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2009年11月27日金曜日

人間市場 恩人市篇

NHK9時のニュース、高校野球、ボクシングの世界タイトルマッチ、そして水戸黄門。

この世を去るまでこの四つを欠かさず見ていた老人がいました。

その人の名は、松下幸之助翁です。晩年は狭い病室の中に色んな試作品を広げていたそうです。

最後まで発明していたのです。特に黄門様が印籠を出すシーンが大好きだったとか。

丁稚奉公から家庭電器という世の中を作った。二股のソケットを開発。ある人にこれどうでっか、と見せたそうです。それを手にした一人の男は、直感的にこれは売れる、そう思い投資を決めました。世界のナショナルの初めです。決して忘れなかった幸之助翁は生涯その人を恩人と思い続けたそうです。

さて、井戸を見つけた人、井戸を掘った人、井戸の水を飲む人、三者三様があると言います。又、籠に乗る人、担ぐ人、その又草履を作る人と言う言葉もあります。何が言いたいか。それは、あまりに目先の事に心を奪われて、大切な恩人の事を忘れていないか、不義理をしていないか。一人で成功した人間はいないのだよと言いたいのです。

今年、恩人たちを何人も失いました。又、恩人たちが生死の間を彷徨っています。自分にとって一番の命の恩人って誰だろう。当然親です。命を生んでくれた人ですから。親孝行しなかったな、年の瀬が迫ると毎年こんな心境になるんです。大きな家に住むんじゃない、のが親の教えでした。私は、立って半畳、寝て一畳これをモットーにして来ました。

ちなみに私には寝室はありません。食事をするテーブルの横下にマット一枚と毛布二枚で寝ています。2階から運んで来ます。毎日、自分で寝床を作ります。自分で敷いて、自分で畳むのです。畳んだら小さな箒で掃除をします。寝床の部分しかしませんが。

で、なんで孝之助翁が黄門様の印籠のシーンが好きだったか、想像しました。きっと、94年も人生やってきて、あんまりの人間のセコさ、悪さ、ダラシナさにホトホトうんざりしたんじゃないでしょうか。お前らこれが目に入らないか控えろと。側に助さんと格さんがいたかどうかは判りません。

我が家で今なお活躍している電化製品にはナショナルの文字、地デジだが、イボ痔だか知らないが、まだ写っているのに取り替えろとか、気に入らねぇことこの上なしなのです。

小さなテレビは俺の大恩人なんだから。40年前私に初めて仕事をくれた恩人が今、10時間の手術を終えて病床で戦っている。40年前から共に戦って来た親友が、大手術をしたばかりだ。私に歩くことを勧めてくれた男だ。ハーレーダビットソンが大好きな、男。もう一度乗せてあげたい。富岡八幡宮で病気平癒のお守りをもらって届けました。黄門様の印籠の様に悪い奴を退治してくれるといいのだが。

1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

人間、現在に至るまで、たくさんの岐路があります。その時々に、必要な必然な恩人がいます。不義理なこともあり、グサッときました。。
自分もハーレー愛好家の一人です。尊敬する東本さんの大恩人様と、ぜひ、一緒に走りたいです。三拍子のハーレーサウンドを聞きたければいつでも呼んでください。何よりの薬となるはずです!!