「地政学」という言葉が最近よく出る。早い話国と国との縄張り争いだ。
かつては七つの海を支配する国が世界を制すとばかり、イギリスは大航海時代なんて聞こえがいい言葉だが、世界中に縄張りを求め植民地化した。
イタリア、フランス、オランダ、トルコ、スペインなども世界中に縄張りを求めて植民地化した。
植民地とはつまるところ占領支配と人的財産、つまり奴隷の確保と資源のかっぱらいだった。コロンブスが間違って発見したアメリカ大陸なんかはイギリスが縄張りを求めている途中で見つけたような国である。
アメリカには“ニュー”がつく地名が多い。ニューヨーク、ニュージャージー、ニューハンプシャー、ニューオーリンズ等々、イギリスにある地名に“ニュー”をのっけたのだ。
「地政学」の概念になっている理論は分かりやすい。
自分の国にふさわしい必要なものを求めよ、つまりは腹が空いた、それじゃ満腹になるためのモノを他人の国に行って食べてしまう。
文句が出ないようにその他人の国をまるごと奴隷化する。
日本の戦国時代も同じ仕組みだ。
貪欲な国はインカの山の頂上にまでその欲望の手を伸ばした。
日本軍が軍を海外で展開した時、食糧などは“現地調達”であった。
つまり現地のものを根こそぎ食べてしまえだった。
が、結局食べる物がなくなり殆どが餓死した。
戦国時代の兵などは9割位が農夫たち、戦は農困期の公共事業だった。
ごほうびは“乱取り”といって敵方の物は好き勝手に取ってよし、これがギャランティーだった。当然放火、掠奪、強姦、輪姦やりたい放題で、戦の後は夥しい数の女性たちが妊娠した。子どもから老女まで犯され、殺され、焼き尽くされた。
地政学的に凄い争いでユーラシア大陸を占領して行ったのが“蒙古(モンゴル帝国)”だった。が、放牧民のため海を支配できなかった。
日本に明治維新なるクーデターを仕組んだのは、東インド会社、フリーメイソンの死の商人たちだ。グラバーたちは武器を戦う相手同士に売りまくった。
マッチポンプであった。坂本龍馬はそのパシリであったという説もある。
龍馬の面倒を見ていた西郷隆盛や大久保利通たちが、使う必要のなくなった龍馬を殺して口を封じたという説もある。
日本は地政学的に自分の国だけで満腹感を得ることはできない。
中国は14億人近い人間の腹を満たすためには、国際法などは紙くずだと言っている。
すでに中国は一帯一路といって陸を支配し、地政学的の最重要ポイントである、南シナ海を支配下にした。かつて日本も中国に満州国という国を造ったという歴史がある。
他人の国に行って、自分の国を造ったのは世界史上日本国しかない。
満州国調査団に国際法を破ったとされた日本は、国際連盟を脱退した。
果たして日本は巨大な隣国とどう付き合って行くのだろうか。
世界の巨大な胃袋は中国、すでにアフリカ大陸をすっぽりと手に入れている。
北海道の水はごっそり持って行かれている。