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2010年2月11日木曜日

人間市場 アデランス市


私の友人二人が今話題のコマーシャルを作った。


アデランスの広告だ。ぐっさんと東幹久そして新庄だ。なんと新庄は頭を剃った。不思議なリズム、不思議なステップ何ともインパクト溢れるものだ。広告へのアクセスは今までの十倍以上になっているという。久々に広告らしいキャンペーンだ。プロ中のプロの仕事と言える。


かつらはフェイク即ちダマシ、どんなに研究しても完全なるモノが未だ生まれない。女性が一番嫌いなのは薄毛という。頭が薄くなると電車に乗った時席が空いても座らない。上から見られるのが嫌だからだ。「薄毛の人は何故グリーン車に乗るか」なんて本を出した人がいるらしい。横から見られても上からは見られない。デパートに行くとエスカレーターは使わず階段を上り下りする人が多いという。アデランスに入る人は丁度初めて風俗店に入る様に、あるいわ初めて彼女とラブホテルに入る時の様に入ったり来たりしてキョロキョロ辺りを見渡してからスッと入るのだ。


ある時期茅ヶ崎海岸の側の四階建てのマンションの一室で絵を描くために二年半借りていた(学生用)。3階であった。隣がラブホテルであった。私の部屋の入り口から駐車場がよく見えた。絵を描くのに疲れると一階にあるブルーノートという喫茶店で珈琲を飲む。その名の通りニューヨークのブルーノートからその店の名を付けていた(今は不動産屋になってしまった)。当然モダンジャズがLPレコードから流れる。素敵な夫婦であった、アートブレイキー、セロニアスモンク、MJa、ソニーロリンズ、スタンゲッツ、私の好きな曲が流れる。かつてニューヨークのブルーノートに行った時、メインテーブルになんと和服を着た六人のオバサンが座っていた。パック旅行のコースに入っていたとか。


サックスを演奏する真ん前でギャーギャーだべっている、連れの女性がヒドイ、ハズカシイ、カナシイ、出ましょと言ったが入って直ぐには出たくなく数曲聴いた。Tシャツを買いに二階に上ったら、オバサンに向かってサックスを吹いていた黒人が一人椅子に座って一服喫っていた。マリファナの臭いが凄い。日本人である事を恥じた。


茅ヶ崎のブルーノートでひと休みして部屋の入り口の所に暫くいて下を見ていたら次々と車が入って来る。若い男女(このホテルはサーファーに人気)、薄毛の中年オジサンとオバサン、主婦風と若い男、薄毛教師風と女生徒風、少し薄毛の中年男と疲れたOL風等が車から降りては入って行く。何となく薄毛が多いのはホルモンの分泌のせいだろうか、薄毛の人は精力抜群という。土曜と日曜日そこに自転車で通っていた。


ある日、一組のカップル(完全に不倫風)が来た。上からコラッ駄目だぞいけない事をしたらと声を掛けた。二人はキョロキョロしてやがて上を向いて私の存在に気がついた。その後どうなったかはここでは書けないただ凄い事になったのです。想像力を高めて下さい。ヒントはそのホテルの売りはサーフボードが置ける事、シャワーが使える事、屋上にジャグジーの露天風呂がある事。


一階のブルーノートのランチのスパゲッティミートソースが美味しかった事。


茅ヶ崎の花火大会の時はホテルは超満室、屋上の目の前に打ち上げられる。サザンオールスターズのコンサートの時も超満室だった。何でも屋上の露天風呂は混浴の様になったとか。若いの、薄毛だの、不倫だの、先生と生徒だの、ホテトル嬢やの、ホモってるのと一緒に。入っては出て、出ては入って玉屋〜、鍵屋となったのです。


ホテルのマスターとブルーノートで話した事があるのです。忘れ物のランキングの上位にかつらと付け毛が入るとの事。形様々、色様々、熱中して忘れてしまうそうです。かつらはかなりの確率で取りに来ると言ってました高い代物ですから。


これからきっとアデランスが増える事でしょう。アデランスは誰でしょう。凄い事の主人公は誰だったのでしょうか、彼と彼女は頭を抱えていました。


2010年2月10日水曜日

人間市場 明方市


相変わらず下手な文章を書いたり落語を聞いたり古い映画を観ていたら朝四時半近くなっていた。新聞を取りに外に出る。内閣支持率が各紙出るだろう、それを読んで一眠りするかと思った。

朝日、読売、日刊スポーツをざっと読む、テレビは付けっ放しにしていた。皇室アルバムをやっていた。あのウンザリする程の小沢報道はすっかり静かになっていた。朝青龍の記事はなくインド洋で給油活動を八年していた日本の軍隊(自衛隊ともいう)が静かに役目を終えて帰国していた。

あれ程インド洋の給油を止めたら大変だ、日米関係は大事件だなんて言っていたのにまるで感心なしの内に終わっていた。

沖縄の基地問題の方が今や大問題と大騒ぎだ。相変わらずのワンパターン大マスコミ報道だ。日本と米国はとっくに話の骨格は出来ている。政権交代した瞬間から話は進んでいるのだ。アレコレ観測気球を上げる一応の芝居だ。米国も怒っているぞなんて芝居をする。問題は辺野古の埋め立ての為に山をゴッソリ買い占めている恐い筋の人への問題、残土、セメント、テトラポット、コンク リート、ダンプ等、砂利一個でもこの人たちのOKがないと次の話が進まない。
小泉、安倍、福田、麻生、オイシイ思いをしようと思っていた者共をどう黙らすかだ。小沢の問題もその延長にある。米国も勿論そのオイシイ料理を食べるためにナイフとフォークを持っている。米国は別にどこだっていいのだ。日本というジュウジュのステーキさえあれば血の滴るレアで食べようと思ったのが少々ウエルダンになっただけなのだから。

日本は今、山口組という巨大マフィア化した組織に支配されているのだ。表層だけしか書かないマスコミもその支配下だ。小泉はバリバリの稲川会、バリバリの韓国マフィア系、それと山口組、住吉会等の戦いなのだ。日本を俯瞰的に支配しているのが米国(CIA)なのだ。親中になった者は消される。田中(角)、竹下、金丸、そして小沢だ。ただ田中の頃と違って中国は今や世界チャンピオンだ。だから米国もプレッシャーがかけにくい(米国債を一番買っているから)。

内閣支持率もこんなもんだろうと思いつつ新聞を読んでいて、何て旅行の広告と本の広告が多いのだろうと思い新聞ごとにメモをしてみた。
朝日だけ見てみると、一面(本)二面(本)三面(本)四面(本)五面(日本酒+通販)六面(学校)7面(旅行)八面(通販)九面(旅行)十面(本)十一面(本)十二面(本)十三面(本)十四面(本)十五面(本)十六面(通販)十七面(旅行+通販)十八面(学校)十九面(?)二十面(入れ歯+旅行)二十二面(TV局)二十三面(TV局)二十四面(人材募集)二十五面(人材募集)二十六面(週刊誌)二十七面(週刊誌)二十八面(旅行)二十九面(旅行++頭痛薬)三十面(保険)三十一面(学校)三十二面(旅行)三十三面(不動産)三十四面(旅行)三十五面(金融+本)三十六面(ネスカフェ)三十七面(学校+ピアノ買取+旅行)三十八面(週刊誌)三十九面(学校+人材募集+リサイタル+学校)四十面(資格案内)以上であった。

つまり一流の企業の広告はネスカフェ社のみという事であった。売れない本の広告ばかり安売りの旅行ばかり、生徒が集まらない学校ばかりであった。朝日の他の新聞も同様の惨状であった。新聞を読まない若者が増えている。政治的には小沢を守り切った鳩山が小沢に大きな貸しを作った。が然力を持った小沢は力を残しつつ、五月前後に退くだろう。柳に風の鳩山は意外と強いといえる。

渡部、前原、野田、玄葉、枝野等は又々、政治家として判断が甘かった。政治家は阿呆と馬鹿を演じないと天下は取れない。じっと我慢を決め込んだ徳川家康を学ばないといけない役不足だ。


夜が明けてスズメがチュンチュン鳴き出した。TBS時事放談が始まる。東大教授、御厨貴が司会だ。政治学者がこんないつも同じ登場人物の番組の司会をやったら安いタレント学者だ。渡部恒三は小沢が残ってしょんぼりし、日本語の上手な(?)ジェラルドカーティスがトンチンカンな話をしている。本当の事を知っていながら本当の事をはなせない、こんな番組を見ている、聞いている事を止めにして冷えたビールを飲んでひと眠りするか。

ハイチに向かって第一陣150人の自衛隊が救援に向かった。PKO活動だ。この法案を作ったのは小沢一郎であった小選挙区制もしかり。攻めるに強い男も守りには弱いもの。遠くから見ると大きく見えるものも近づけば大した事がない場合が多い。
梅の木にぽつんと白い花が咲いた。スズメの鳴き声は朝聞くのが一番だ。
ビールはやっぱりキリンビールだ。

2010年2月9日火曜日

人間市場 芸術は爆発市

二月一日午前9時20分上野の森の中にある東京都美術館に行った。

目的は東京藝大の卒業展を観る為だ。
歳は凄く離れているが私がその才能の将来に夢を持つ建築科の女学生が主席で卒業するというので作品を観たかったのだ。又、絵画、彫刻、書道も観たかった。
若々しい才能と出会うことは凄い刺激になる。可能性という缶詰は特上のキャビアより旨い。今はその名を伏すが彼女の作品は圧倒的に素晴らしかった。
建築には全く疎い私にもその才能の花の行方が見えた。間違いなく日本の建築界の、あるいは世界のスターとなるだろうと確信する。

将来美しい天才的女性建築家がキラキラと登場したら注目して欲しい。私は不器用で工作は大の苦手であった。息子が幼稚園の時お父さんと工作で何でもいいから一緒に作るという参観日があった。他のお父さん達は上手に恐竜や電車や船を作る。私は飛行機を作ろうと思ったが中々上手くいかなく四苦八苦して飛行機らしき物を作ったが極めて不細工であった。ちなみにこの飛行機は愚妻が今でも残してくれてある記念すべき作品である。

ノコギリ、ヤスリ、ボンド、セメダイン、カナヅチ、クギ、キリと工具の道具は個性的だ。つくづく人間は創意と工夫に満ちている。

真っ黒い雷雲が空を覆い、バリバリバリと大木に稲妻が落ちてバァ〜と発火した。ほぼ類人猿の人間の祖先はウアァ〜、キァ〜、スゲェ〜と飛び散りファイアーと叫んだかもしれない。火を知った祖先はそれ以来色んな工夫をして火を起こす事に挑戦した。そして何だい簡単じゃねぇか、木と木を思い切りコスッてフーフーと空気を入れればいいじゃんかとなったのだ。全ては偶然の産物であったのだろう。

穴が空いていればそこに身を隠していた祖先はやがて建築に目覚めて行く。それは一度点けた種火を何とかして守りたいと思ったのではないかと私は推測する。大事な火を守る為に囲いが必要となった。祖先の頭の中にクリエティビティあふれた建築の概念が猛烈に芽生えた。共通の目的を達成するためにはアーとかウーと言っている場合ではなく、オイとかアレとかソレとかの言葉が生まれやがてハヤクシロとかモタモタスンナとかサボッテンジャネエとかに発展したのだろう。

話を藝大の若者たちに戻すと、絵画、彫刻、書道共みんなシンミリ、マッタリ、ヒッソリ、アタリマエ的であった。「破」がなく「爆発」がなく「狂気」がなく野心や野望が見えない。ルールばかりを追っている。デジャヴ、みんなどこかで何かで観たような作品ばかりでガックリした。お前ら親のスネかじって人がやった様な事するんじゃないと思った。過日、横浜の藝大で映像科の作品を観た時も同じであった。スペースの無駄使いが多かった。岡本太郎先生の言葉を思い出せ。「藝術は爆発だ」なのだ。

主席卒業の彼女の作品はその発想力、構築力、建築に対するロマンに満ちていた。今すぐにでも採用出来る作品であり、一メートル以上もあるその模型は見事であり、隅々まで重層的かつ精緻であった。米粒みたいな人間が空間の中にイキイキと配置されていた。私は常々コンテストは頭から一番か後から一番、つまり一番しか意味なしと思っている。

作品に関して私は一切お世辞は言わない。最高にいいか、最低に好きかである。個性が無い物を作品とは言えない。人生も又、工作の様な物であるかも知れない。苦しみ、喜び、出会い、別れ、希望、絶望、欲望、挫折、成功、失敗様々な部品をノコギリやナイフで切り、ノリやセメダインでくっつけ、クギをカナヅチで殴りキリでキリキリと穴を空けるのだ。失敗しない者に成功は決してない。

この文章を書きながらマイケルジャクソンのTHIS IS ITDVDを観ている。毎度も観ている、スリラー、ビートイット、ビリージーンのシーンになると手を休める。泣ける、マイケルジャクソンという一人の天才の囲りを世界中から選抜された超一流の才能(タレント)達が踊り、歌い、演奏する。死ぬほどリハーサルを重ね、そしてマイケルは死んだ。

マイケルジャクソンのコンサートも又、才能を積み重ねる一つの建築物であった。生きている内にもう一度自分自身をボロボロにしてやる、そう思った。そしてもう一度立ち上がるそれが駄目ならそこまでだと決意した。一流は沢山いるが超一流は数少ない。天才は神からの授かり者だ。私は歴史に残る最低の一番を目指すのだ。
神からは何にも授かっていない過酷な運命以外は。

2010年2月8日月曜日

人間市場 酷技市


モンゴル人、ブルガリア人、ロシア人、韓国人、エストニア人。

この人たちが日本に来て裸になってフンドシつけてチョンマゲ結って殴られ、蹴られ、水をかけられ竹刀で突かれて早朝から稽古、稽古。国技は酷技なのだ。食べて飲んで食べて飲んで体を増量する。

無理偏にゲンコツの世界である。国にいるお父さんお母さん、弟や妹の為に我慢を重ねて一人前のお相撲さんを目指す。現在幕内力士の417人が外国人。
この人たちには立派な祖国がある、この人たちに君が代は国歌ではない、相撲は国技ではない。単純に強くなって家族の為に稼ぐ手段なのだ。


朝青龍引退、貴乃花理事へ、安治川裏切り宣言。
五大一門は利権の集団、掟の国、閉鎖社会、互助興行集団なのだ。
朝青龍が問題を起こすと嬉しそうにテレビに出る龍虎。その昔北の富士とつるんで場所中でも毎晩銀座で飲み歩いていた軟派男。朝青龍のお陰でテレビに出られてウキウキしている。何かにつけて国技、国技を連発する元NHKのアナウンサー杉山邦博。マンガ屋の分際で一丁前の事を言うウットウシイやくみつる。それに化け物顔の内舘牧子。この四人がテレビに出まくる、ウンザリする四人だ。

中でも杉山邦博は誰のお陰でタダで毎場所相撲が見れていると思っているのだ。大相撲に八百長は絶対ないなんてシラーっと、知ってるくせして言っている。お互い助け合わなければみんなぶっ壊れてしまう。暗黙の八百長社会なのだ。

モンゴルの大草原で育ったチンギスハーンの血を引いた若者(29歳)に国技だ、品格だ、人格だなんて判る訳がない。本当に国技というなら全員日本人でやればいいのだ。幕内の半分位は外人なんだ。夜になるとみんな仲良い者同士が集まり俺はここが痛いの、俺は彼女にフラれたの、俺の親方は凄いピンハネだ、俺の国の家族が大変なのと情報交換するのだ。サラリーマンが会社が終わったら飲んで、ダベって、上司の悪口を言い合う。酔っ払いに絡まれれば喧嘩の一つもやって当たり前なのだ。ストレスたまってんだから。


横綱は江戸時代から数えて69人しかいない。
相互助け合いのため自発的八百長は当たり前の世界。一日だって長く稼ぎたいのだから、その中で強い者が横綱、大関、三役となる。昨年の新弟子はわずか81人、その内のほとんどは逃げ出してしまう。今後も強くなりそうなのはモンゴル人ばかりだ。

私は提案する、相撲はA組B組に分ける。Aは国技を連発する日本人だけの世界、Bは外国人だけの世界、AとBの上位成績者をその中の代表横綱同士で白黒をつけ勝った者がSMOUのチャンピオンを名乗ればいいのだ。杉山邦博はB組を見る時は必ず入場料を払う事。大好きだった朝青龍が引退したので頭に来て心が少し乱れている。暴れん坊ならその昔喧嘩玉こと横綱玉錦がいた。しかし年を経て乱暴は治まり引退して二所ノ関一門を作った名横綱だ。

朝青龍が飲んだ店は芸能人、筋者、スポーツ人、カタカナ職業の溜まり場で勿論相撲取りも毎晩の様に集まる。何度も言うが彼等は外人なのだ。相撲が自分たちの国技だなんて思っているのはジェシーこと高見山以外いない。

もう一人の悪役小沢一郎のニュースがすっかり消し飛んだ。悪運の強い男だ。コチラの得意技は罪押しつけ、ダム投げ、道路返し、利権出し、裏金呼び戻しだ。あ〜あもう相撲は見たくない。ただ白鵬の涙は泣けた。きっと同じモンゴルの血を見たのだろう、素晴らしい涙であった。これから一人横綱の大変な重圧が待っているのを知っている。貴乃花は京都の占い師の言いなり女房の言いなり。

日本の国技大相撲はどんな道を辿るのか占ってもらうといい。いや当たる筈がないか。理事になって直ぐご報告に行った様で嬉しそうに節分の豆まきをしていた。理事は内、理事は内と。一人位関取を作ってからにしろと言いたい。ちなみに親方のおかみさんでダントツで人気のないのが、花田景子こと貴乃花の女房なのだ。

国家の品格を書いた藤原正彦先生、この国に今どんな品格があるのでしょうか?教えて下さい。

2010年2月7日日曜日

人間市場 ヤキトリ市

駅から80メートルの辺りにヤキトリ屋さんがある。


正確ではないが、その位である。


北風の場合問題なし。西風問題なし、東風問題なし、問題は南風の時である。


南風が秒速2メートルを超すと、問題の度合いは倍加する。ヤキトリ屋さんから漂うただならぬ香り、匂い。英語的表現で言うならナイスな風が体の動きを止める。左にタクシー乗り場、中央の方向にヤキトリ屋さんである(鳥一という)。心と体が右に左に綱引きを始める。帰ろうかな、帰るのよそうかなである。


このような場合、ほぼ7、8割はタクシー乗り場に向かう。意志を強く持て、自分に負けるな、まだ6時だ、飲むには早すぎる・・・・と腹を据え深呼吸して我が家へ帰る。


本日も7割の確率論に従ってタクシーに向かう。


だがしかし、風速が3メートルから4メートルになると、もういけない。駅の階段を降りてタクシー乗り場まではほぼ20メートル。その間に頭の中は清酒黄桜のグイ呑みの如く、蛇の目にグルグル回る。1歩前進である。ハツ、レバー、タン塩、シロ、カワ、カシラという恍惚が頭を支配する。次いで重なるようにモロキュー、そしてとどめにモツ煮込みが脳内に確固たる座を占める。


主治医の顔が頭に浮かぶ。尿酸値のデータが頭の中をよぎる。足がフランスパンの様に腫れ上がった痛風の写真が、頭の中でカシャッとシャッターを切る。


何、5.8だろ、7.0からが危ないと言われただけじゃないか。まだ1.2ある。待て、後1.2しかないぞ。最近はどうも気のせいか、足の指がヒリヒリする。いや、気のせい気のせい、と自分を励ましながら、気がつくとヤキトリ屋さんの前に立っている自分がいる。


もうもうとした煙、バタバタと人を煽るようにタレを浴び年季の入った団扇が叩かれる。このリズムはお祭りの様に人の心を煽る。


一度は通り過ぎたのに。じゃ、何処に行くんだ。それもそうだな。一杯に三本ならいいんじゃないの?ま、二杯に六本でも。煮込みはやめとこ、トマトサラダとかグリーンサラダとか野菜をいっぱい食べよう、と思った時はもうカウンターに座っている自分がいる。


俺は駄目な奴だ、どうして意志が弱いんだ、なんて自省心はすっかりありません。


すいません、キリンビール。それと、いいですか?レバー一本、タン塩一本、ハツ一本、つくね一本、カシラ塩で一本、シロ一本、それから冷や奴。すいません、ビールお代わりしてくれる。


人間は何て弱いんだ、ヤキトリはなんてうまいんだ、ビールはなんておいしいんだ。


蛙が大きく口を開けた器に竹串は増えていく。南風はもうすっかり止んでいる。やがて我が身に吹く風は通風か。てやんで、通風が恐くてビールが飲めるか?そうだろと、親父に言う。






2010年2月6日土曜日

人間市場 8勝7敗市

腹は八分目がよろしい。運は使い尽くさない方がいい。人生は終わってみたら8勝7敗でいいなと思っている。一つ位は勝ち越したい。全勝の人生はあり得ない。全敗の人生もないはずである。人生に7つ位は良い事がある。


朝早く起きて、駅に向かい歩き出したら500円玉を拾った。
駅に着いて階段を上っていたらお年寄りがいた。手を引いて階段を上がったら、駅のホームで缶コーヒーをくれた。電車に乗ってみたら一つだけ席が空いていてゆっくり新聞が読めた。
目的の駅に着いて階段を下りていたら、下から上がって来た何十年ぶりかの友人と会った。
オオオーハゲたな随分、今度一杯やろやと別れ銀座のみゆき通りを歩いていると目の前に小さな財布が落ちていた、女性用だ。中を見る訳にはいかない。少し歩いて交番に届ける。住所や連絡先を聞かれ、少々面倒だった。ある年の暮れに大事なセカンドバックを落とした時交番に届けてもらった事があり大助かりした。今日の目的地まで向かう。通りすがりにお稲荷さんがある。朝拾った500円玉をお賽銭箱に入れ、二礼二拍手一礼をする、そして又歩き出す。

何か今日は良いことあるかもしれないと心が晴れる。


随分と気忙しい人生を送ってきた気がする。やっと逃げるが勝ちとか、いい加減が判ってきた気がする。分相応が大切だと感じている。友人がもうケンカで負けない、何故ならしないから。うまい表現ではないかと今は思う。二杯目のコーヒーを飲んでいると、電話が入った。さっき拾った財布の持ち主だった。これから御礼に行きたいと言う。来るに及ばずですよと丁寧に断る。若い女性の声であった。どんな人かとふと考えたが、男は粋でなきゃとコーヒーを飲む。まあ長い人生こんな、こんなの積み重ね。


電話が何本か入る、あっそう(嫌な話)、えっ本当(いい話)、何それ(こんがらがった話)、それは無いだろ(道をはずした話)、そうか、よかった、よかった(孫が野球でヒットを打った話)。

かけて、かかって来て一日平均2、30本位電話で話す。最近はそれでも少なくなった。携帯を使っている人は大変だなと思う。一日をご破算で願いましたら、良い事8、嫌な事、もめ事、相談事、辛い事、申し訳ない事、つまんない事、バカバカしい事7。まあ、8対7ならいい一日だ。待てよ、まだこれから夜がある。朝までの時間がある。家に帰らねばならぬ。好事魔多し、油断大敵。慎重に夜のクラブ活動に向かう。外は久々の雪だ。


2010年2月5日金曜日

人間市場 アラカン市

日本の映画界に一人の大スターがいた。

その名を嵐寛寿郎という。言わずと知れた鞍馬天狗である。角兵衛獅子をいたぶり、オメエタチモットハタラケなんていう恐い親方、上田吉次郎の天敵である。
角兵衛獅子と言えば美空ひばりか松島トモ子が定番であった。

何で寛寿郎通称アラカンの話を突然するか。
それは女性との別れ方である。
私の所に相談に来た男はすこぶるケチンボであった。
分かれる女性に金なんか払いたくない、俺も浮気したがあっちも不倫したんだ、だからセイムセイムおあいこだよと気炎を上げる。何が訴えてやるだよふざけやがって、こっちが訴えてやりてえよ、そうでしょ先輩ときたもんだ。この男実は判っているだけで五度結婚し、五度離婚した。結婚と離婚のプロフェッショナル。とにかく好きな女性ができるとマメな事この上なし。枝豆、エンドウ豆、天豆よりマメマメしい。

今まで慰謝料は一銭も払った事はない、何故なら相手の女性の方からお願いだから別れて一銭もいらないから、私の方がお金を払うから別れてという方向に持って行くのだ。
正に女性の敵なのだが、得てしてこういう男が世の中ではモテるのだ。

初めて女性に会う、過去の結婚の失敗話をする、今孤独なんだ、淋しいんだ、一人で飲む酒は切ない、一人で食べる食事は旨くない、一人で聴くシューベルトは悲しいなんて言い寄る。更に君みたいな女性が僕の子供を産んでくれたらそれは神話だなんて駄目を押す。マメマメしくメールを入れ続ける。そして・・・ウエディング、籍も入れる、子供が出来る、その頃には他の女性に言い寄っているのだ。その男は得意の手を使い出す。

とにかく嫉妬深くなる。何してた、何処へ行ってた、誰と会ってたと言い続ける。それこそ連日連夜ウンザリする程に。そしてお願いだから別れての言葉を引き出す。男は何度もそれを拒否する、女性の懇願の度合いは極限に達する。当然女性の顔とか兄弟とか友人が出てくる。男は愛しているんだなんてシャーシャーと言い続ける。こんな男の風上にも置けない男が、僕の体験談を本にして出したいんですけどと言って来た。

バチン、ピンタ一発!嫌だよ、いくら知人の紹介でも嫌、最低だよあんたは。で、話はアラカンこと寛寿郎へ、この人はエライ人。何人も愛人を作ったがバンバン天狗になって稼いでそのお金を手切れ金にして払った。愛人が出来る、鞍馬天狗になるお金が入る、愛人に渡すそれを繰り返す。最後には家も屋敷も全て手切れ金で一文無し状態。
ある日マネージャーが言った。先生もうスッテンテンですと言うと、アラカンはこう言ったという、エエガナエエガナ、又、天狗になればと、しかしこの頃すでに後期高齢者とても天狗にはなれなかったのです。

この話を男にしてやったら諦めて帰りました。
日本映画史上鞍馬天狗と明治天皇を演じさせたらアラカンの上はいないのです。男の中の男に脱帽!

2010年2月4日木曜日

人間市場 夏ミカン市

電車に乗った時隣りに夏みかんを二個食べる人が座ると果たしてどうなるか想像できますか?

教えます。
ひと口する度に、規則正しくブルブルっとするんです。
その日私は東海道線のグリーン車に奮発して乗り込みました。午前9時35分、東京行き上り、二階建ての二階へ。

車内はほぼ満席、入って左側の後から三番目窓側に座りました。新聞を二紙読むつもり、大船で見えるはずの大船観音に車内から願いでもするか、ブラックコーヒーを飲みながらなどと思っていると列車は藤沢へ、ドヤドヤとお客さんが乗ってくる。

私の隣りに黒いオーバーコートを着た55〜60歳位の男の人が座った。
髪の毛が寝て起きてそのままの状態。私の領域縄張りまでオーバーコートが入って来る。ノーネクタイ、白のワイシャツの胸のポケットにネクタイは入っていた。オーバーコートの中にはチャコールグレーのスーツ(かなり良い素材)、座席の前のテーブルを起こす。

黒い革の鞄から新聞紙に包んだ物を出す。大きな夏みかんだ。それからがもう酸っぱいのなんのビックンビックンブルンブルン体を震わし出した。
よく見ると目ヤニなんか付いている、耳の中にかなりうぶ毛が生えている。こういう人はきっと学者か教授かなんかだろうなと気を回す。


気がつくと大船観音はもう通り過ぎていた。親指をブスッと差し込んで、見かけより荒々しくむいた夏みかんは一つ一つ口に入っていて、身に付いている白い毛の様な繊維は一切取らない。時々激しく体が浮き上がる、きっと酷く酸っぱいのだろう。

先生は(こう呼ぶ事にした)好きでもない夏みかんを奥さんかなんかに必ず食べなさいと命令されているのではないだろうか、あるいは極端な健康オタクではないだろうか。なんとなく肌がガサガサしているからビタミン不足かもしれない。どう見ても大好きな様には思えない。オッと又激しくピクピクしている。

今日はついてない。新聞読む気にもなれない、活字に集中出来ない。もうすぐ横浜ではないか食べるピッチがかなり上がって来た、ピクピクブルブルッの動きも早くなってきた。
そうだ次の横浜で車両を変わろうか、でも何か逃げる様で嫌だしな、新橋まで後30分我慢するか。先生は何処まで行くんだろうか聞いてみようか。私は食べ物の好き嫌いはなし、その中で唯一苦手なのが夏みかんなのです。人が食べているのを見ても体中が酸っぱくなってしまうのです。子供の頃は砂糖を一杯かけて食べました。

先生は二個目の解体に取りかかっています。ブチュッと私の方へ汁が飛んできました。先生は目にそれが入り涙を流しています、泣きながら食べているのです。私の新聞に汁のシミが付きました。

先生はくの字に足を組んでいます。靴下が足首の方へずり下がっています。その靴下にラルフローレンの正しいマークがありました。先生はやっぱりかなり名のある先生なのではと確信をしました。何故、空いた左手で読んでいる本が(本は組んだ足の上に乗せて上手にめくる)「アダムスミスの国富論」英文原書でした。

先生!夏みかんの汁が本に飛んでいますよ!
アレッ先生左手で鼻をほじり出しました。途方もなく器用な人だと関心しました。こういう人はきっと世間では不器用に生きてんだろうなと思った。

何とも酸っぱい朝でした。

2010年2月3日水曜日

人間市場 ゲテモノ市


カバの肉をたべたらよ、バカに旨かったよ。

そんなバカな話からその夜の酒は始まった。
イモリとヤモリはお酢に漬けたら中々良かった、ピクルスと一緒ならベリーヌルヌルだよマァ四つ足のドジョウみたい。ワニはササミと同じでヘルシーよ、アナコンダはナンノコンダの事なく凄くさっぱりしたいい味だよ。
コウモリはスズメと同じかな、フルーツバットで皿の底に沈めて置いたらお客の女の子が二人腰抜かして泣き出したよ。最初はバカルディのラムのマークみたいにガラスの入れ物に絵が描いてあると言っておいたんだ、それが本物だからそらオドロクわなぁ。他にもセミの佃煮風、バクの串焼き、オウムの唐揚げ、キツツキの焼き鳥、ピラニアの潮汁風。

サルの日干しビーフジャーキー風なんて次々にテーブルに出したら二人の女の子ギャーギャー喚くわ、泣くわ、飛び上がるわ、後ずさりして川に落っこちるわもう大騒ぎ。付けてたまつ毛が取れて涙で化粧が流れて鼻水ズルズル、猛毒のブラックコブラを放り投げたら、もの凄い声でキャ〜といって俺に二人共しがみついたよ。助けてぇ〜って言ってな。これだから奥アマゾンのツアーコンダクターは辞められないんだ。


この男は元々、探検家、兼写真家、兼ゲテモノ料理人、兼旅行案内人、兼女の子驚かし専門屋。こんな話をでかい声で話すと回りが嫌な顔、キリン、シマウマ、リカオン、象、ライオン、ピューマ目にした物は何でも料理して食べてしまうのだ。

人を食った様な男が今度日本料理屋を出すと言う。
ヤメロヤメロ、何食わされるか判んない大友対の大合唱。知らないお客さんまで絶対反対と言ってた気がする?

店の名は「ナンデコンノダ」大好きなアナコンダからとったと言う。コンダの方が縁起がいいじゃないかと言うと混んだら人が入れなくなる、なんてわかんない事を言う。奥さんはワニが洋服着ている感じ、判りますか万事骨ばっているんです。

動きもニューッと這いずる感じなんです。なんでも間接性リウマチが酷くなってアマゾンに居られない、いい治療が出来ないからとか、料理屋はリウマチ持ちにはキツイよと言うと、私は一切タッチしませんと応えた。曰くワニを食べ過ぎたのが原因じゃないか、体中ワニみたいに固い鎧を着ている感じになってしまったのだとか。カバも食べ過ぎたのが原因かもしれないとしょんぼりしていた。関節には白い物が巻かれている、近々車椅子になるとか。
あ〜あ嫌だ、こんな話。気持ち悪い話、ゲテモノ嫌いなの知ってるだろう?お前達は食べ物回りに手を出しては絶対駄目。そんなアマゾン風日本料理なんてお客入る訳がない、そうかな、ワニの刺身、コウモリの南蛮漬け、カバのチャーシュー風、ピラニアの網焼き、メインディッシュはバクの和風ステーキ。もう終わり駄目、警察に捕まるか病院に入れられるよ君たち。

それにしてもよく寿司食うね、久々の寿司だから旨いね、全く。
ダンナさん今度このネタの中にターポン置いてみてよ。きっと誰も判んないよ、元々人間なんて挑戦的に色んな食材を見つけたんだ。目に入る物は口に入るんだから、何でも最初に食べた人は偉い人だよ。牛だって、豚だって、猪だって。

おいテレビ見てみろ、猪が警官から三発も銃弾受けて死んでしまったよ、可哀相に。猪だって山ん中に食べ物が無くなったんだ。いつか熊と会話したという伝説の山の狩人がこの地球上で一番恐いのは人間だって熊が言っていたと、本当か、クマッた話だな、アラッ。トホホでこの場は終わりとなりました。奥アマゾンに行く人紹介します。

ただ食べられる可能性があります。人を食った様な話をする事で有名な奴ですから。


2010年2月2日火曜日

人間市場 少年院市

119日小田原少年院で成人式があった。
少年院で社会復帰の職業訓練を受ける1621歳の院生は50人。内11人の新成人の門出を院生、保護者、教官らが祝った。胸に赤い花を付け、赤いネクタイに紺のブレザー。11人全員が「二十歳の誓い」をした。

十代の時は身勝手だった。何度も涙を流した母の為に真っ当に生きたい。
好き勝手をして多くの人を傷つけてきた、そんな自分を見捨てないでくれた家族を助けていく。

これまで嫌な事、やりたくないことから逃げていた。二度と逃げの人生に戻らない。お金に困っても働く考えはなく、母に甘えてきた。自分の事は自分で出来る力を身につけたい。
11人は胸を張り、自分で考えた一分前後のスピーチをしたという。保護者らは何度もハンカチで涙を拭っていた。

院生の心の相談をし、物心とともに支援する小田原地区の保護女性会はノートを、教誨師会は塗りばしを、篤志面接委員会は印鑑を贈った。責任を自覚してもらう意味を込めた。こんな記事を新聞で読んだ。

関東の主な少年院には特別少年院(久里浜)、準特別少年院(小田原)、中等、初等少年院(印旛沼、八街)等がある。私が少年の頃、よくヤキの印旛か八街かと言われた。新人はマッサラと言われる。事件がチンケな人間は止めどなくリンチを受ける。窃盗、詐欺、婦女暴行等は一番標的となる。逆にでっかい傷害殺人等は一目置かれる。
リンチを受け続けた少年達はほぼ精神を病んでしまう。恐怖から廃人になってしまう。(それは隠され世の中には決して出ない。)又、自殺する。

私は拙書で親の人に少年院で更正が出来ると思うなと書いた。親の中には少年院で本当に真っ当になると思っている親がいる。
私は家庭裁判所の審判の日こんな先輩や後輩のケースを何度も見て来た。親が土下座して私の育て方が間違ってました、責任は私にあります、何とかもう一度だけ機会を与えて下さい、と言って涙を流し泣きじゃくる、そうすれば保護観察で済むケースの時、○□ちゃんしっかり更正して来てね。パパもママもみんなも待っていますからね。お金持ちの両親程少年院で更正できると思っている。少しでも見栄えが良ければ十中八九オカマを掘られる。三ヶ月位はリンチ、リンチ、リンチが常識である。教官は見て見ないフリをする。むしろオイッ早くしろ、オイッそろそろ止めろ死ぬぞなんていうのが多い。当然心から更正を願う献身的な教官もいる。他の教官から一人だけいい格好すんじゃネエぞなんて言われながらも更正を目指す手伝いをする教官だ。

 少年法の改正で十四歳でも事件によっては年少入り(少年院入りの略)となる。

昔日本テレビでプロデューサーをしていた友人、青木英明氏より総理府提供の番組「ニッポンレポート」という日曜日の十時〜十時半の良心的番組のレポーターを頼まれた。六回シリーズの第一回目「金原二郎のニッポンレポート聞け、非行少年の声」であった。

起床から就寝まで二日間に亘りレポーターをした。その頃非行の始まりは十四歳が多かった。今は十歳位から十二歳が一番多いのではないかと思う。特に女の子は初潮の時期が早くなっているからだ。女の子ではなく子をうめる「女」になっているのだ。確信犯的ワルではない限り一人一人みんな優しい良い子たちだ。一人の十四歳の女の子が器用に毛糸の編み物をしていた。お腹の中にいる小さな命のために、少し膨らんだお腹をさすりながら近々女子医療刑務所に移鑑になるんです、そこでお産をするんですと言って白い小さな靴下を見せてくれた。

十七歳の三人の若者はすでに体中に刺青を入れていた。背筋をピンと伸ばし自分たちは立派なヤクザになって必ず親分になりますと胸を張った。十数年前には可愛い赤ちゃんであった若者に一体何が起きたのだろう。

○□ちゃんと言ったご両親と話をした。何でも好きな物を買ってあげたのですよ、湘南白百合にも入れて、バレエやピアノも習って本当に良い子だったんです。家庭教師も付けてたし、パパから英語も教わっていたんです。突然、本当突然にガラっと変わったんです。まさかあんな事をするなんて今でも信じられないんです。お前が細々言いすぎたんだよ、何よパパの方がいつも午前様、休日はゴルフばっかりだったじゃない。ウァ〜と泣き伏した。年頃のお子さん、お孫さんを抱えている方々にこんな一人の若者の言葉を贈ります。審判で少年行きを決められ、手錠をかけられ出て来た少年は友達に向かって、特少だよ、そして両親に向かって、オイテメエラよく憶えておけよ、年少に入れやがって、トコトン悪くなってやるからな!その口の中にある歯はシンナーやボンドやクスリでボロボロでした。

土下座をして、這いつくばって、号泣して自分の子供の少年院入りを阻止して下さい。子供を救えるのは親の愛です。
相談相手がいない人は私の所に遠慮せず来て下さい。