400字のリングのゴングを鳴らしました。
気の早い話ですが、今年も残り4カ月と14日です。
ついこの間箱根駅伝をガンバレ、ガンバレと応援していた気がします。が、この間にいろんな事がありました。
八月十五日終戦記念日(敗戦だな)作家・作詞家「なかにし礼」氏が新聞に寄稿していたのを読んで、さもありなんと思った。
敗戦間近満州にいた「なかにし礼」氏は六歳であった。
ソ連が参戦し満州から本国に逃げかえる満員の船で見たこと。
船に乗ろうと必死にしがみつく人、人、人。その指を切るぞ、手を離せと叫んで日本刀を手にするのは軍人たちであったという。
勿論高級将校たちも我先にと逃亡をした。
船が動き出す。
しがみつく人間はバラバラと海に落ちて行ったのだろう。
NHKが世界中を驚かせた真実のフィルムスペシャルとして放送した。
石井四郎陸軍軍医大佐が中国で行った人体実験のおぞましい数々を。
いわゆる陸軍731部隊の秘密である。
人体実験を行ったのは、東大、京大などの教授たちである。
この人非人たちは戦後なに食わぬ顔をして出世を遂げた。
ある者は学長となり、教授となり、ある者は人体実験で得たもので財を成した。
悪いことをした人間は大きな屋敷に住んで暮らし、軍の命令だと人間の所業と思えない生体実験をさせられた人たちは、今もなお苦しんでいる。
そして言う。
「戦争は絶対にしてはいけない」と。
この当たり前のことを金もうけにしようとしている者がいる。
日本人は八月に戦争を語るが、殆どの人が九月になると忘れてしまう。
不景気対策の第一は戦争という公共事業だと真顔でいうのが霞ヶ関の官僚たちだ。
そしてそのおこぼれに群がるのは。
気をつけるべし悪魔はやさしい笑顔でやって来るという。
あと四ヶ月と十六日目に箱根駅伝の号砲が鳴る。