イーグルスの「ホテルカリフォルニア」のライブ盤を聴いたのは1976年だ。
AIWAのラジカセのポスターの撮影でLAのズマビーチにいた。
こんなフレーズが歌詞カードにあった。
「ようこそホテルカルフォルニアへ、ここはいい人ばかりです・・・。ここにはいつでも入れますがチェックアウトは出来ません・・・・給仕長にピンクのシャンパンを頼んだ・・・。1969年以来ここには酒(精神)は置いてありません」と。
この曲はベトナム戦争が終わりアメリカは物質文明の中に奥深く入った頃を歌っている。
酒、ドラッグ、SEX、暴力、精神の荒廃、人間性の衰退。
イーグルスのサウンドはズマビーチ風の中で全身に染み込んだ。
今、ニッポンは長引く経済戦争から来る重度の疲弊、格差社会での諦め、希望無き無力感、脱力感の中にいる。
精神の置き場所がなくなっているのだ。放射能への強い懐疑、予告された大地震への恐怖。
チェックアウトの出来ないホテルの中にいるのだ。
非常口に行く事さえ出来ない。ホール&オーツの名曲に「マンイーター」というのがある。
その曲のキーワードは「食い尽くされるぞ」だ。
ダリルホール&ジョンオーツは全米NO.1からどん底へ、そして又、NO.1へと落差を繰り返した。
日本国の我々は無能な権力者に食い尽くされたそうだ。増税、増税でイキがゼイゼイする。
怒りを表さないといけない。
エジプトの春は1人の若いラッパーのメッセージから始まった。
命懸けのラップであったのだ。大地に桜は咲いても心の中に満開の花は咲かない。
しかしネバーギブアップだ。深夜イーグルス、ホール&オーツ、クイーンを聴いている。