3月27日(日)午後大地震以来行っていなかった海岸へ行った。家から五分程である。
あの日津波の避難勧告が有線放送からのんびり流れた。高い所に避難してくださいとの事だった。丁度孫たちが来ていて頭に座布団を被って妻たちは大京マンションに避難した。
私は家に残りテレビを見ていた。
まさかこんな大災害になるとは思いもよらなかった。三陸の海へは何度か取材に行った。
その海と繋がっている海岸へ行った。海は静かで何事もなかった様であった。若いサーファー達がパドリングしながら波が来るのを待っている皮肉な光景だった。
長くいるのが辛く近くのサーフショップのオーナーの所に行った。頼んでいた作品の話と津波について語り合った。オーストラリアのゴールドコーストのビッグウェーブなんて今度の津波に比べたら子供だよと言った。
そこから歩いて10分位の所にある和菓子屋さんに行った。若旦那に頼んでいた作品を見るためだ。若旦那は海岸のリーダーでありサーファーでもあった。今はとてもサーフィンをする気になれない。海に来ているのは他の土地から来た者達ですよといった。
そうだ駅の近くにある寿司屋「気仙」のオヤジは気仙沼出身だった。
どうしたか駅まで歩き始めた。途中GUCCIという昼オケスナックがあった。焼酎飲み放題、歌い放題、ミネラルウォーター飲み放題2500円を割り引き1800円と小さな黒板に白いチョークで書いてあった。
中から中年女性と思われる声で淡谷のりこの「窓をあければ港が見える メリケン波止場のぉ〜」という歌が聞こえた。
なんという題名だったか思い出せずに「気仙」についた。ランチタイムが終わって店の中には女性がテーブル席に三人いるだけだった。大変だったね、被害はと聞くといやーもの凄い事になりました。実家も親戚もみんな流されました。幸い命からがら助かりました。
未だ帰っていないので近々帰りますと優しいいつもの笑顔であった。
飲食店にお客が来ないので魚市場にはいいネタが沢山あるんですよと言った。
ビールを2杯飲み、寿司を少しつまんだ。
寿司屋さん仲間で被災地に行って寿司を握ってやったらきっと喜ばれるよと言ったら、そうかそうですね何かしたいと思っているのでやってみますよと手を叩いた。
家に帰りテレビを点けると政府、東電、御用学者達が嘘ばかり言っている。
何としても原子力開発を守らないといけない。人の命よりも自分達の都合だ。
子供の頃嘘ついたら針千本飲まされる、地獄の閻魔大王に舌を切られると言われた。
もっと怒れ国民よ、嘘つき達を許してはいけない。
破壊された原子炉を見るとブリューゲルの描いた「バベルの塔」を思い出す。
神に逆らった権力者の王様は話し合う言葉を取り上げられた。
「あらゆる争いの勝者は死」であるとブリューゲルは云った。
嘘をつき続ける権力者や権益者は死者たちに必ず死以上の裁きを受けるのだろう。
2 件のコメント:
本当に大変な事態です。
私が今できることは何だろう。
寄附してみたけれど、それくらいで
何かが変わるわけがない・・・
ブログ再開されて、ホッとしました。
体調を崩されてやしないかと、
勝手に心配してしまいました。
ここ沖縄でも、普段は釣り銭の小銭しか見当たらないスーパーの募金箱が、震災以降、札で一杯になっています。
国内のテレビは信用できずネットでCNN、BBCなど海外報道を見ていますがリビアよりもFUKUSHIMAが連日トップです。裏金だらけの利権政治の詰め腹を、市民が舐めさせられている実態に、暗澹たる思いが抜けません。東本さんのブログを読み、その思いを一層強くしています。これはリーダーなき国の第三次災害です。
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