手帳の季節がやって来た。
世界的建築家という安藤忠雄さんがあるインタビューを受けながら、ビッシリスケジュールが書き込まれた手帳を見せてこれわしにしか分からんのやと言って、どや顔ダミ声で自慢気に見せていた。
ある精神科医の説によるとスケジュール症候群というのがあって、手帳が真っ白だと不安神経症というのになるらしい。
私の手帳には空白が多い。
何を誰と食べたかの絵が書いてある。
忙しい事を自慢する人ほど本当は忙しくない、自分で色々スケジュールを入れて忙しくしているだけだという。
安藤忠雄さんは階段は使わない、エレベーターを待つのが嫌だとか、海外出張は毎日の如く、講演やインタビューの数知れず。
自らの著書のサイン会は夥しい数をこなす。
大変な数の建築物件を世界中で手がける。
元ボクサーだけに手数は多い。
その文化勲章受章者で自分の手帳を見せびらかしたのはこの人だけだろう。
その姿はどこか滑稽だ。
ある哲人の言葉を思い出した。
「本物の人物は何もしていない様な人間だ。暇を持て余している様な人間だ」、
医師曰く「アクセク手帳をめくってアクセク働いている人間はほぼ不安神経症」だと。
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