皆様、暑中御見舞い申し上げます。
「かろうじて」という言葉がありますが、正にかろうじて熱暑の中を歩いております。
重い鞄を持ち銀座松屋の前を歩いていたら老婆に追い越された。
ヤバイ俺は相当にヨタヨタ、トボトボと歩いているのだと思い、老婆を追い越しにかかった。だがしかし、ことの他老婆は速くというか私の足が重く追い越すのにやっとの思いだった。
昼、金沢料理の店の和食弁当を食べるのに箸が重く進まず、お茶碗のごはんを半分かろうじて食べた。少しのおかずで腹一杯。
外に出ると熱風が全身を襲いなんだこりゃあと声を発し遅歩、遅歩(こんな言葉はない)と重ね仕事場に向かった。あっという間に汗びっしょりとなった。
歩道橋を渡る時、大きく息を吸い込みヨシ気合だと階段を登った。
見た目20代の建築職人さんが二人缶コーヒーを飲みながら、階段をひとっ飛びしながら追い越して行った。さすがに職人さんを追い越す気合はなく、かろうじて大股で一段ずつ飛ばして登った。二段に挑戦しようと思ったがやっぱ止めとこと思いマイペースにした。
400字のリングは八月十七日まで休みとします。
十七日はサントリーホールで読響のコンサートを聴いて気合を入れます。
「運命」と「未完成交響曲」です。愚妻と共になのでなんとなく運命を感じ、未完成を感じるのです。皆様どうかいい夏休みをお過ごし下さい。
決してひとっ飛びなどしないで一歩一歩ゆっくりとを心掛けて下さい。
“かろうじて生きる”というのは生き方の極意だとどこぞの高僧がおっしゃってました。
ほどほどがよいということなのでしょう。
湘南の地に来ることがあればお電話下さい。
旨い鳥仁の焼鳥を食べながら冷えたビールでも共にしましょう。
海岸に行くと早トンボちゃんが気持ちよさげに風の中にいます。
夕陽は赤く大きくすでに秋を呼んでいます。小林旭の「赤い夕陽の渡り鳥」など口ずさみながら自転車を走らせています。
八月八日はもう暦の上では「立秋」です。