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2012年2月6日月曜日

「食い尽くされるな」




イーグルスの「ホテルカリフォルニア」のライブ盤を聴いたのは1976年だ。 
AIWAのラジカセのポスターの撮影でLAのズマビーチにいた。

こんなフレーズが歌詞カードにあった。
「ようこそホテルカルフォルニアへ、ここはいい人ばかりです・・・。ここにはいつでも入れますがチェックアウトは出来ません・・・・給仕長にピンクのシャンパンを頼んだ・・・。1969年以来ここには酒(精神)は置いてありません」と。

この曲はベトナム戦争が終わりアメリカは物質文明の中に奥深く入った頃を歌っている。
酒、ドラッグ、SEX、暴力、精神の荒廃、人間性の衰退。

イーグルスのサウンドはズマビーチ風の中で全身に染み込んだ。
今、ニッポンは長引く経済戦争から来る重度の疲弊、格差社会での諦め、希望無き無力感、脱力感の中にいる。
精神の置き場所がなくなっているのだ。放射能への強い懐疑、予告された大地震への恐怖。

チェックアウトの出来ないホテルの中にいるのだ。
非常口に行く事さえ出来ない。ホール&オーツの名曲に「マンイーター」というのがある。
その曲のキーワードは「食い尽くされるぞ」だ。

ダリルホール&ジョンオーツは全米NO.1からどん底へ、そして又、NO.1へと落差を繰り返した。
日本国の我々は無能な権力者に食い尽くされたそうだ。増税、増税でイキがゼイゼイする。
怒りを表さないといけない。

エジプトの春は1人の若いラッパーのメッセージから始まった。
命懸けのラップであったのだ。大地に桜は咲いても心の中に満開の花は咲かない。
しかしネバーギブアップだ。深夜イーグルス、ホール&オーツ、クイーンを聴いている。



2012年2月3日金曜日

「あきらめが肝心」

 


「タニタ」体脂肪計の大手メーカーである。
この会社の社員食堂のレシピ本が400万部を超えたらしい。
書店に行くと学食、病院食、ダイエット食などのレシピ本がブームを呼びコーナーが作られている。
ブームは直ぐ終わる、コンニャクもキャベツも。読者の殆どは若い女性かあきらめの悪い中高年の女性だ。
目的は勿論ダイエットだ。
若い人はともかく、506070代の女性が必死になってダイエットに励む姿は痛々しい。

ハッキリいって今更間に合わないよといいたい人が多い。
丸大ハムの様な体になってからウィンナーになるのは難しい。

こんな学説がある、中高年になっての粗食ダイエットは万病の素、つまりカロリー恐さに動物性タンパク質を減らすと体の代謝が落ち、かえって肥満になるらしい。疲れやすい、冷え性、肌荒れにも。

あたしダイエット中なのといって、和食中心、ご飯におひたし、お豆腐にアジの開き。
でもゴマ系ふりかけをかけまくるとまるで効果無し(ゴマは油だから)。
ちなみに沖縄系女優、特に黒木メイサは超肉食のみとか。

2012年2月1日水曜日

「変わり過ぎるなよ」




安全地帯なのか、危険地帯なのかどちらでもいいが私はミュージシャン玉置浩二、役者玉置浩が大好きだ。

その才能は1996年発売の「田園」を聞いた時、正直驚いたものであった。
その生き方は本気と凶器、恋と愛、結と婚、離と婚の中で混然一体、雑念全体となっていた。

ファッションセンスが第一級だ。
今をときめくエグザイルとの共演を見るとまるで大人と子供、プロとアマ以上の差を感じた。赤の腕章、黒の革パンツ、黒のジャケット、黒のTシャツ、黒のベスト、クロスのペンダント、銀髪に黒と赤のバンダナ、黒のリングシューズ、いいんでないかい玉置さんだ。

一時かなりクレイジーっぽくなっていたが、きっとクスリのせいだったのかも知れない?

先日見た姿は極めて真っ当であった。
玉置浩二に触れるとグイグイインスピレーションが沸いてくる。
お金があれば全てをはたいても玉置浩二でヤクザ映画を作りたいと思う。かつてはヤバイ奴、危険地帯だから近寄るなといわれた時期があった。ミュージシャンがフツーであったらタダの音と楽。不良でないといけない。ジャックナイフの様でないとダメヤローだ。

 53歳玉置浩二、あんまり安全になるなよ。「清く、正しく、美しく」なんて新曲は嫌いだぜ。

2012年1月30日月曜日

「掛け軸」




民約論を訳した明治の哲人、東洋のルソーといわれた中江兆民はこういっている。
この日本国にはいにしえの頃より哲学がない、哲学がないのは床の間に掛け軸がないのに等しいと。

久々に文士らしきひねくれた哲学、屈折を演じられる芥川賞作家が出た。
山口県下関の出身、父親を4歳で亡くし母親に育てられた1人っ子だ。
田中慎弥38歳。教師には嫌われていた。
友達はいない、群れない、媚びない。
高級的無頼派を気取っている直木賞作家伊集院静とはエライ違いだ。

もう一人の芥川賞作家はすっかりその存在が消えてしまった。
田中慎弥は私の大好きな風情を持つ男だ。文章は相当に上手い。
床の間に鎮座していただき身を正して一献差し上げたいと思う。

前年受賞した西村賢太は無名の頃から支持していたが、すっかり哲学を失いただのミーハーになってしまった。あるインタビューで毎月100万円は振り込まれるから受賞は嬉しいなどといっていた。哲学なき文士は粗大ゴミの掛け軸と同じだ。

2012年1月27日金曜日

「カツカレーな夜」



赤坂溜池交差点近く終電に乗れなかった午前一時過ぎ、タクシー乗り場に行く。

カレー専門店CoCo壱番屋の前には通称でんでん虫と呼ばれる個人タクシーが並んでいる。
個人はいい車を使用しているので長いドライブにいい。車内灯も明るいのでゆっくり新聞や本が読める。

700頁二段組みの本「増田信也著(木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか)」を読む、兎に角分厚い。
柔術や柔道、そしてプロレスを通して戦前戦後の歴史が語られる著者。
柔道の鬼、木村政彦への思いが強すぎていささかうんざりする内容だが、なんとか気合いを入れて読み続けている。

書評はつくづく当てにならない事を実感する(だが著者の熱意には脱帽する。その取材力もだ)。
十数年かけたこの一冊は本が売れない時代に挑戦している。

お客さん、目が回りませんかと運ちゃんがいう。全然大丈夫と応える。
突然CoCo壱番屋でカツカレーを食べた話をし始めるではないか。お客さん私ね59歳なんですが体重は108㎏なんですよ。
毎日あそこに停めているのはカレー大好きなんです。1日1回カレー、お客さん好きですか?なんてウルセイ。
今はな力道山が木村政彦を殺しそうなんだ、静かにしろと怒った。

2012年1月25日水曜日

「ラーメンの王道」



遠くで海鳴りが聞こえる。
遠くで貨物列車の通過する音が聞こえる。

昔から音をじっと聞くのが好きである。
何だかブルースの様な夜、懐かしい音が夜風に乗って聞こえて来た。
ピラリーラリ、ピラリラリラリーと。そうです、ラーメン界の帝王チャルメラです。屋台のラーメンです。

夜十時三十分、外に出るといました、いました。
ライトバンを改造したチャルメラ屋さん。何十年振りだろうか、胸が高鳴り心は震える。
おーいと呼べば、へーいと応える。山のこだまの様である。丼ぶりを二つ持って1人で整列。
 立ち上げる湯気がたまらなくいい絵ではないか。

おじさんは65才位か、いやもっと若いかもしれない。
丼ぶりを湯にひたす。麺を入れる、丼に味の素少々、ぎざみネギをさっと入れる。
醤油ダレを入れてスープを備え付けの道具から入れる。ゆであがった麺が網目の中で楽しそうに揺れる。
丼に麺を投入、お箸で丁寧に整える。備え付けの小さな引き出しからメンマ、ナルト、チャーシューを二切れ入れる。
最後に長方形の海苔を一枚で、出来上がり。

いいね、いいね、おーい取りに来いと声を掛ける。
何!コショウ入れてだって、自分で入れろっていうの。

「恐い処」




オラ、オラ、ここはどこだか分かっているだろうな、エッオラ、オラと頭をコズられ、腕をマゲられ、足をフマれる。
ここに来たらナァ、骨の一本、二本折ろうが、何しようが俺等の勝手なんだよ。
一生中に置く事だって出来るんだよ。
オラ、オラ、早く全部ウタエ(喋ってしまえという事)やってないですよ、何もやってないすよ、カンベンしてくださいよ。
 何!カンベンしてくれってか、コノォー、ちゃんとネタは掴んだぞコノヤロー。
エッ、オラ、オラとが繰り返される。

こんな風にして誤認逮捕が生まれ、罪のない人がずーっと罪人として世の中に放り出される。八十歳の老婆にだってワッパを掛ける。

今でも日本中の警察で同じ様な事が繰り返されているはずだという人もいる。
警察官僚のOBに死刑廃止論者が多いのは何人も冤罪で首を吊られてしまったのを見たり、聞いたりしているからだ。

例え交通違反でも一度指紋を採られた人はいつでもその被害者になる可能性があります。
くれぐれも正しいアリバイを。

2012年1月24日火曜日

「ゴモラ化」




イタリアはナポリの街を支配するマフィア、カモッラ。

殺す、殺す、殺す、兎に角殺す。
カンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した映画「ゴモラ」である。

ゴモラとは旧約聖書に出てくる悪徳の街。
砂、採石、土砂、海運、港湾工事、解体、土木、足場、地盤改良、基礎杭、生コン、舗装、ガードマン、造園、ダンプ、シート材料、トレーラー、産廃、構築、ゼネコンの仕切等々これは日本のマフィアが手掛ける事業のほんの一部。
 新しい暴対法で暴力団はマフィア化し海外へも進出する。政府の動きより遙かに素早く街をゴモラ化する。

カモッラは邪魔者は男女問わず、年齢問わずバンバン殺す。
イタリアのGDP30%近くはマフィアの数字とか。

甲府を舞台にした映画「サウダーヂ」の中でラッパー達が歌う。
この世で一番のギャングは日本政府、税、税、消費税、○×税、△□税、××税と。

サウダーヂとは郷愁だという。帰りたいけど帰れない所。
日本全体が「ゴモラ」になっていくのだ。
カモッラの大ボスが十数年逃げていたが、密告により捕まった。
ベルルスコーニが退陣したからだという説がある。

裏切り者が又何人も殺されるのだ。東北の被災地はやがて「ゴモラ化」する。

2012年1月23日月曜日

「思い出の道具たち」




製図板にT定規、コンパスにデバイダー、烏ロ、30センチの溝つきの竹の物差し。
ガラス棒に面相の筆、雲形定規、ポスターカラーにケント紙、絵の具皿、鉛筆に消しゴム、筆洗い・・・。
 等はデザイナーの定番の道具類だった。今はそんな物は一切ない。

一台のパソコンがあればOKだ。
昔のデザイナーは下を向いて紙に向かってデザインをしたが今は画面をじっと見てひたすら手を動かす。
パソコンを使っているのではなく、パソコンに使われている。真の創造は人間の五感を使わないと生まれない。
コンピューターには五感がない、だから人間は決して負けないはずだ。

何しろ何でも出来る魔法の機械なのだ。
オレなんかよぉー、溝引き(細筆の先っぽで)でよぉー、1ミリのオモテケイ(細い線のこと)の中に三本は引けるぜ、なんて自慢する。

何言ってんだ、オレなんて五本だぜ。
そこに女性デザイナー「何いってんのヨォ」
浅葉克己さんなんて十本だっていってるわよぉ、あの人素敵。
線の天才ね、入りたいわ〜浅葉克己デザイン室。

二十歳を堅気で迎えた頃、そんな会話がアチコチで聞こえた。
パチンコ屋の看板や喫茶店のマッチや、キャバレーのチラシで学んだ私にはまぶしい世界の始まりだった。

2012年1月20日金曜日

「消えたブルマー」



今、オネエ系が何故受けるのか。
その謎を追っている1人の物好きな外人学者がいる。

その源流はなんと「消えたブルマー」にあるというではないか。
 かつて女子学生といえばブルマーであった。

しかしある時代ブルマーなんて冗談じゃない運動が起き、学園からブルマーは消えた。
学者によるとブルマー時代とブルマー止めた時代では圧倒的にブルマー止めた時代から離婚が増えたとデータで証明する。

それは女性達が自己主張を猛然とし始めた結果であるのだとか。
そして男を選び始めた(婚活ブーム)。

又、学者は現代は「顔面製造文化」なんです、なんて想像もしていなかった用語を製造した。
 いくらいい女になりたい、だってあのIKKOだって、マツコだって、マングローブだって、カバちゃんだってTV局じゃ視聴率が稼げるって必需品というじゃない。
私だって整形したり、つけまつ毛したり、顔面エステで磨きあげたり、メイクで顔面製造すればきっとモテまくれる、テレビにだって出れると思うわ。そんな女心がオネエ大好き文化を製造しているんだとか。オネエ様の下着はブルマーかも。