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2012年2月13日月曜日

「行為のススメ」




1192年鎌倉幕府成立、この頃の人口は約760万人。 
1603年江戸幕府成立の頃約1200万人。 
1868年明治維新が起きた頃、約3400万人、そして2000年には約13000万人。
130年で9000万人以上増加した事になる。

が、2004年をピークに日本の人口は減り始めた。
出生年率を1.26とすると2100年頃には約4800万人位になってしまう。 
1.06とするとなんと約3800万人。その内約40%が65歳以上の高齢者となっているのだ。

この数字が何を意味するのかは明白だ。全ての産業がお終いになってしまうのだ。
どこもかしこもガーラガラ、スッカラカンになっているのだ。元々日本の人口は国土に比べて多すぎたのだ。
戦争ばかりやっていたので子孫を残すためにひたすら子供作りをした結果なのだ。
戦争状態になると人間の動物本能が働き子孫を残すために女性の卵子はバンバン生まれ、又、男の精子は生死をかけて健気な受精の旅をするらしい。

国を守るためには若者達が行動しないといけない。どんどん結婚をしないといけない。更に行為をしないといけない。
そして元気な赤ちゃんを頑張って産まないといけない。古来より1人では食えないが2人になれば食えるというではないか。結婚こそあらゆる産業を守ってくれるのだ。

こらーそこの若いの、1人で何をやってんだ、この意気地無し。

2012年2月10日金曜日

「猫と脱腸」


※写真はイメージです


猫は何で走るのか、本来猫はお皿の上の魚をパクッとクワえて走り去る時位しか走らない。
美人の膝の上にのんびりと座り、我が輩は猫であるとイバッテいるのだ。

ところが「猫ひろし」は大きな夢、ロンドンオリンピックに向かって走る、走る、走るのだニャー。2時間31分を切ればオリンピックへ行けるかもという。
カンボジアに国籍を移し遂に2時間3026秒でクリアした。
なんとも頼もしい猫であった。金メダルも夢ではない。

かつてキャットフードのCMを制作した事がある。
袋入りのドライタイプと缶詰だ。今と違ってCGのない時代、スタジオの中でジーッとお猫様が美味しそうに食べるのを待つ。一日、二日、三日。
とにかく大の大人が固唾を飲んでお猫様を見続ける。

なかなか上手くいかないのだ。
オッ食べたと思えばドライタイプの山がボロボロ崩れてNG。
オッヤッターと思えばウェットタイプの缶詰に口を入れすぎでNGとなる。

ともかく撮影で一番手こずるのは、猫や犬や鳥などの生き物と赤ちゃんだ。
赤ちゃんは三人位をスタンバイしてスタッフ全員がサツエイデチュヨ、タノンマチュヨ、コンヤモカエレナイデチューと赤ちゃん言葉になるのだ。

と、ここまで列車の中で書きながらひと休み、夕刊紙をパラパラと見ると何!あの玉置浩二がダチョーンと脱腸(鼠径ヘルニア)の手術をしていたとか。
レコーディング中、気合いを入れ過ぎて腸が飛び出てしまったらしい。
精力絶倫を語るミュージシャンとしては何とも絞らない話ではと、玉置浩二支持者としてはダチョーンなのであった。(当然日刊ゲンダイ)

2012年2月9日木曜日

「鴨と鴨」




私の仕事場の直ぐ側に長寿庵というお蕎麦屋がある。
そこの「鴨せいろ」は大人気、ウルトラ人気で昼はいつも満杯。それを楽しむためによく行く。

「鴨」といえば「鴨長明」といえば「方丈記」だ。
有名な「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず・・・」原稿用紙にしてわずか25枚ほどの中に今我々がどう生きるかの心があると、福島県三春町にある福聚寺の第三十五世住職にして芥川賞作家の「玄侑宗久」さんが方丈記を訳し、「無常という力」という本にして新潮社から出版した。
方丈記とは五畳程の広さ、天上まで2メートルほどの住まいの中で書いた日本三大随筆の一つ。他に「徒然草」「枕草子」だ。

最上の味の鴨せいろをすするが如く、名言が河の流れの様に一行一行極上の味で入ってくる。
故あってその玄侑宗久さんに会いたいと願い新作二作を読んだのだ。

この全長123頁の言葉の河には大学一個分以上のいい教えが書いてある。
重大な危険から身を守るには住む場所は小さい方がいいのだ。
ヤドカリでいいのだ。魚は水に飽きず、鳥は林に飽きずとか。なるほどザ・ワールドなのだ。

是非ご一読をオススメしたい。(1100円)

2012年2月8日水曜日

「働け」



まったり、ぐったり、ひっそり、しみじみ、どんより、着ている服は黒、灰色、茶色系。

顔に艶なく、髪は手入れ無し、靴に輝き無く口から言葉はない。
コンクリートの中の喫煙コーナーにはヤニの臭いと煙が彷徨っている。

手には競馬や競輪の予想紙やスポーツ新聞、赤鉛筆とチューハイや第三のビール、これが定番だ。ボクシングの聖地、水道橋の後楽園ホールに試合を見に行く。

その時その下にある場外馬券売場の光景だ。
光景といっても光は決して差し込まない。体から闘志も熱気も感じない。
人生のリングの上で戦う意欲を失っている。この頃会社員風が多いのは当然だろう、リストラされた人間には必ずリストラされなかった人間との違いがある。

お金にルーズ、時間にルーズ、約束にルーズ、女性にルーズ、又家族や友人、親からも見放されている。闇金やサラ金を渡り歩き汗をかかずして1000円を100000円にとか。10000円を1000000円にと一発を狙ってコンクリートの階段にぺったりと座っているのだ。

働ける五体を持っているのに何故働かないのだ。
ギャンブルのコツはやらないことが絶対に負けない唯一の方法だ。しかしかつて競輪場で聞いたジャンジャンジャンの鐘の音は今でも忘れられない最高のパーカッションだ。

2012年2月7日火曜日

「ヒマつぶし」


写真はイメージです


招請教授、客員教授、専任教授、臨床教授、特任教授等々世の中に教授が溢れている。

で、この人達は何をしているかといえば殆ど名ばかり、肩書きばかりの人が多いのだ。
一年に一度か二度講義するだけでほぼOKなのだ。

学生達が減り学校に魅力がなくなっている昨今。
ケーキの上にちょこんとのっている赤いイチゴみたいな目を引く色合いが必要なのだ。

当然熱心な○×教授や□△教授も多い(ごく少数だが)我々の業界でもめっきり仕事がなくなると自分の出身校などに行って自分を売り込むのだ。何しろヒマなのだから。

「オイ、あいつ大学の客員教授になったってよ」「そうかそうだろうな、あいつはイバル、タカル、手を出す?セコイ、ネタム、グチル、とことん人を利用してきたからな」「今も人の会社に居座っているらしい、タダで」こんな人が教授だなんていって教壇に立つ。被害者は学生さん達でたまったもんじゃない。

壊れたテープの様に過去の成功話を繰り返す(ヒマつぶしに)。
私に教授の話が来たことがあるのかだと、よしてくれ俺はそれ程馬鹿でもヒマでもないのだ。

2012年2月6日月曜日

「食い尽くされるな」




イーグルスの「ホテルカリフォルニア」のライブ盤を聴いたのは1976年だ。 
AIWAのラジカセのポスターの撮影でLAのズマビーチにいた。

こんなフレーズが歌詞カードにあった。
「ようこそホテルカルフォルニアへ、ここはいい人ばかりです・・・。ここにはいつでも入れますがチェックアウトは出来ません・・・・給仕長にピンクのシャンパンを頼んだ・・・。1969年以来ここには酒(精神)は置いてありません」と。

この曲はベトナム戦争が終わりアメリカは物質文明の中に奥深く入った頃を歌っている。
酒、ドラッグ、SEX、暴力、精神の荒廃、人間性の衰退。

イーグルスのサウンドはズマビーチ風の中で全身に染み込んだ。
今、ニッポンは長引く経済戦争から来る重度の疲弊、格差社会での諦め、希望無き無力感、脱力感の中にいる。
精神の置き場所がなくなっているのだ。放射能への強い懐疑、予告された大地震への恐怖。

チェックアウトの出来ないホテルの中にいるのだ。
非常口に行く事さえ出来ない。ホール&オーツの名曲に「マンイーター」というのがある。
その曲のキーワードは「食い尽くされるぞ」だ。

ダリルホール&ジョンオーツは全米NO.1からどん底へ、そして又、NO.1へと落差を繰り返した。
日本国の我々は無能な権力者に食い尽くされたそうだ。増税、増税でイキがゼイゼイする。
怒りを表さないといけない。

エジプトの春は1人の若いラッパーのメッセージから始まった。
命懸けのラップであったのだ。大地に桜は咲いても心の中に満開の花は咲かない。
しかしネバーギブアップだ。深夜イーグルス、ホール&オーツ、クイーンを聴いている。



2012年2月3日金曜日

「あきらめが肝心」

 


「タニタ」体脂肪計の大手メーカーである。
この会社の社員食堂のレシピ本が400万部を超えたらしい。
書店に行くと学食、病院食、ダイエット食などのレシピ本がブームを呼びコーナーが作られている。
ブームは直ぐ終わる、コンニャクもキャベツも。読者の殆どは若い女性かあきらめの悪い中高年の女性だ。
目的は勿論ダイエットだ。
若い人はともかく、506070代の女性が必死になってダイエットに励む姿は痛々しい。

ハッキリいって今更間に合わないよといいたい人が多い。
丸大ハムの様な体になってからウィンナーになるのは難しい。

こんな学説がある、中高年になっての粗食ダイエットは万病の素、つまりカロリー恐さに動物性タンパク質を減らすと体の代謝が落ち、かえって肥満になるらしい。疲れやすい、冷え性、肌荒れにも。

あたしダイエット中なのといって、和食中心、ご飯におひたし、お豆腐にアジの開き。
でもゴマ系ふりかけをかけまくるとまるで効果無し(ゴマは油だから)。
ちなみに沖縄系女優、特に黒木メイサは超肉食のみとか。

2012年2月1日水曜日

「変わり過ぎるなよ」




安全地帯なのか、危険地帯なのかどちらでもいいが私はミュージシャン玉置浩二、役者玉置浩が大好きだ。

その才能は1996年発売の「田園」を聞いた時、正直驚いたものであった。
その生き方は本気と凶器、恋と愛、結と婚、離と婚の中で混然一体、雑念全体となっていた。

ファッションセンスが第一級だ。
今をときめくエグザイルとの共演を見るとまるで大人と子供、プロとアマ以上の差を感じた。赤の腕章、黒の革パンツ、黒のジャケット、黒のTシャツ、黒のベスト、クロスのペンダント、銀髪に黒と赤のバンダナ、黒のリングシューズ、いいんでないかい玉置さんだ。

一時かなりクレイジーっぽくなっていたが、きっとクスリのせいだったのかも知れない?

先日見た姿は極めて真っ当であった。
玉置浩二に触れるとグイグイインスピレーションが沸いてくる。
お金があれば全てをはたいても玉置浩二でヤクザ映画を作りたいと思う。かつてはヤバイ奴、危険地帯だから近寄るなといわれた時期があった。ミュージシャンがフツーであったらタダの音と楽。不良でないといけない。ジャックナイフの様でないとダメヤローだ。

 53歳玉置浩二、あんまり安全になるなよ。「清く、正しく、美しく」なんて新曲は嫌いだぜ。

2012年1月30日月曜日

「掛け軸」




民約論を訳した明治の哲人、東洋のルソーといわれた中江兆民はこういっている。
この日本国にはいにしえの頃より哲学がない、哲学がないのは床の間に掛け軸がないのに等しいと。

久々に文士らしきひねくれた哲学、屈折を演じられる芥川賞作家が出た。
山口県下関の出身、父親を4歳で亡くし母親に育てられた1人っ子だ。
田中慎弥38歳。教師には嫌われていた。
友達はいない、群れない、媚びない。
高級的無頼派を気取っている直木賞作家伊集院静とはエライ違いだ。

もう一人の芥川賞作家はすっかりその存在が消えてしまった。
田中慎弥は私の大好きな風情を持つ男だ。文章は相当に上手い。
床の間に鎮座していただき身を正して一献差し上げたいと思う。

前年受賞した西村賢太は無名の頃から支持していたが、すっかり哲学を失いただのミーハーになってしまった。あるインタビューで毎月100万円は振り込まれるから受賞は嬉しいなどといっていた。哲学なき文士は粗大ゴミの掛け軸と同じだ。

2012年1月27日金曜日

「カツカレーな夜」



赤坂溜池交差点近く終電に乗れなかった午前一時過ぎ、タクシー乗り場に行く。

カレー専門店CoCo壱番屋の前には通称でんでん虫と呼ばれる個人タクシーが並んでいる。
個人はいい車を使用しているので長いドライブにいい。車内灯も明るいのでゆっくり新聞や本が読める。

700頁二段組みの本「増田信也著(木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか)」を読む、兎に角分厚い。
柔術や柔道、そしてプロレスを通して戦前戦後の歴史が語られる著者。
柔道の鬼、木村政彦への思いが強すぎていささかうんざりする内容だが、なんとか気合いを入れて読み続けている。

書評はつくづく当てにならない事を実感する(だが著者の熱意には脱帽する。その取材力もだ)。
十数年かけたこの一冊は本が売れない時代に挑戦している。

お客さん、目が回りませんかと運ちゃんがいう。全然大丈夫と応える。
突然CoCo壱番屋でカツカレーを食べた話をし始めるではないか。お客さん私ね59歳なんですが体重は108㎏なんですよ。
毎日あそこに停めているのはカレー大好きなんです。1日1回カレー、お客さん好きですか?なんてウルセイ。
今はな力道山が木村政彦を殺しそうなんだ、静かにしろと怒った。