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2011年12月12日月曜日

「オタンコナス」




古来より決して決着をみないのが「嫁姑戦争」。

いかなる教養人、知識人、人格者といわれる人たちも嫁と姑との諍いにはお手上げとなりました。
母親は自分の生んだ子は自分が一番知っているとの大いなる誤解があり、その誤解に従う事が親孝行と思うアホンダラ息子?が多いのです。

結婚してわずか六ヶ月どうしても離婚したいと泣いて相談に来た新妻がいます。
一人っ子のダンナは結婚したらお母さんの側にいてあげたいとバス停二つの処に新居を買いました。
ダンナは仕事から帰りがけ必ず母親の家へ、そこで食事をし、フロに入り、洗濯物も母親へ出し続けたのです。

母親は息子に毎日言ったのです。あの嫁は出来の悪いオタンコナスよと。

一年近く付き合っている時は全く素振りがなかったとか。
イケメン、金持ち、高学歴、スポーツマンの四拍子。結婚式の祝辞は会社のホープ、未来のキャプテンと大絶賛?だったのです。

新妻は涙を拭いて言いました。
私が面食いで馬鹿でした。そして、こう言いました。あの、マザコンを観るのも嫌だと。
気持ち悪い、吐き気がすると。

これは私が勧めたお酒を飲み過ぎたせいです(あしからず)。
当然離婚したと思うのは実は早計だったのです。「嫁姑戦争」は複雑にして怪奇なのです。

2011年12月9日金曜日

「ある恐竜」




その夜カリスマ編集長と友人の社長と夕食を共にした。

その時、ハッとする言葉を編集長は云った。
 この頃すっかり今の人間達に飽きてしまった。何か新種の人間を作らないといけないんじゃない。

何気ないひと言に自分自身がいつも考えている事と同じだと感じた。
現代人は類型化しすぎてつまんなくなっているからだ。

かつて地球上を支配していた恐竜たちが一瞬にしてこの地球上から姿を消した。
巨大隕石説が有力だが確かではない。氷河期となりやがて何かから人間が生まれた。
推理はできても確実な事はいかなる学者も言えない(誰もその時代にいなかったのだから)。
きっと地球人達もある日一瞬にして消えるだろう。その後きっと新種の人間が生まれるはずだ。

オバサン、ちゃんと並ばないとダメだよといった。
あらっ、並んでいたの?知らなかったわ。ねぇーちょっと並んで居るんだってさ、尾っぽはホラ、ずーっと後なんだって。まったくみんなヒマ人ね。たかだかハンバーガーのためにずっと並ぶなんて(自分だって食いに来てるじゃないか)。
連れのため、長い人生ではじめてといっていい位ずーっと並んだ私はやっぱりいつものひと言が出た。

ババア、ウルセイ早く後ろ行って並べ。お前らはきっといつか絶滅させて化石にしてやる。
ババアウルセイオオグイザウルスとして。


2011年12月8日木曜日

「トホホな足」





ブラインドサッカーというスポーツを1128日、味の素スタジアムに観に行った。
東京オリンピックの時、あのマラソンマン、裸足のアベベビキラが折り返した地点にある。

このスポーツの協会の方からシンボルマークのデザインとスローガンコピーを頼まれ、一度観なければと思い行ったのだ。

ブラインドサッカーとは目の不自由な人が行うフットサル。
 25分ハーフの50分だ。FW1人、DF2人、MF2人、目の見えるゴールキーパーの計6人。そしてコーラーと呼ばれる目の見える人がゴールネットの後から声で支持する。
選手はその声に従い互いに声を繋げ合い、中に鈴の入ったボールを蹴る。

日本代表対日本選抜の戦い。その気迫、その闘志のぶつかり合いに正直驚いた。
ボールが外に出ない様グランドは1メートル位の壁に囲まれている。

まるで目が見えている様だ。そしてバチーンとシュートを入れる。

結果はさすが日本代表、30で勝った。
叫ぶ、汗が飛び散る、鍛え抜いた筋肉の躍動する足がボールを取り合う。

すっかり感動して帰る車の中で思い切り左足がつってしまった。
五体満足、だらしないトホホな自分が恥ずかしくなった。

彼等は来年のパラリンピックを目指す。

2011年12月7日水曜日

「具さんとグさん」




ずっと、ずっと会わずにいた人が凄い人になっている事を知りました。
それは私の不覚が原因でした。その人はかつて「具秀然」として私の前におりました。

月日が経ち、その人が今をときめく「グ スーヨン」さんであったとは映画を語って来た人間として恥ずかしい事この上なしです。

具さん、いやグ スーヨンさんはかつて広告制作会社の名門中の名門、サン・アドという処にいたのです。
サントリーの名作の殆どを制作している会社です。
「グ」さんにはCMの演出をお願いした事がありました。

それから幾星霜。
丸の内東映の画面には、松田翔太主演の「ハードロマンチッカー」、その監督がグ スーヨンさんであったのです。
10年前に一本、その後一本、そして3作目なのでした。

新聞で、雑誌で大好評。
それを読んでいて又、写真を見て、えっ、この銀髪の人が「具さん」、グ スーヨンさんと知ったのでした。

まあ、凄い青春を過ごして来た様です。下関での大暴れがまるで肉体言語、視覚言語の様、暴力のファッションショーの如くです。

ウジウジしている男達よ、ぜひ観てグ スーヨンさんに乾杯をして下さい。
私もお気に入りのバカラグラスにジンをなみなみ?と入れ乾杯です。
私の映画の虫が騒ぎ始めました。

2011年12月6日火曜日

「その女、凶暴につき」

「夢から醒めたら悪夢だった」とか「長いトンネルを抜けるとそこはもっと長いトンネルだった」なんて思い切り暗い話をする男に恋をした女性がグイグイ焼酎を飲んでいます。


失恋というか詐欺というかは別にして大金を貸してしまったというか、あげてしまったというか、まあ私からいうと売れない物書きのお得意の手口に引っかかってしまったという訳です。

36才にもなって文学少女の様な悪い性格から抜け出れない女性だったのです。
基本的に女性は薄暗い男が好きなんです。BARのカウンターの片隅で一人寂しそうにトリスの水割りなんてチビチビ飲みながら伸びた髪なんかを掻きむしる。

毎日、毎晩、同じ時間、同じ席、そこが空いてないと、又、来ますなんて帰って行く。他の席が空いているのに。

ある夜急に雨が降った、女性は店が終わり外へ出ると路地の角にビニール傘を持って立ついつもの男。
こんな三文小説みたいなのが実は実話だったのです。

ベッドの中で見た夢が醒めた時、女性は悪夢の様な長いトンネルの中に入って行ったのです。
その女性が八年ぶりに栃木刑務所から出て来たのです。男は土の中でずっと眠っています。

2011年12月5日月曜日

「12月12日、若者よ勝て」

 


その日、姉に連れられて一人の若者が私を訪ねて来た。
若者は現役のプロボクサーである。日本ランキングに入っていた。

お姉さんは私が通うからだリフレッシュ工房に勤める人。
カチンカチになった私の首、肩、腰をほぐしてくれるとても上手で優しい人だ。

若者は所属するジムから離れたかった。試合がしたかった。
ボクシング界は芸能界と同じ移籍は足抜けと同じ御法度であった。

どんなに酷いジムの会長でも一から教えてくれた会長から離れ、他のジムに移るのは至難の事であった。
目的のない練習は若者の心身を疲れさせた。
童顔でありパンチを受けていないのか色白の顔はとてもキレイだった。

会長は金を寄越せという。
私は弁護士と相談しあくまで法に従って身分を守る事、即ちボクサーはボクシングをしないと食べていけない事を主張した方がいいとお姉さんに言った。

どうやって解決したかは定かでないが1212日、新しく所属したジムから試合に挑むと若者が電話があった。
色々ご心配かけました、頑張りますと。きっと応援に行くよと言った。

2011年12月2日金曜日

「期待通りの裏切り」


後味の悪い映画を観た日は何を食べても後味が悪い。

「冷たい熱帯魚」や「愛のむきだし」の監督、園子温の作品なので初日の初回(10時から)を観ようとわざわざビジネスホテルに泊まってテアトル新宿に行った。

舞台挨拶があるとかで9時に行くと長い行列、しまった前売りを買っておくべきだったと舌打ちをした。

中はギッシリ満員。何年振りかで通路に座った。
宿泊用に持っていたTシャツやパジャマを入れた布袋が座布団代わりとなり役に立った。
渋谷の円山町で起きた東電OL殺人事件に園子温がインスパイアされた作品だというので評判を呼んでいたのだ。

映画の題名は「恋の罪」、なんかゆるゆるの題名に?をつけていた。
ロマンポルノみたいな気がしていたのだが、いざ上映開始となると作家の妻、変態の女刑事、大学の助教授の女性、三人が大乳、中乳、小乳をむきだしにして○△×をしまくるだけ。

おい、おい園子温、どうしたどうしたと思いながら長い時間に耐えたのです。
その日は1日中マズイ日でありました。

2011年12月1日木曜日

「おっ、何」




先日、国立社会保障・人口問題研究所の調査発表に驚いた。
なんと18歳〜34歳の未婚者の61.4%(男性)に彼女がいなく、49.5%(女性)に彼氏がいない。
又、女性の38.7%は処女であり男性の36.8%は童貞であるというではないか。
 更に35歳〜39歳でも男性27.7%、女性25.5%が未経験者という。

日本は農耕民族であり稲を植えたらSEX、稲が実ったらSEX、稲を刈ったらSEX、精米したらSEXと、まあ一年中SEXをしていた一大SEX大国であったのだ。
それ故小さな島国に子が生まれ続け人口過多となった。

よしそれじゃ戦争でもして人減らしをしようと戦争を仕掛けたともいう。かつては童貞は男の恥であった。
しかも明治・大正そして1920年代になるとキリスト教が拡大し性欲は大罪となり「童貞処女礼賛国家」となった。

ある学者がLOVE=恋愛という訳を生み、結婚とは処女と童貞が一対になる崇高な儀式になってしまったのだ。
戦後は一変フリーSEX全盛となり倫理感、貞操感は死語となった。今何故若い男女は愛し合わないか。

それはネット社会、画面上であらゆるSEXが見れる。バーチャルなSEXがした放題であり必要性がなくなったのだ。
バカヤロー振られるのが恐くて男をやっていられるか。

2011年11月30日水曜日

「答えのない問題」

11.25放送朝まで生テレビより

十一月二十五日午後一時二十五分より「朝まで生テレビ・暴力団排除条例」を見た。

議論は百出するも何ともチンプンカンプンであった。
何故なら出席者それぞれがこの条例がよく分かってないからだろう。

私はあえて警察について書く。
日本の警察は成果主義である。例えば目の前で喧嘩しそうな人間がいるとすると警察官は決して、君たち、お前達喧嘩をするなとは言わない。事件を予防しても得点にならないからだ。むしろ、さあ早くやれやれ根性出せといった感じである。
やるんであればただ殴り合ったり蹴り合ったりじゃつまんない。切ったり刺したりしてほしいというのが本音なのだ。
その結果傷害致死や殺人事件の犯人逮捕となると得点はグンと上がるのだ。

私自身何度か警察にけしかけられた経験があり、したくもない喧嘩を警察によってやらされた(裏社会ではジャッキを入れる「あおる」という)。暴力団は社会悪であるが(金筋のヤクザや侠客は男だ)、警察もまた社会悪である場合は多い。最も重大な事は冤罪だ。日本特有のバレなきゃいいじゃん。出世第一なのだ。

元ヤクザの組長が元警察官僚の平沢勝栄にこんな質問をした。
平沢さんがもし人に殺されそうになった時、暴力団に助けられそうになったらどうしますか(平沢勝栄は言葉に窮した)。
極めて分かりにくい法と言わざるを得ない。

一歩間違うとかつての悪法治安維持法となってしまいます。

2011年11月29日火曜日

「馬鹿は死んでも直らない」




山形の洋梨(ラ・フランス)を食べながら夕刊に目を通す。

大学生の内定率、10月時点で59.9%、高校生は41.59月時点。

こんな数字の横に大王製紙社長、刑事告発へ。
その額なんと1068千万円。全て博打に消えたとかの記事があった。

その男、井川意高は東大法学部卒、それも現役で入った秀才の筈であった。
だが凡才であった。法学部で法を犯す事を学んだのか。
東大を卒業したら銀座のクラブ大学に入学、芸能界の姉ちゃん達を連れて男女共学でラスベガス大学院、マカオ大学院、モナコ大学院、ソウル大学院、シンガポールやフィリピン大学院などに入学。
わずか一年半で入学金106億円以上を使った。(実際は更に数十億)

バカラ学科、ルーレット学科、ポーカー学科、最後にドボン学科に入って本当にドボンとなった。
そして世の中から退学処分となった。

私の尊敬する博徒の親分(史上最高と言われた)波谷守之さんは素人が博打に手出ししても絶対勝てないと言っていたと聞いた。そして拳銃で自死をした。金庫の中には素人衆の博打の負けの証文がゴッソリあったとか。
決して自分が追い込みをかけられても素人衆に追い込みをかけなかった。博打はやらなければ絶対負けない。

井川意高には博才がなかった。