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2010年2月2日火曜日

人間市場 少年院市

119日小田原少年院で成人式があった。
少年院で社会復帰の職業訓練を受ける1621歳の院生は50人。内11人の新成人の門出を院生、保護者、教官らが祝った。胸に赤い花を付け、赤いネクタイに紺のブレザー。11人全員が「二十歳の誓い」をした。

十代の時は身勝手だった。何度も涙を流した母の為に真っ当に生きたい。
好き勝手をして多くの人を傷つけてきた、そんな自分を見捨てないでくれた家族を助けていく。

これまで嫌な事、やりたくないことから逃げていた。二度と逃げの人生に戻らない。お金に困っても働く考えはなく、母に甘えてきた。自分の事は自分で出来る力を身につけたい。
11人は胸を張り、自分で考えた一分前後のスピーチをしたという。保護者らは何度もハンカチで涙を拭っていた。

院生の心の相談をし、物心とともに支援する小田原地区の保護女性会はノートを、教誨師会は塗りばしを、篤志面接委員会は印鑑を贈った。責任を自覚してもらう意味を込めた。こんな記事を新聞で読んだ。

関東の主な少年院には特別少年院(久里浜)、準特別少年院(小田原)、中等、初等少年院(印旛沼、八街)等がある。私が少年の頃、よくヤキの印旛か八街かと言われた。新人はマッサラと言われる。事件がチンケな人間は止めどなくリンチを受ける。窃盗、詐欺、婦女暴行等は一番標的となる。逆にでっかい傷害殺人等は一目置かれる。
リンチを受け続けた少年達はほぼ精神を病んでしまう。恐怖から廃人になってしまう。(それは隠され世の中には決して出ない。)又、自殺する。

私は拙書で親の人に少年院で更正が出来ると思うなと書いた。親の中には少年院で本当に真っ当になると思っている親がいる。
私は家庭裁判所の審判の日こんな先輩や後輩のケースを何度も見て来た。親が土下座して私の育て方が間違ってました、責任は私にあります、何とかもう一度だけ機会を与えて下さい、と言って涙を流し泣きじゃくる、そうすれば保護観察で済むケースの時、○□ちゃんしっかり更正して来てね。パパもママもみんなも待っていますからね。お金持ちの両親程少年院で更正できると思っている。少しでも見栄えが良ければ十中八九オカマを掘られる。三ヶ月位はリンチ、リンチ、リンチが常識である。教官は見て見ないフリをする。むしろオイッ早くしろ、オイッそろそろ止めろ死ぬぞなんていうのが多い。当然心から更正を願う献身的な教官もいる。他の教官から一人だけいい格好すんじゃネエぞなんて言われながらも更正を目指す手伝いをする教官だ。

 少年法の改正で十四歳でも事件によっては年少入り(少年院入りの略)となる。

昔日本テレビでプロデューサーをしていた友人、青木英明氏より総理府提供の番組「ニッポンレポート」という日曜日の十時〜十時半の良心的番組のレポーターを頼まれた。六回シリーズの第一回目「金原二郎のニッポンレポート聞け、非行少年の声」であった。

起床から就寝まで二日間に亘りレポーターをした。その頃非行の始まりは十四歳が多かった。今は十歳位から十二歳が一番多いのではないかと思う。特に女の子は初潮の時期が早くなっているからだ。女の子ではなく子をうめる「女」になっているのだ。確信犯的ワルではない限り一人一人みんな優しい良い子たちだ。一人の十四歳の女の子が器用に毛糸の編み物をしていた。お腹の中にいる小さな命のために、少し膨らんだお腹をさすりながら近々女子医療刑務所に移鑑になるんです、そこでお産をするんですと言って白い小さな靴下を見せてくれた。

十七歳の三人の若者はすでに体中に刺青を入れていた。背筋をピンと伸ばし自分たちは立派なヤクザになって必ず親分になりますと胸を張った。十数年前には可愛い赤ちゃんであった若者に一体何が起きたのだろう。

○□ちゃんと言ったご両親と話をした。何でも好きな物を買ってあげたのですよ、湘南白百合にも入れて、バレエやピアノも習って本当に良い子だったんです。家庭教師も付けてたし、パパから英語も教わっていたんです。突然、本当突然にガラっと変わったんです。まさかあんな事をするなんて今でも信じられないんです。お前が細々言いすぎたんだよ、何よパパの方がいつも午前様、休日はゴルフばっかりだったじゃない。ウァ〜と泣き伏した。年頃のお子さん、お孫さんを抱えている方々にこんな一人の若者の言葉を贈ります。審判で少年行きを決められ、手錠をかけられ出て来た少年は友達に向かって、特少だよ、そして両親に向かって、オイテメエラよく憶えておけよ、年少に入れやがって、トコトン悪くなってやるからな!その口の中にある歯はシンナーやボンドやクスリでボロボロでした。

土下座をして、這いつくばって、号泣して自分の子供の少年院入りを阻止して下さい。子供を救えるのは親の愛です。
相談相手がいない人は私の所に遠慮せず来て下さい。

1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

グレる子たちは、親の愛情不足なんですね。グレる、グレたら、グレそう。この本にしっかりといろんなことが書いてありました。自分も親として、襟を正して身の引き締まる思いでした。