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2015年10月6日火曜日

「そして日本は移民の国へ」




「日本代表と日本人代表は違う。」
ラグビーの歴史的勝利とそれをビジネスにする読売新聞、日本テレビは沸きに沸き立っている。何しろ優勝候補の南アフリカを敗り、サモアの怪人たちを蹴散らした。

五郎丸歩選手の人気は今やサッカーの本田圭佑を超えた。
だが子どもたちにラグビーを教えたいと思う親たちは少ない。
何故ならば、事故数が柔道に次いで多い。未だ成長していない子どもの首の骨はその衝撃を受け止められない。

読売→報知→日テレはラグビーの劇的勝利を大絶叫する。
反読売のスポニチ、ニッカン、サンケイなど各スポーツ新聞はそれなりの報道しかしない。アナウンサーが日本代表、日本代表と叫ぶ先には、五郎丸とか堀江、山田、田中、斉藤などの選手が活躍している。
後は日本人に一時的になった外国人の猛者ばかりだ。

現在のスポーツは外国人を一時的(ずっとの人もいる)に帰化させ、一時的に自国の選手とする(日本人と結婚する人もいる)。
相撲も外国人力士で持っている。野球もサッカーも同じだ。
少なくともスポーツ界に於いては移民政策が成功している。

私はせめてラグビーだけはどんなに大敗しても日本代表は日本人だけで戦ってほしかった。もの凄いタックルをする日本人の男たちに日本人の魂を見た。
それは決して旧日本軍的ではなく、国際ルールを守るジェントルな日本人魂だ。
絶叫する日テレのアナウンサーの日本代表、日本代表の金切り声がうるさかった。
世界の一流ヘッドコーチのおかげで強くなった。
つまり日本人にはそれに代わる指導者がいない。
全員日本人メンバー、清宮監督で闘う日を夢見ている。

ゴルフ場の土の中から微生物を発見して世界の人々の命を救う薬を開発した、北里大学の特別栄誉教授がノーベル賞となった。ゴルフをしている頃、バコッ、バコッ、ダフリ土をほっくり返したがその土に興味など全くなかった。
天才とは凄いもんだ。
村上春樹は今年はどうか(?)彼を見ているとイチローとダブってしまう。
ナルシストだからだろうか(?)私にとってイチローも村上春樹も目立ちたがり屋、そこに人間的興味はない。
初版10万冊の内、9万冊を紀伊國屋書店に置かせたという一件でその体質を知る。
彼は作家より出版プロデューサーの方が才に満ちている。

読売巨人軍から野球賭博をやっていた選手が出た。
球界は再び八百長問題、賭博問題に立ち向かわなければならない。

TPP交渉に大筋合意が見えたとか。
この問題の根本的テーマは、日本の労働環境を全面開放せよというアメリカの命令だ。
これからは続々と移民が入る。かつてのアメリカのように。
その中にテロリストたちが入って来る、それを防ぐことはできない。
いつか日本のリーダーが移民から生まれるやも知れない、ケネディやオバマのように。(文中敬称略)

2015年10月5日月曜日

「今川焼き」



その頃まい日何を探していたかといえば、“質草”だった。
質屋に入れて金を借りるためだ。隠語では→グニルという。
博打では数字の“五”をグーという。それに“二”を足すと“七”シチ=質屋行きとなる。
背広のことを“洋ラン”といった。

この洋ランをグニって来るわとか、モノタン=反物のこと、つまりは着物、オイそのモノタンちょっとだけグニらしてくれとか、金目の物はグニっていた。
質屋は三ヶ月以内に出さないと質流れとなってしまう。
流したくない品ならば利子を払い続けねばならない。

会社勤めをやめて独立したものの仕事はない。即ち収入はない。
だが女房はいる、腹は減る、酒は飲みたい、映画は観たい。時計で800円、首輪で1,500円、指輪で4,000円、着物で8,000円、背広上下で1,300円、コートで1,800円…そんなもんだった。

目に入る物は殆どグニって食いつないだ。私にとって質屋は人生の思い出が出たり入ったり流れてしまったところであった。それ故数字の“七”には敏感になる。


朝晩すっかりひんやりする様になった。
コオロギの鳴き声がしきりに聞こえてくる。「荻、桔梗、葛、藤袴、女郎花、尾花、撫子」これらは秋の七草だが読み方によっては“シチグサ”となる。
秋はずんずんと進んで行く。今でもよく分からないのが質屋の経営だ。

銀座にある私の仕事場の側に質流れの店がある。
あるある、質流れとなった品々が。
お客さんが出たり入ったりするのはあまり見たことはない、が、ロレックス、オメガ、ロンジンなどの高級時計がウィンドウの中に無造作に置いてある。

中学時代の先輩に質屋の倅がいた。この男はケチでケチでとことんケチンボだった。
店の前が天沼八幡神社、中学二年の時その境内でケチンボが日大二高の不良たちにタカられていた。それを追い払ってやったら八幡通りにあった今川焼きの店で、アツアツの今川焼きを一個買ってくれた。今でも今川焼きを見るとあの秋の日の午後を思い出す。

2015年10月2日金曜日

「今、そこにある危機」



そこにあった物が無くなった状態を何というか、盗難か、勘違いで持って帰られたとか。それとも当たり前田のクラッカーではい頂き!なのか、中国は国慶節で一週間の休み、日本にドドッと爆買ツアーが上陸して来た。
中国の景気は減速しているがガバッと金を持っている層は日本に来て泊まる。

バスタオル、シャンプー、リンス、石鹸などはまあ仕方ないが、非常用懐中電灯、電気スタンド、灰皿、聖書、枕、魔法瓶、毛布となると冗談ではない。
靴ベラ、ハンガー、パジャマなんていうのはカワイイもんだが、凄い奴もいる。
小型の冷蔵庫とかコーヒーメーカー、シャワーの頭の部分、これらを持って帰ってしまう、もしくはカッパらって行く。

爆買ツアーが泊まったホテル、旅館、民宿などに今そこにある危機が迫っている。
来た日はニイハオだが最終日、チェックアウトギリギリに気をつけねばならないという。

知り合いのホテルマンや旅館の女将さんたちはため息をつく。
ツアーを組んだ旅行会社に苦情が集まるが、その頃相手は船の上。
ボンボヤージュなのだ。日本国の非製造業はこの爆買ツアーで持っている。
日本経済を支えている製造業はマイナスなのだ。

アラッ何してんの、ダメ、ダメですよお客さん、そのテレビを持って帰るなんて、下町の安ホテルに泊まって爆買する“バクガイのプロ”(持ち帰って売捌く)たちにとってコンセントを外せる物は頂きますなのだ。
沈さん、江さん、それはダメですよとオバサンは絶叫する。
本当のようなウソの話、ウソのような本当の話がこれから始まる。
ニイハオはニイハオなのだが、トホホなのだ。

習さんなんてアメリカに行っていきなり飛行機300機(4兆円以上)を爆買してアメリカをシュンとさせてしまった。何を持って帰ったかは想像するしかない。
国連ではプーチンがその存在感を高め、オバマ大統領たちアメリカはすっかり影が薄くなった。我が国の総理大臣はガラガラの会場で空しい熱弁をふるっていた。

プーチンとの会談に遅刻して小走りに近寄り、ウラジーミル(プーチンの名)とはなんていったが、プーチンはズボンに着いたゴミをひたすら指で払っていた。
結局お金のバラマキを約束し、何も持ち帰って来なかった。旅の恥は何とやらという。


2015年10月1日木曜日

「九月三十日のありがとう」



昨日東京汐留、午後七時舞台ごあいさつ→七時十七分映写開始。
限定150席は満員であった。プラス会社の仲間、関係者で席は殆ど埋まった。
立ち見が許されないステキな映画館でゆったりと新作「狼の詩」の上映会を行えた。

あっちこっち人にごあいさつをしたが、キチンとごあいさつが出来なかった人もいるはずだ。ブログを読んでくれている方々にはこの場を借りて、ご来場心より御礼申し上げます。月末の忙しい中、大阪から、長野から、千葉、埼玉、神奈川など遠路からもお越しいただいた。

短編四本に1500円の鑑賞料をいただくという図々しいお願いをした
バカは死ななきゃ治らないというが、映画バカは死んでも治らないだろう。
きっとお化けになって主演を演じるかもしれない。

このブログは帰宅して直ぐ午前三時二十二分二十八秒に書き始めた。
テレビを付けると骨盤矯正器具のテレショップが流れている。
私も本日より古希に近づく。首も肩も腰もコキコキだが次なる目標に向かう。

京都ロケから重い荷物機材を背中に、胸に、両手に持って駆けつけてくれた尊敬する中野裕之監督に四編の編集をしていただいた。
寺尾学ぶ監督にきっと長編の声がかかるのを信じている。
親愛なる兄弟分が若頭を筆頭に何人も同行して来てくれた。
主役の指宿豪さんは高野山のお坊さんを呼んでくれていた。
何から何までテキパキと仕切ってくれる人がいてこの上映会は出来た。
私といえば掛け声ばかりであった。

「狼の詩」は27分、ぜひ観たいと思う方はご連絡下され。
若頭役の赤城廣治君の熱演を観てほしいと思う。
鍼灸施術師、内藤泰憲さんの怪演を観てほしい。
鰹節を削るのに命をかける仲里健太さんは気合の演技、刑務所帰りのリヨン樺澤さんはムエタイの世界チャンピオン、その凄さを観てほしい。
親分役のベンガルさんは日本映画史上初めての食べ物を食う。
その親分の女、美美さんは日本映画史上初めての姿になる。
撮影の河西宏一さん、照明の八田直哉さんのコンビが生んだ映像を観てほしい。

次の上映会は十月十七日、十八日岡山県倉敷市で。私の生まれた地だ。
映画はみんなみんなの合作だ。
すばらしいポスターはアートディレクター前島一郎君、ナイスなコピーは赤城廣治君。

私がこの映画を作るきっかけは、岡倉天心の名著「茶の本」との出会い、その中の「人は一皮むけば狼であることから抜け出せない。羊の皮を剥いでみればたちまち狼の牙をむくだろう。人は十歳で獣になり、二十歳で狂人となり、三十歳で落伍者となり、四十歳で詐欺師となり、五十歳で犯罪者になるという。」

十月十三日で七十歳になる私は…メカ音痴の映画バカ、迷惑千万

な男として世の中をウロついているだろう。
みなさん本当にありがとうございました。
午前四時十五分十八秒テレビのニュースでは、大荒れの天気爆弾低気圧に注意とか。

2015年9月30日水曜日

「人生は永遠に性春」



秋なのに“春”に大反響!それは何かといえば好色家なら分かるはずだ(?)
東京銀座、永井画廊で開催中の“3D春画”に2030代の女性が押し寄せている。
入場者の8割は女性とか。仕掛け人の名は伏す。
何しろ世の中をあっといわせる事の天才だ。
葛飾北斎や歌川国芳などの原画が飛び出すエロスなのだ。

展覧会の正式名は銀座「春画」展。920日〜1223日迄。
永井画廊は銀座三原橋交差点側、有名なインドカリー店の隣にある。
有名定食屋さんのほぼお隣だ。

キャー、ウワー、ヤダァー、スッゴーイ、デッカイ、ブットーイ、ネエネエミテミテと大はしゃぎ。江戸時代は女性が裸になるなんてへイチャラだった。
お風呂だって混浴だった。
インドカリーでカラムーチョなランチをした後、お水を飲む替わりに春画で息を飲むのもいいらしい。あんまり女性客が多いので今日水曜をレディースデイにしたという。



昨夜東京駅八重洲中央口を歩いていたら、ドヒャー、ヤバァーという男たちの声が上がっていた。証券会社の電光掲示板に日経平均が71427銭安と表示されていた。
アベノミクスから“ク”を引くと“アベノミス”であることを知っただろう。
株はもっともっと下がる。経済エコノミストの予想は外れまくる。
キャーとドヒャーを見て聞いた日であった。

牛丼の値段も下がった。
なんのことはない、結局元に戻って借金だけが渦高く積み上がって行く。
GDPはマイナス成長だ。

花菱アチャコが生きていたら“メチャクチャデゴジャリマスル”といい、伴淳三郎が生きていたら“アジャパー”といい、脱線トリオが生きていたら“チンチロリーノカックン”といい、人生幸朗が生きていたら“責任者を呼んで来い!”となるだろう。
やってられないと思ったら、女子社員を誘って永井画廊へ行くべし。
人生は永遠に“性春”なり(千葉流山にいる友人のことです)。

ついにハウス北海道シチューのCMが流れ出した。
年賀状承りますも目に入る。おせち料理予約も開始だ。
明日から10月、一気に年末に向かって行く。

♪〜秋の枯れ葉に身をつつみ 冬に骨身をさらけ出す 今日ですべてが終わるさ 今日ですべてが始まるさ(泉谷しげる春夏秋冬より)