昨日午後六時半からある大手広告代理店にスタッフと共に打合せに行った。
エレベーターの中にポスターが貼ってあった。
相撲の行司さんが持つ軍扇のイラストに、残るな、残るなと大きな文字が書いてあった。残った、残ったというのが行司さんの持ち言葉である。
つまり残業をするな、残業をするなというインナー用ポスターであった。
天下の電通が残業するなと、午後十時に一斉に消灯になる。
ならば下々の代理店もそれに従い消灯となる。
打合せが進んで午後八時半、六人の相手との打合せもソロソロ終わりにとなった。
九時少し前ロビーに出ると真っ暗で誰もいない。
外に出るといつもなら会社員でいっぱいの街に気のせいか人が少ない。
スタッフ二人と腹が減ったから何か食べようとなり、一軒の中華料理店に入った。
エラッシャイマセー、エラッシャイマセーと中国人女性が二人。
かなり広い店内にお客さんは一人もいない。オッ、テレビも日本シリーズをやっているではないか、ラッキーであった。シュウマイ(二個ずつ)、ギョーザ(二個ずつ)、春巻き(二本ずつ、半分に切ってあったので正しくは4つずつ)。
スタッフの一人がキュウリの辛いもの一皿、五目焼きそばを三人で、殆どは私が食べた。午後十二時位にクライアントとお上品な和食を食べただけなので空腹であった。
野球は九回になっていた。一対一延長戦ですねというから、野球はツーアウトからサヨナラもあるよと言うと、フォアボールを出した。
クローザー(控えの投手)が逃げてしまった。第三戦もツーアウトから逃げてフォアボール、そしてサヨナラで日本ハムの勝ち、第四戦も逃げてフォアボールから決勝打。
で、第五戦日本シリーズ史上二度目のサヨナラ満塁ホームラン。
日本ハムは二連敗から三連勝で日本一に王手をかけた。
勝負事も人生も逃げたら負け、弱気になり守りに入り、なんとか人生を逃げ切りたいなどと思うと必ず隙が出て運命のいたずらにイジメられる。
病気になったり、怪我をしたり、身に火の粉がふりかかる。
♪~勝つと思うな 思えば負けよ…。と美空ひばりは唄ったが、負けない努力、勝つための情熱がないと、体中から生気が消えパサパサとなり、目ヂカラは無く背中は丸くなり肩は落ち、マイナスオーラに覆われる。
“元気ですかぁ~ 元気があれば何でもできる”と叫ぶのはアントニオ猪木さんだが、その通りなのだ。輸入食品の販売かなんかで大借金を抱えたが、元気ですかぁ~と国会議員になっている。糖尿病と戦いながら。
さしずめOK牧場の血糖、血糖高田馬場なのだ。
私といえばある仕事の入稿が終わり、ド、ド、ドッと雪崩のように疲れが音を立てて出ているが、負けてたまるか、逃げてたまるかだ。
頑張っていればきっと運が両手を挙げて近づいて来る。
「やせ蛙まけるな一茶これにあり」私たちやせ蛙にきっと運をくれる人が現れる。
みなさん元気ですかぁ~。