私の家の近所にサークルKサンクスが二店ある。
一店は歩いて二分位、もう一店は松下政経塾正門斜め前なので歩いて十分程かかる。先日そのサークルKサンクスのスタッフが入れ替わってしまった。
why、何故(?)近い所に遠い所のオーナー(オジサン)が来た。
聞けば10年毎に契約が見直されるのだとか。
やる気あんのとか、成績ダメじゃんとかをチェックされるらしい(詳細に)。
で、近所の方はすっかり疲れ切って、もうヤーメタとなった。
遠い方が本部からの打診で移れやとなった。やる気を出せばその方がいいからよと。
そんじゃそうすっかとなった。
遠い方はどうする閉めるかとなったが、オイラがやるというオーナーが現れたらしい。
そこで近い所にいたオバサン、オジサン、バイトのお兄さん、お姉さんをソックリ移してもらって経営をスタートした。外は同じで中の人だけ総入れ替えをしたのだ。
私は実にやりにくいのだ。
以前であればツーカーの仲だったから、アレよろしくねといえばソレをとっておいてくれたし、アレとソレとコレとポーズをつけて言えば、葉書と切手と日刊ゲンダイと理解してくれたもんだ。
サークルKサンクスの調理された食べ物は全部ダメで買ったことはない、しかし肉マンだけは時々買った。横浜中華街の肉マンや、神楽坂五十番の肉マンや、神戸の豚マンと比べたら天と地だ。中に入っている具材がスッカスカなのだが、そのダメさ加減が妙に切なくていいのだ。運に見放された演歌に出てくる女性のように。
♪〜京都にいるときゃ 忍と呼ばれたの 神戸じゃ 渚と 名乗ったの 横浜の酒場に 戻ったその日から あなたがさがして くれるの待つわ 昔の名前 出ています…。
小林旭の大ヒット曲「昔の名前で出ています」だ。
昨日の夜近所のサークルKサンクスに白い肉マンが二個売れ残っていた。
まるで男に捨てられた白い乳房のようであった。京都に行って来たせいか、セロテープとウーロン茶を買って帰りながら、京都にいるときゃ〜と口ずさんでいた。
雨がザアザアと強くなった。
雨の中一人の男と一人の女、傘をさす男の左手に白い肉マン、冷えた両の手を温めるように白い肉マンを持つ女の十本の指、血のような色をした赤いマニキュア、そこに車が通り水しぶきをあげた。泥水がハネて二人の白い肉マンを黒くした。
こんな映像シーンを頭に浮かべながら、雨の中を歩いた。