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2022年7月16日土曜日

つれづれ雑草「天気の悪い日とは」

天災は忘れた頃にやって来る。古人は知っていた。気象庁が梅雨明け宣言をした時、今年の梅雨は雨が少なかったなぁ、そのかえし狂ったような暑さが来た。猛暑より狂暑といいたいほど、40度越えのところがいくつもあった。アタマがイカレてしまうことを、パープーになるという。古人の教え通り全国各地で線状降水帯がつづいている。ドラム缶をひっくり返したようだ老人は言った。普段はナヨナヨした川があっという間に狂った川となり、足元でチョロチョロしていた水が、車を見えなくして狂流となる。気象庁は今年も梅雨の終り雨を予想しなかった。ノー天気だったのだ。昨年は熱海で狂裂な山崩れがあり、多くの命を奪った。土の上に土をのせ、そのまた上に土をのせるという、法律破りのせいである。泣く子とお天とう様にはかなわないのだ。日本中に盛り土をした所に人々は暮らしている。お天とう様は意地悪な性分だから、今年はどこにすんべえかとくじ引きをしている。引き当てられた所はたまったもんじゃない。昨日お世話になった小林亜星大先生のお墓参りに行った。私の両親と長兄が眠る多摩霊園だった。先生は無宗教で葬式なし、戒名なし、人に迷惑かけること一切なしの見事なラストであった。先生の片腕でドラマーだった友人と行った。雨が降ったり止んだりしていたが、お墓に花をたむけ、お線香に火をつけた時はポツコリ雨が止みうっすら明るくなった。私は超晴れ男で数多いロケで雨にイジメられたことはない。予備日を使ったこともない。やっと先生にお世話になったごあいさつをして友人と武蔵小金井の駅へ行った。午後一時頃であった。ちょいとレストランでランチでもと思ったがそれらしきものはない。駅はきれいになっているがレストランはない。でもってマックがあったので、二人でダブルバーガーセットを食べた。その後中央線で東京へ。そして仕事場へ行った。ジャンクフードは突然食べたくなる。吉野家の牛丼紅しょうがてんこ盛りとか、ケンタッキーフライドチキンも突然無性に食べたくなる。ある深夜、パジャマの上にコートを着て茅ヶ崎駅南口にある吉野家へ食べに行ったことがある。ケンタッキーは夢の中に出てきて、次の日オープンと同時に突入して、指をベタベタにしながらむしゃぼった。これらは一年の内に二、三度起きる。どんな名店よりこの時は旨いのだ。ただ食後にいいようのない満腹感でなく、無力脱力感に襲われる。何かしてはいけないことをしたような気分だ。誰れも見てねえだろうなとヨソヨソするのだ。夜帰宅して夕刊をパランパランすると、サンマ一匹13000円と大見出しがあった。豊洲市場への初入荷はわずか十匹だけだったとか、やせ細ったサンマの写真があった。そのとなりの見出しに、ブドウ一房150万円とあった。高級ブドウ「ルビーロマン」特秀クラス一房に一粒30gほどものが27粒である。霊感商法の判子とか壺とかと比べては生産者に申し訳ないが狂った価格だ。狂乱物価の世の中になって来た。13000円のサンマを食べている奴がとなりにいたら、150万円のブドウ27粒を食べている奴が目の前にいたら、自分の言動を想像しただけで、ゾッとする。世の中は、ゾッとする事件が続々と起きている。事件を起こした人間たちに共通している要因は絶望感、疎外感、孤独感だと過日のNHKスペシャルで知った。特に絶望の二文字が世に満ち満ちている。刑務所に入りたかったので事件を起こしたという中年男、自分で死ねないので人を殺して死刑になりたかったという若者、七十を過ぎて十八歳の女性を手にかけるなんてまるで狂老だ。東京電力の四人の老人たちに13兆円以上の賠償を命じた地裁の判事たちに拍手を送る。多くの人々を絶望に追い込んだ四悪人に、絶望を味わってもらいたい。もっとも最高裁に行く前に、寿命が尽きるだろう。死んだらチャラだ。判事はそこまで読んでいたのかも知れない。あ~なんだか吉野家に行きたくなって来たではないか。絶望は愚か者の結論なりなんていう言葉を、ラジオ番組の枕言葉にしていた人がいた。人生相談の番組だった。今はガードを固めてパンチから守るしかない。みんなで支え合い、励まし合い、助け合って行くのだ。先日こんな記事を読んだ。ある少年が明日は天気が悪いでしょうという天気予報士の言葉に、悪い天気ってどういうことですか、雨が降らないとお米が育たない、野菜や果物も育たないとおじいちゃんが言っています。雨が降るのは悪い日なんですか(?)。さてあなたなら少年の質問にどう答えますか。いよいよコロナは第七波、尊敬する学者さんが国民の七、八割が抗体を持つまで、ウイルスは必死に変化しつづけます。マア10年はかかりますねと言った。あ~やんなっちゃった、あ~オドロイタ。今は亡きウクレレ漫談の牧伸二を思い出した。(文中敬称略)






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