしいこと、「やっちゃえニッサン」のはずだった。
かつてやっちゃえといえば喧嘩とか暴行の合図、窃盗や万引きの合図でもあり、ちゃぶ台返しの合図だった。
久々の凄いキャッチフレーズも、その企業が最も大切な車づくりの安全確認を、車でいえば無免許の者がずーっと車を運転していたと同じ事をやっていたら形なしとなる。
製造メーカーとして決してやってはいけないことを、やっちゃえと続けていた。
カルロス・ゴーンはさてどう責任をとるのだろうか。
ラグビーの申し子と言われた元神戸製鋼の平尾誠二選手がついこの間無念にも癌によって若くしてこの世を去った。
ラグビーはスポーツの中で唯一勝ち負けをいわない。
試合が終わればノーサイドという。勝負は試合の結果である。
相方よくがんばったなとお互いを称え合う、フェアな精神の証であった。
その神戸製鋼も又、いい加減なチェックで、あらゆる部品を、何年にもわたって、何百社のメーカーに納品していた。
世界的信用を失い、やがて”タカタ”のように莫大な訴訟を起こされるだろう。
故平尾誠二はあの世で愕然としているだろう。
安倍晋三総理は政界に入る前は、神戸製鋼の社員であった。
大義なき総選挙はあと一日で終る。
したたかな小池百合子は負けたようで実は勝っている。
試合に負けて勝負には勝った。
何故なら自分の腹を一切痛めずに、国会議員数十人を手に入れる。
政党助成金も数十億円手に入る。
都会議員五十人の比ではない戦力を居抜きで手にする。
二年間オリンピックに精を出したように見せ、二年後の衆参同日選挙に最後の勝負をかける。
安倍晋三総理は改憲への補完勢力として、希望の党の数十人をノドから手が出るほど欲しがるだろう。
例え二十人、三十人でもその価値は大きい。
きっと連立を組むだろう。
ところで森友学園の小悪党籠池夫婦はどうしているだろうか。
おとうちゃん思いのおかあちゃんは。
選挙は投票箱が閉まるまで油断大敵と重ねていいたい。
小池百合子は、”さらさらない”と、”排除します”の言葉で大苦戦となった。
「やっちゃえニッサン」と共に言葉の恐さを思い知らされた。
棄権はダメだ誰でもいいから投票はすべし。(文中敬称略)