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2010年2月6日土曜日

人間市場 8勝7敗市

腹は八分目がよろしい。運は使い尽くさない方がいい。人生は終わってみたら8勝7敗でいいなと思っている。一つ位は勝ち越したい。全勝の人生はあり得ない。全敗の人生もないはずである。人生に7つ位は良い事がある。


朝早く起きて、駅に向かい歩き出したら500円玉を拾った。
駅に着いて階段を上っていたらお年寄りがいた。手を引いて階段を上がったら、駅のホームで缶コーヒーをくれた。電車に乗ってみたら一つだけ席が空いていてゆっくり新聞が読めた。
目的の駅に着いて階段を下りていたら、下から上がって来た何十年ぶりかの友人と会った。
オオオーハゲたな随分、今度一杯やろやと別れ銀座のみゆき通りを歩いていると目の前に小さな財布が落ちていた、女性用だ。中を見る訳にはいかない。少し歩いて交番に届ける。住所や連絡先を聞かれ、少々面倒だった。ある年の暮れに大事なセカンドバックを落とした時交番に届けてもらった事があり大助かりした。今日の目的地まで向かう。通りすがりにお稲荷さんがある。朝拾った500円玉をお賽銭箱に入れ、二礼二拍手一礼をする、そして又歩き出す。

何か今日は良いことあるかもしれないと心が晴れる。


随分と気忙しい人生を送ってきた気がする。やっと逃げるが勝ちとか、いい加減が判ってきた気がする。分相応が大切だと感じている。友人がもうケンカで負けない、何故ならしないから。うまい表現ではないかと今は思う。二杯目のコーヒーを飲んでいると、電話が入った。さっき拾った財布の持ち主だった。これから御礼に行きたいと言う。来るに及ばずですよと丁寧に断る。若い女性の声であった。どんな人かとふと考えたが、男は粋でなきゃとコーヒーを飲む。まあ長い人生こんな、こんなの積み重ね。


電話が何本か入る、あっそう(嫌な話)、えっ本当(いい話)、何それ(こんがらがった話)、それは無いだろ(道をはずした話)、そうか、よかった、よかった(孫が野球でヒットを打った話)。

かけて、かかって来て一日平均2、30本位電話で話す。最近はそれでも少なくなった。携帯を使っている人は大変だなと思う。一日をご破算で願いましたら、良い事8、嫌な事、もめ事、相談事、辛い事、申し訳ない事、つまんない事、バカバカしい事7。まあ、8対7ならいい一日だ。待てよ、まだこれから夜がある。朝までの時間がある。家に帰らねばならぬ。好事魔多し、油断大敵。慎重に夜のクラブ活動に向かう。外は久々の雪だ。


1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

人生8勝7敗、ほどほどが一番難しいことだと思います。東本さんが今分かったことは、自分は一体いつになったら分かるのか。気の遠くなるようなことを考えながら読ませて頂いてました。