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2016年10月26日水曜日

「狼を放て(?)」




狼は農家の守り神であった。今その狼を野放しにするという構想が練られているという。
全国の農家を悩ましているのが、シカやイノシシによる鳥獣被害。
収穫直前に農産物を根こそぎ食べてしまう。
またクマの出現は、えっクマが出たのから、あっそうみたいとニュース性のないものになってしまった。

で、農家の人は考えた。黒澤明監督の名作「七人の侍」のように凄腕の男を集めるか、それともシカやイノシシの天敵である狼を輸入して山林に放そうかと。
七人の男では手が足らない。かつてニホンオオカミという山の神がいたが、狂犬病対策でしこたま毒を使ってニホンオオカミまで絶滅させてしまった。
現在日本には狼はいない。

狼は自分自身を捕食する敵がいない「頂点種」だ。
狼は人間が挑発しない限り攻撃はしない。全国の鳥獣被害は莫大である。
私が年に二、三度シカやイノシシを食べた位では何の役にも立たない。
米国でも同様にシカの増加で生態系が悪化し深刻な問題となった。
イエローストーン公園では狼を放したところ、シカは減り、枯れていた植物は復活し、ビーバーたちも戻って来たという。

私と仕事をすると相手は私を天敵のように思い、夜な夜なワラ人形に五寸釘を打つ。
死ね、バカ、アホ、ワガママ、キ印(狂っている)と。この頃特に胸が痛い。
プロフェッショナルは、人に好かれ同情されたら終わり、嫌われている内が花と教えられた。

ちなみに三船敏郎さんは酒を飲み、酔っ払うとクロサワのバカヤロー、二度と仕事はシネーと吠えまくったとか。
仲良しクラブからいい作品、いいクリエイティブは絶対生まれない。
人に好かれようとすると作品のアチコチに妥協の産物がでる。

スポーツの格言に「練習で泣いて、試合で笑え」というのがある。
日々研鑽をした者のみ栄光ある作品が生まれる。モンゴル帝国を生んだチンギス・ハーンは、狼の群れの行動から戦術をしっかり学んだという。この話は後日詳しく。
“送り狼”というのがいる、女性はこの狼には十分注意してください。

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