春の人事が終わったのだろうか、この頃定年、退任、退社、辞職、転勤拒否で座敷牢入り、引退、自宅へ移転、病気で入院、会社解散、などの葉書や、手紙や、電話が次々と来ている。歳月の流れと言ってしまえばそれまでだが、ずっと長い間共に戦ってきた仲の人は正直淋しい。この次に来るのはもっと淋しい通知かもしれない。 が才能も根性も、ヤル気も体力もある人は、たとえ一人になっても戦い続けて欲しいと願う。人間弱気になり、守りに入り、老後のことなどを考えていると、体からオーラは消え、顔からは鋭さが消えてしまう。数年前都会を離れ田舎暮らしに人生の最後をなどと言って夫婦で地方にいった人たちがとてもやってられない。 地方では時間の概念が違う。夜9時にはもう寝てしまうとか、長い歴史の中の風習についていけない。会話が成立しない。相手が心を開いてくれない。夜が暗くて怖い。町には人がいない。村には若者がいない。山には熊や猪が出る。よほどの筋金が入っていないとやって行けないと書いてある。我々のような芸人から芸を取ってしまうと、実に何の役にも立たない存在になる。友人からはボケ防止のために、金を賭けない麻雀をやっていると聞いた。自分史を書いたのだが、あまりにつまんない自分史なのでもう止めたとか。恩人、知人、友人の中で難病や業病と闘いながら、創作活動をしている人たちがいる。ルノワールはリウマチで指がひん曲がってしまったが、その指に絵筆をしばって晩年の名作を残した。写真家土門拳は、弟子たちに駕籠を担がせて山の中に入り、執念の写真を残した。 奥村土牛は「百歳の富士」を描いた。みんなパサパサになるなよと言いたい。経験を生かせ、汗をかけ、楽を選ぶな、七難八苦の道を行こうではないか。
ガンバレ!ニッポンサッカー。目指せNO.1。私もパサパサにならないように、今朝塩辛とごはんですよで食事した。
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