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2021年2月13日土曜日

つれづれ雑草「浮沈」

二月十二日(金)銀座の仕事場に行く。私と私が頼りにしている人と二人きりであった。テレワークでスタッフはいない。溜池の会社の方は、社長が孤軍奮闘中。若いスタッフたちの中のリーダー格が、ずっと出社してくれている。皆なでローテーションを組んで仕事を進めている。溜池にはウェブデザインの会社と、私たちの会社のOBが経営するデザイン会社が、同じフロアにある。主に出社しているのは、各社社長とリーダー格だけだ。コロナ禍は気がつけば一年経っている。会社の経営や、仕事の進め方、雇用形態は大きく変わり、それが定着する。そして更に変化、進化をして行くだろう。会社に受付や立派な応接室や、会議室はもういらない。ピラミッド型の組織もいらない。個と個がつながり合う。「個ラミッド型」となるだろう。官僚とか小役人を接待する会社以外、これからは接待などは、時代遅れの手法となる。取り巻きを引き連れて見栄張る人間も、タニマチ気分で飲み歩く人間も時代遅れとなる。今や銀座、赤坂のクラブなどは、予約制みたいになったらしい。つまり、今夜○╳人で行くけどと連絡すると、それじゃ店を開けて、○子ちゃんと○子ちゃんに、出勤してもらうとなる。黒服も○人用意する。花も、氷も、つま味も来る客の数だけ用意する。私は私なりの方法で義理を果たす。きっと誰もやらない方法である。シンキローこと森喜朗元総理が、下手を打った(ドジを踏んだ)。又は裏社会で言う、ガミを食った(当てが外れた)。原因は、時代遅れの感覚である。日本はずっと村社会だから、村長(ムラオサ)の言う事には逆らえなかった。私も口は禍のもとで、何度も人さまに迷惑をかけて来た。モンゴルのことわざに“逃げた馬は捕まえられるが、口から出た言葉は捕まえられない”こんな痛いことわざがある。私の体に突き刺さるのだ。無敵だった柔道のチャンピオンも、怪力無双のハンマー投げのチャンピオンも、旧態化していた五輪村の村長に、ひと言も物申すことができて来なかった。川淵三郎は代役が余程うれしかったのか、“光栄です”とか“森さんには相談役で残ってもらう”とか、口をすべらしてしまった。ここでやっとそれまでバックレ(しらばくれる)てた政府首脳は、そりゃ~ネエ~だろうとなった。雁首ばかり揃えている連中も、ソーダ、ソーダ、ソーダ水だとなった。機を見てな、東京都知事はすでに流れを読み切っていた。女性を敵に回して勝つことはできない。何故なら男は子どもをつくる労働はできるが、10月10日(トツキトーカ)子を腹に宿し、激痛に耐えて子を生む、このモノ凄いことができないからだ。日本三大悪女といえば、日野富子、北政子、淀君と言われているが、四人目は現東京都知事になるだろう。野望は果てしなく、二階にいる実力老人にジャッキを入れて(空気を入れる)この国の村長を狙うだろう。生きている内に大きな山を、手にしましょうと。出来るだけコロナ禍を引っぱって、オリンピックは、形だけやって世界の共感を得る。あわよくばやるだけのことはやって、手にするものはガッチリ手にして、中止にしたい。これが本音だろう。記者会見をしている目がそう言っている。目は口ほどにモノを言う。森喜朗川淵三郎もガミ食って終った。とかく嫌な話ばかりだが、いい話があった。勇気をもらう話もあった。一つは、本名ガントルガ・ガンエルデネと、ツェグメド・ドルジハンドさんが結婚の挙式を富岡八幡宮で開いた。元大関、番付どんじり近くまで落ちたのち、怪我と病気と闘いながら、奇跡の大関復帰を目指す。モンゴル出身の照ノ富士夫婦だ。私は苦境から這い上がる人間を賛辞する。もう一つは、白石康次郎さん(53)が、海のエベレストと言われる、ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」で16位でゴールしたことだ。フランス西部レ・サーブル・ドロンヌから単独無寄港無補給で世界を一周するレースだ。私はヨットのことは全く分からないが、このレースのことを映画にしたのを見たことがある。友人にヨットマンたちがいる。レースの途中でヨットが破損したのを、自撮りで発信していたのを、ニュースで見たが忘れていた。完走はアジア勢で初、記録は80日3時間44分、手こぎボートで荒波と闘い世界一周する位勇気がいる。超過酷なレースだ。五輪村の不様な姿と比べると、人間はなんてすばらしいんだ。という勇気をもらう。オリンピックを目指す選手たち、関係者のためにも“キレイなココロのニンゲン”にシンキローの後を継いでもらいたいと願う。少年の頃見た映画に「八十日間世界一周」というのがあった。荻窪のスター座で見た。午前一時これから新日本風土記選「北前船旅情」【北前船の旅人たち/北前船の贈りもの】を見る。(録画DVD)その後に、故降旗康男監督の「追憶」を見る。(J-COM)朝まで未だ時間はある。二作は日本海でつながっているのだ。北前船は航海に成功すれば千両、沈めばパーと言われた。石川県は寄港のポイントであった。映画“追憶”は富山県の港町が舞台である。哀れシンキローは石川県のボスでもあった。日本海には男たちの夢が生まれ、そして沈んでいる。「我が世の春は長くはない」。(文中敬称略)

※週間映画観客動員数ランキングで2週連続、リトルモアの孫家邦さん製作の「花束みたいな恋をした」が第一位となった。これほどうれしい話はない。ぜひ映画館へ




1 件のコメント:

気まぐれパンダ さんのコメント...

花束のような恋をした。映画の評判が良くてよかったですね。
週刊文春でみうらじゅんさんがコラム一面にはなこいを鑑賞した話をかいてました。
シニアのハ-トもがっちり掴む映画ですね。
東本さんならもうコラムは読んでるかもしれませんね。
話は変わりますが、株価の高騰が美術業界をバブルにしてます。
私は、二年前にある銀座の画廊に買いたたかれた、7万円の東山魁夷の作品が、138万税別で販売されてるのをみました。
コレクションおもちなら、査定したらビックリする事になりますよ。
現代アートの高騰が凄いですから。
広告業界の社長さんだから、御存知の内容かもしれませんね。
三寒四温の折り、お身体を大切にして下さい。