ページ

2021年12月4日土曜日

つれづれ雑草「さらば鬼平」

無学の徒を自認している私にとって読書は友ではない。映画ならオシリにタコができるほど見れるが、本は苦手で読むことを必要とされる場合は、一日50ページがやっとこさである。歌舞伎界の宝、人間国宝「中村吉右衛門」さんが七十七歳でご逝去した。私にとっては池波正太郎原作の人気シリーズで「鬼平犯科帳」の主人公である、火付盗賊改方長谷川平蔵の死である。盗っ人たちは鬼平と言って恐れた。2011年人間国宝となった。その芝居、その演技力は、実兄松本幸四郎(当時)を凌ぎ認められた。この兄弟は犬猿より仲が悪いので有名であった。俗に言う口もきかない仲であったとか。私は長旅に出る時はいつも、池波正太郎の本と、向田邦子の本を持って出た。過日ご逝去した私の師匠(亡き親友の師匠であり、食通にして名文家で私が親友の後釜となった)その師匠は約8年池波正太郎先生の内弟子をしていた。(ちなみに東大出身である)親友が健在の頃三人で「忘憂会」というのを年に三、四回行なった。中国では酒を飲むことを忘憂という。池波正太郎の文章は私のようなバカにも読みやすい。その師匠にある日親友と共に忘憂会をしながら、先生はこの国でこの人がいちばんと思う作家は誰でしょうかと聞いたら、それは向田邦子だよ、オイラは(鬼平調になり)あの女史ほど、オソロシイ人は、ついぞ会わなかったよ、池波正太郎もそう言っていた。どんなにいい本も読めば、いくつか気になる下手なところがあるものだが、向田邦子はついに1箇所もなかったな、恐いほど上手い作家だった。私は砂漠の中で鬼平犯科帳を読み、ローマの広場で父の詫び状などを読んだ。二人の本は旅の必需品で、これさえあれば、待ち時間やホテル生活もまったく苦にならなかった。鬼平は初代松本幸四郎や萬屋錦之介、丹波哲郎などが演じたが、やはり中村吉右衛門が私にとって、いちばんの長谷川平蔵であった。歌舞伎の俊寛は鬼気迫る圧巻の芝居であった。今、この日本国に必要なのは、鬼平こと長谷川平蔵だ。悪がはびこっているからだ。日大のボス田中英寿は検察がずっと追っていたが、安倍政権はパクル(捕まえる)のを抑えていた。が岸田政権へと変った。そして検察に逮捕OKを出した。これは弱々しいといわれていた岸田文雄が、安倍晋三一派に対して、ガタガタいうと、モリ・カケ・桜問題へもOKを出しますぜのサインだった。一度握った権力は強いことを、安倍晋三本人がいちばん知っている。そしてごあいさつだと言って、先日安倍晋三は官邸に表敬訪問(?)をした。一寸先は闇の世界だから、いつ、何が起きるか分からない。政治家はコツコツと心を込めて、日常活動をしていることが何より大切だ。鬼平がいたならば、安倍晋三一派はおそらく、とうのむかしに島流しになっていただろう。勿論女房である安倍夫人も、島流しの女になりそこで差し入れの大好物のワイン漬けとなる。愛妻家(?)である安倍晋三はそれをいちばん恐れている。勝てば官軍とはよく言ったものである。「テンモウカイカイソニシテモラサズ」なのだ。コロナ分科会の尾身会長一派は、鬼平的にいえば、急ぎ働きで138億円もの資金をせしめ、すっかり姿が見えなくなった。次に出て来た新型コロナウイルスの名が「オミクロン」とは笑うしかない。新潟県知事であった、泉田裕彦が先きの衆議院選挙で、県議会のボスから、2000万~3000万位用意しなきゃダメだよ、ジョーシキだよ、みたいなオドシ(?)を受けていたのを録音していた。(約30分)鬼平がいたら、このオッサンはやはり島流しだろう。生々しい二人のやりとりは、もはやマンガである。テレビに橋下徹が出まくっている。子だくさんだから養育費もかかるのだろうが、無節操を極める。自分が生んだ維新の会に、帰る場所はもうない。台湾映画の名作を一本紹介する。「ひとつの太陽」という名画だ。たくさんの賞を受賞している。この世に平等なのは一つしかない。それは太陽だ太陽は地球上に住む人々一人ひとりに平等にある。悪友にさそわれちょっとしたことで少年院に送られ、出所した少年に待っていたものは。この映画で特筆すべきものは、その圧倒的映像だ。デジタルな現代の映像時代に、日本映画全盛時代の映像美がある。照明がすばらしい。おそらく監督は、徹底的に日本映画を学んだはずだ。文化大革命でフランスに体をかわしていた、中国の巨匠張芸謀(チャン・イーモウ)は、文革以後中国に帰り、一日中日本映画を見まくっていたと言っていた。かつて第三国人と言って、中国、韓国、台湾の人々を敵視した。戦勝国であったからだ。チャンコロとか、チョンコウ、と言っていた。今、こんなこと言ったら大変だ。中国、韓国はエンタメを国家戦略として育てている。日本はわずか3000億程度の映画市場。対して中国、韓国は3兆円市場だ。ちなみに世界を代表する映画監督たちが選んだ、世界の30作の中で、第一位は、小津安二郎監督の代表作「東京物語」であった。私たちの中にはすぐれた映画屋のDNAがあるのだ。昨夜久々終電で帰ってきて一本の映画を見た。ニコール・キッドマンが夫とベットでするべきことをする前に、洗面所で歯間ブラシで汚れを取り、うがい薬でガラガラと口の中を洗い、口から放出する。ニコール・キッドマンの乳房は大きくなく、手の中に丁度よく入るほどの大きさですこぶる形がよかった。(文中敬称略)



0 件のコメント: