「錆びたナイフでも闇は切れる」
今年の年賀状に書いたひと言だ。
もう何年になるだろうか、年賀状にひと言を書き出したのは。
「いつも待っています」とか「毎年ファイルしています」とか、「気合いをもらってます」とかいただいた年賀状に添え書きがしてあると生来調子者であるため今日まで続いている。
今年は東北の大災害もありどうするか悩んだのだがこんな時こそひと言を書く決意をした。
4コーナーを回ってゴールテープもクッキリ見えて来た身にはたっぷりと錆がついてしまった。
若さが羨ましくなって来たらもうお終いと老先輩からいわれた。
ならばその錆付いた身を研ぎ、感性を武器にし、この世の闇に一太刀を浴びせようと決めた。
政治、経済、文学、絵画、教育、家庭、スポーツまで闇となった。人間達、社会に潜む闇に少しでも切り込んで行くのだ。
アートという武器で立ち向かう。
名作、「長距離ランナーの孤独」ではマラソンランナーはゴールテープを切っても走り続けて行った。
私も1人になれば孤独なランナーなのだ。ゴールテープは錆びたナイフで切ってやる。