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2011年9月27日火曜日

「無くせるならとっくに無くなっている」


私の好きな深夜番組にお願いランキングというのがある。

特に好きなのは「ちょい足し」という不気味な食べ物、よくぞまあこんなロクでもない事を本気でやっているのか。

何十品も食べさせられる中尾まなみADは出て来る度に太っている。

ズルズルとかパカッと大口を開けるとか、少々わいせつな食べ方をするのだ。


正直全くの不美人である。私的には全く興味のないタイプなのだが。

とんでもない「ちょい足し」を食べておいしーいというと、何だかよくやったみたいな気分になるのだ。

その「ちょい足し」にあのソムリエ田崎真也が更に「ちょい足し」をする。中尾まなみADおいしーいとなるのである。

私は絶対に食べれないが食はクリエイティブ活動であり、それを考え試食を重ねて来たスタッフに「あっぱれ」をあげたい。

この間中間発表かなんかのベストテンがあった。最後に一品を足したのは田崎真也ソムリエである。この人は楽しい人だ。前回の「なか卯」でファンになった。


さてあるコンビニの商品の中から選んだ味。

一位 担々麺+イタリアンドレッシング(+ニンニク)

二位 ギョーザ+イチゴジャム(+味噌)

三位 いなり寿司+とろけるチーズ(+タバスコ)

四位 ざる蕎麦+練乳(+明太子)

五位 いなり寿司+タルタルソース(+プリンのカスタード部分)

六位 ケンタッキーフライドチキン+ピーナツバター味噌

七位 ラーメンラ王+粒マスタード(+ポテトチップス)

八位 冷やし中華+白ワイン(+オリーブオイル)

九位 あんパン+キムチ(+リンゴジャム)

十位 ギョーザ+ヨーグルト(+マヨネーズ)


であった。

こうして字で書くと何だそんな事をと思うだろうが、一度お試しあれ。

人によってはギモジワリーとか、サイテーサイアクとか、変態のオカマとニューハーフの合体とか完全にニッポン終わるとかいう。しかしラーメンラ王の太く脂っこい中に更にポテトチップスがマスタードと一緒に入っているのを一度試したが、激しく辛く嫌々食べて思わずうまーいと言ってしまった。



その手の食べ物は話が家の中では厳禁であったから一人の時に食べた。

一族が帰って来て何か気持ち悪い臭いがする、何か食べたと聞くから「食べたよ、ラ王+粒マスタード+ポテトチップスを。文句あっかよ」ジャンクフードも又美味なりだよ。

ただし一ヶ月位はゲップをするとギモジワリイ。


最近カップヌードルが四角になった「カップヌードルごはん」というのがある。

かなりの人気であるらしい。

常識は外すためにあるのだ。一度食べてみるか、と決意をした。

2011年9月22日木曜日

「すみれちゃん」



人生60年余、平成枯れすすきとなっても決して恋と愛を忘れてはいけない。

そうでないと鼻毛が出ていても気にしない。耳毛が外から見えていても気にならない。

やっとデートした女性と食事した時、相手は未だ食べているのにサラ金なんかのティッシュで思いっきり鼻をかむ。

靴なんて雨に濡れて白いカビが生えても気にならない。ワイシャツの襟が黄色くなっていても気にならない。



フランスやイタリアに行きなさい。みんな年取る事に格好良くなる。

エレジーという大学教授と教え子の恋愛映画を見なさい。いいよ、60過ぎた教授と美しくもエロティックな教え子。

思い切り憧れる。三日位着ている半袖のワイシャツの中にはランニングシャツ、灰色のしわしわのズボン、クラリーノの靴、黄昏れた頭、使い古した鞄、長く伸びた爪。これではモテません、気をつけて下さい。


私の同級生の大手書店元課長、若い女性と株投資で破産。

で、その戦後処理、夜中2時頃、眠いのにその妻と娘にガンガンにグチを電話で取っ替え引っ替えやられて熱いシャワーを浴びた後の私の体はぐいぐい冷える。間違っていたんですあのええカッコしいのバカヤローとか。

私の部屋に酒の臭いさせて入って来て後から抱きしめたのだから、ナイフで思い切り腕を刺してやったんです。

あんな奴死ねばいいギャーーーーギャーーーワァーーとなり妻の方はあなた何やってんのナイフなんか畳に突きまくって、お願い来て下さーーい、来て下さーーいといったって相手は川崎だ。来てくれないなら警察に行きます。○○子ちゃん早く家を出なさい、なんて緊迫状態です。長い付き合いの友人なのでやはり行くしかない。深夜タクシーを呼び川崎へ行くのだ。



ホテルの一室、5時頃にかけて薄い壁の向こうから切ない泣き声がナレーションの様に聞こえる。

こちとらちょっとばかり気合いを入れて書き物をしてるんだ、よろしく頼むよ、猿ぐつわでもしてくれよといいたかった。

あああーーーーという絶叫だ。素足で靴履いてやっぱり塩ラーメンを食べに行くべえと思った。


ところで美人は幸福になれるか、いい結婚生活ができるかについてアバウトな調査があったが、ほぼ幸福感がないという。

ご主人の方はいつ何か起きるのでは、浮気するのではないかと不安で一杯らしい。贅沢な事にあんまり人並み外れた美人はずっといるといつも美人なので飽きちゃうともいう。



それより少々ブスでも風呂上がりがゾクっとする程色っぽかったり、何かにつけてタカビーな女性より本当に一緒になってありがとうと朝から晩までよく働いてくれるのだ。化粧時間もお風呂も早い、買い物は余分な物は買わない、粗食で我慢強い、きれい好きで食器磨きが大好き。これが、ムメとかタミとかトラとかヨネとかトメさんならいいんだけど28歳の妻に、おいトラ缶ビールなんて言うのは辛いし、ご飯を食べたい時ウメというのも言い難い。


ただ名は体を現すというのは嘘がほとんどな気がする。ややこしい名の女性ほど名前負けしている。

高級クラブなんて過去にいい名で出て売れっ子になった女の子の名が一覧表になっている。

未だかなり遅れていて相変わらずの名が多い。夢香と優香とか桜椿ちゃんとか、牡丹ちゃんとかとなると刺青の見本帳だ。やはり私はトメ、ウメ、ヨネ派だ。黒服がライターの灯をかざし、おーいこちらトメさんとかマグナムのシャンパン。おーいヨネさんここにシャンパンのピンクヨロシクとか、おトクさんマッカランの21年ものとかの方が楽しいではないか。


私がよく使うタクシー会社に年の頃は60代の「すみれ」ちゃんがいた。

香水が強い、お化粧がとにかく城壁のように厚い、振り返ると「どくだみ」になってしまう。

まったくお口が悪いんだから、でもこれだって若い頃は結構人気者だったのよ、とすみれちゃん、違う会社(神奈川中交通)を○▲と□×が悪いから乗車拒否なら入社拒否であったそうな。

娘が20代でとても美人、一緒に私の個展に来てくれた時などびっくりしてコーヒー&ケーキをご馳走した。



すみれちゃんとても嬉しそうだった。実は数年前乳ガンで片方を取ってしまった。

手の動きがままならずらしい。でも美しい娘を嫁に出したいと頑張っている。


この間平塚橋辺りを走っていたら車の中から手を振るすみれちゃん。

運ちゃん、あれすみれちゃんではというと正解であった。その2日後すみれちゃんは寒川の近くでドーンとおかまを堀ったらしい。ハンドルに高い鼻(あったっけか?)をしたたかぶつけて鼻血ブーブーだったらしい。


ご主人はいない。十月からすみれちゃんを見つけ出して私の担当にしてもらう予定だ。

香水と化粧品はいいのを送る。この際すみれちゃんスッピンになったらといったら、お客さんが死にますよだって。

そうかなと思った。意外な事もある女性は誰でもスッピンが美しい。


何しろ誰だから分からないのがいい。眉毛とまつ毛もない。働いた後はそれでいいんだよ、すみれちゃん。

東海道線で辻堂駅南口に降りてK&K小和田交通に乗り私の名を言えばVIP扱い。

そこでちょっと前にいたすみれちゃんの話を聞いて見て下さい。

「マガジンはマゴジンへ」




変われば変わるものだ。

甲子園でハンカチ王子なんていわれ、日本ハムに入団した斉藤佑樹、一方ライバル田中将大は楽天に入団。

今は二人の投手としての球の威力、体から出る闘志とオーラ、気合い、気迫、その全てが近寄る事のない大差となった。


まるで覇気が無く引退間近の投手でももうちょっといい球を投げるのではと思うハンカチ王子。

投げる球は殆ど変化球、直球はハエが止まりそうで球はすいませんとお辞儀してしまう(人はこれを魔球という)。

九回投げきる体力も、地肩もない。元々体はプロとしては小さいし桑田や松坂の様な地肩がない。

マウンドからトボトボとベンチに戻る姿にあれほど熱狂したファンの声援も半減した。又のりしろがもうない。

これ以上は伸びないと思う。



私は彼は政治家向きだと本当に思っている。汚れきった政治、国会議事堂を白いハンカチで掃除して欲しいと思う。

想像して下さい。彼があの薄暗い国会の中で白いハンカチ党党首として歩いている姿を。

演説もうまい、きっと救世主になってくれる筈だ。



一方田中将大は全く斉藤佑樹の逆、ダルビッシュと共に日本を代表する大エースとなった。

気合、気力、気迫、闘志の埋蔵量がまるで違う。そしてまだまだ伸びるのびしろを持っている。

こちらは政治家には全く向いていない。

単純にして明快である。


二人をカタカナで比べると「フンニャーとウリャー」の違い。

「へナーとバーン」の違い。「サイゴマデイクゾーとゴカイデオシマイ」の違いとなる。

持っている人間なんてすぐバレてしまう。ニーチェ曰く「どんな英雄もいつかは飽きられる」だ。

田中投手に送る言葉はやはり、ニーチェ曰く「どんな強者もいつかは疲れる」。星野仙一に潰されない事を願う。


一昔前24時間働けますか?なんてとんでもない事をいうリゲインという栄養ドリンクCMが流行った(今はあんまり売れていない)。そんじゃいつ休むのとなり、全く寝ないのという事となり、結局はビョーキになる。

そのツケがいま日本中をビョーキにしてしまった。今度のビョーキは従来の抗生物質もワクチンも効かない。

特効薬は休むしかない。



孫子の兵法に「休んだ人間(兵)、休んだ軍(会社)は強い」という。

海外にロケに行くとなんで日本人は昼ご飯も食べず働くんだ、何でそんなに急ぐんだと言われる。

根性だ、気合いだ、気合いだ、気合いダーなんてアニマル浜口的な父親は病院に入れられる。



8歳になる孫(男の子)がグランパ、算数34点だったよと言って来た。

凄いじゃん、グランパは中学三年の時14点だったよといったら勉強できないんだと喜んだ。


100点か0点でいきな。好きな科目だけ伸ばせばいいから。

で好きな科目はと聞くと道徳と体育だという。何で道徳と聞くとテレビ観ているだけだからなんだと。

幸い小さな体でスポーツ万能の様。私のDNAがタップリ入っている。


少年野球に入り遊撃手(ショート)で四番でキャプテンをやっている。

中学だけでればいいよと言ったら高校に行かないと甲子園に行けないよという(パパは孫が甲子園に言ってプロの選手になるのが夢なのです)。じゃあ34点じゃ入れないぞと言った。


東京ドームに野球を観に連れて行ってあげる。

わたしも遠足に行くように楽しみで殆ど寝れずずーっと原稿用紙に向かっている。

愚妻が朝早くからゴソゴソお弁当を作っている。田中将大みたいなガッツのある選手になりたいという。


私の知人が「孫の力」という年四回発行の雑誌を刊行した。休刊・廃刊続きなのに新刊とは凄い事だ。

第一回目は写真家立木義浩氏、菅原一剛氏が東北の被災地に行って孫達と生きる人々をいい写真にしていた。

流石プロと思ういいスナップショットだ。写真の基本はスナップだ。これからは「孫」の時代。「マガジン」も「マゴジン」だ。

是非書店でお求めを、1000円です。マゴマゴしたら連絡をして下さい(私に)。


「ジイジイ、バアバア+孫」この三点セットで日本人の人口の半分位という数字なのです。

帽子とタオル、ビニールバッグ、下敷き、ウエストバンド、キーホルダー、ジャビット人形を買ってあげました。

ついでに巨人軍も買ってやると言ったら孫は買って買ってと大はしゃぎ。

ポケットには28700円しかなかったのです。

2011年9月20日火曜日

「ブータンは97%が幸福」


ブータンの首都の名知っていましたか?「ティンプー」でした(ずっとプナカだと思っていました)。人口約68万人のこの国はナカナカ凄い数字を持っているのです。

ヒマラヤ山脈に囲まれた小国です。



この国の国民総幸福度(GNH)はなんと97%、お国民の殆どが幸福なんです。

1976年国王が「大切なのは経済成長を続け発展させる事でなく、国民一人一人が幸せを感じる事だ」と提唱し国民総生産(GDP)とオサラバしたのだ。


いまや先進国もプータンに学べとヒマラヤ山脈に向かっているらしい。

我々の国日本と比較すると何と羨ましい事だろう。

朝から晩まで働いても働いても幸福になれない。



体は疲労し、心は悲鳴を上げていても競争に勝ち抜け、売上を上げろ、シェアを奪え、コンビニは24時間営業し、マクドナルドも終日営業して終電に乗り遅れた人々が始発まで時間を潰す。私の家の近くにスーパーの西友がある。

広く、寒く、そしてお客さんは誰もいない。深夜2時過ぎ、東京から帰りながら買い物に寄ったのだ。胸には日本人ではない人の名が付いている。



少し先にローソン、その少し先にセブンイレブン、その少し先にファミリーマート、その少し先に私の家がある。どの店にもポツンポツンしかお客はいない。節電て何だいと思いながら本当にこの国はバカヤロー国家だと思った。



石川啄木は「働けど働けど我が暮らし楽にならざり、じっと手を見る」と書いた。

ずっとずうっと昔からこの国は働きづめなのだ。ブータンの人が来たら何というんだろう。

この国の国民幸福度は97%不幸福だからだ。


テツ&トモなら「なんでだろう、なんでだろう」という。

牧伸二なら「あ〜あやんなっちゃった。あ〜あオドロイタ」となる。

又、亡き三波伸介なら「ビックリしたな〜もう」となり、亡き荒井注なら「バカヤロー文句あっか」となる。

敬愛する南州太郎師匠なら「おじゃましまっす」といいながらきっとブータンに行ってしまうでしょう。



この頃私もかなり師匠達と同じ心境になっている。

まともに挨拶もできない、葉書一枚も書けない若者達に出会うと暗然たる気持ちになる。


私の信条はまず「気持ちいいあいさつ」であり社是でもある。

考えない、行動しない、戦わない、怒らない。幸い私の会社の若者は極めてまともであってくれている。

全ての滅びは「オハヨォー、オツカレサン、オサキニ」を言わなくなって始まる。

家も同じ、地域も同じ、社会も国も同じである。



夢を追い寝食を忘れている若い人から一通の手紙を貰った。何より心が洗われる。心の中で頑張れ頑張れと叫ぶ。

一人の若者の夢の背後にとてつもなく大きな幸福度が含まれているのだ。会社のためになんて考えるな。会社の歯車になるな。会社を徹底的に利用せよと私は言い続ける。


いつでもどこでも生き抜く武器を身に付けよと。

毎日毎日おぞましい事件や、ハレンチな事件や、信じ難き事件が起きている。井上陽水がかつて「傘がない、行かなくちゃ君のために行かなくちゃ」と歌った。傘とは何であったか探さなかったツケが来ているのだ。


ある日人形町でゲリラ豪雨に出会った。傘がない人がずぶ濡れになっていた。幸い私は傘を借りていた。

若者よ夢を追え、一日おにぎり一個でも死にはしない。夢を抱いて寝よ、もっといい夢が見られるから。

雨よ降れ、不幸の洪水を泳ぎ切って見せろ、君たちがブータンの様な国をつくるのだ。



「百歳の富士山」を描いた百歳の奥村土牛は朝起きたらもっと絵が上手くなっているかもしれない、そう思っていたやもしれない、百歳の小倉遊亀も、百歳に近づいた片岡球子も同じであったはずだ。

徹底的に人のやった事をするな、命令されたら自分はコピー機でないといえ。若さとはオリジナリティなんだ。



江東区清澄の現代美術館で三十五歳の現代美術作家「名和晃平展」を観た。

素晴らしい、本当に凄い。年老いた自分が切なくなった。

そしてもっと切なくなったのが広く大きいその美術館の建築の酷さだ。



誰が設計したか分からないが「あーあやんなっちゃった、あーあオドロイタ」であった。

日本の現代美術家に天才、秀才、奇才が出始めている。


その日知人の娘婿である多摩美術大で油絵を学んだ三十二歳の若者がスーツにネクタイで私に会いに来た。

二歳の娘さんがいる。広告代理店に入れないだろうかという相談であった。駄目だ今やっている日雇いの仕事をしながらでも油絵を描き続けろ。絵の具を買う金が無かったらボールペンでも針金でも割り箸でもいい、とにかく死ぬ気で絵を描くんだとアドバイスした。若者はどんよりした目で来たがキラキラした目で帰って行った。


一つ宿題を出した。「ブータレるブタ」の絵を好きなように描いて出来上がったら又、ぜひ会おうと言った。

さてどんなブータレるブタが書き上がるか楽しみである。

2011年9月16日金曜日

「血」


あのねえ君、男はどんなに強がっても、イキがっても、スゴんでもね結局女性には勝てないよと老医師は言った。

男は大量出血を見ると体中に刺青を入れた親分も、小指を詰めたお兄さんも、プロレスラーみたいな男も意気地がないんだ。


そりゃ〜中にはとんでもない根性者がいて自分で自分の腸を持って来て、先生刺されたから縫ってくれなんていうのもいるがそんなのは希だ。ほとんどが先生助けてくださいとか駄目だ痛てえとか叫んで気を失うんだ。

その変わり女性は強いよ、特に出産を経験している人は少々の出血なんて全然大丈夫だから。



もう君、まったく持って勝負にならないんだよ。君なんか鼻血が出た位で会社休んだそうじゃないか情けない。

女性の上半身と下半身は別人格というが、宇宙人なんだよ。

何しろ十ヶ月お腹の中で生命を育て3000gもある生命をオギャーと踏ん張って世に出すんだから。


君に出来るか?出来ないだろう。敬意、敬服、神だよ。

ところで何だいこれ位の出血でわざわざ来るなんて。目の上なんか直ぐ切れるんだ。

放っておけばきっといつかくっつくと思うけど、34針縫うか。


え、麻酔ってか、意気地ないねやってほしいの?女性だったら我慢して家事や子育てしながら自分で治してしまうよ。

昔の農家の嫁さんなんかお産した次の日から働いていたんだぞ、え、俺は女じゃないってか、じゃあ男か。

男なら根性だせっていうんだよ。おっ、頭の中もかなり傷ついているんじゃないか。


何、頭は悪いからいいって、こっちの方が深いぞ、10針くらいかも。

喧嘩でもしたのか、今頃はやらないよ。何、女性にやられたって。頭はアイスペールで思い切り殴られた。

目の上はブタの貯金箱をぶっつけられたって、何故、え、旅行に行こうとして一生懸命貯めていたのを競馬でスッてしまったので頭にきたってやられた訳か。


情けない奴だねまったく。君はいくつかね、え、34歳?何やってんの、寿司屋の板前か。

包丁なんか持ち出してやり返すんじゃないぞ。よし麻酔をかけて縫ってやる。

痛いかって、別に痛かないよ麻酔をかけんだから。



私が知り合いの医師の処にある相談に行った時、私の目の前で行われていた会話です。

待合室では二歳位の可愛い女の子を横に座らせたスッピンの女性が長椅子に座っていました。

三人で遊園地のある温泉地かなんか行くはずだったのでしょうか。年に一度の藪入りですから。

知り合いの先生は決してヤブではありません。


私は女性には決して逆らわない事、優しくする事に決めています。

宇宙の起源だって分からないんだから。女性は神秘で怖い、それに血に強いから。

なんでも医学生の頃初めて人体解剖をする時、失神が多いのが断然男子学生で食い入る様に見るのが女子学生らしいです(余談でした)。

2011年9月15日木曜日

「ウンコからいい香り、シキボウの大発見。」


オーラルヒストリーの政治学者というと私など下世話な人間はオーラルセックスの政治的研究家などと誤解してしまう。

その学者のは「御厨貴」東京大学の政治学の教授である。オーラルヒストリーとは直接人と会って政治学に活かすらしい。


TBS日曜日朝六時からの時事放談の司会をしている。

本来中立でなければいけない学者がアッチに気を遣いコッチにも気を遣って骨のない魚みたいな番組を作っている。

朝日新聞に寄稿したり、読売新聞に寄稿したり、災害復興会議等の副会長をやったりとにかくビリヤード下手のスリークッションの玉みたいに方向が定まらない。


まるで教養のかけらもない苦虫をつぶした様な顔、その顔を見ているだけでこの国はお終いになってしまうと思う。

こんなちんけな腰に力の入っていない政治学者が政治家にアドバイスをするからいよいよ政治はオーラルセックスみたいに変形になってしまう。



こんな凄い物を開発する人達を見習ってほしい。なんと「糞尿の臭いをいい香り」に変えてしまうのだ。

紡績大手シキボウ(大阪市)が糞尿や汚物の臭いを良い香りに変える機能を持つ繊維「デオマジック」を開発したのだ。

介護やペット向けの商品への用途展開を検討するのだ。

同社によると人が不快に感じる臭い成分が香水などに含まれている点に着目、予め不快成分を除いた香料を作り出すことで汚物の臭いが変わりいい香りとなるらしい。


なんだかよ〜分からんがなんだか大発見らしい。

私の敬愛する文章家はやたらに「ウンコ」を連発する。あれは「ウンコ」だ、「あいつはウンコだ」もうこの世は「ウンコ」という風に一晩一緒に飲むと「ウンコ」の大放発となる。


これが「ウンチ」になると急にベチャとしてコロコロ固まり感がない。可愛い気がないのだ。

権力にくっついていて離れないオーラルヒストリー政治学者や政治評論家たち、飲み屋の水槽にへばり付いて離れない「タニシ」か「ツブ貝」みたいな存在だ。



魯迅曰く、「専門家とはたった一行で済む話を専門的にややこしく話す頭の悪い人」みたいな存在らしい。

さすがのお言葉だ。差し詰め魯迅が今の政治学者たちを論じたらなんというだろうか。多分「ウンコ」のひと言だろう。

その分析はきっと頭の悪いヨイショの御厨貴教授が「政治とウンコのオーラルヒストリー相対論」なんてタイトルで800頁位の立派な本にするだろう。


寺島実郎なんて時代感覚ゼロの襟の広いWのスーツを真夏でも着ている。

ノータリンのメモ読み評論家なんかは魯迅ならウンチクゼロな輩でお終いだ。



それにしても「こしでな、こしでな」あっ新聞の見出しを逆さまに読んだ「なでしこ」だ。

こればっかりTVも新聞も取り上げて大事な被災地の人々の事や、原発の事を消してしまっている胡散臭い奴たちだ、大マスコミはソロソロ静かになりなさい「こしでな」を、次に負けたら必ずボコボコにされてしまうんだから、日本国民たちはあの長嶋や王だってあれだけ、ボコボコにしたんだから。


魯迅先生はこんな事もいっている。

「中国人はいつもただの観衆だ」日本人もまったく同じいつもただの観衆で有り続ける。

被災地の人々や放射能の大被害を受けた人々の事を対岸の火事と思い忘れ始めている。


AKB48のコンサートには大観衆が集まり、その稼ぎは秋元康先生達のところに集まり、その金はみんな博打場に消えてしまうらしい。この国は悪夢に満ちている。

2011年9月14日水曜日

「とうしてと投資して」



もしもしネェー、とうしてとうしてこんな事になるの。

あなた詐欺師よ、大嘘つきよ、許せないあーんとうしてくれるのこんなの主人に知られたらもうおしまいよ。


と携帯電話を片手に部屋の中をウロウロしてギャーギャー喚いているのは「とうして」正しくは投資してありったけの財産を失った奥さんです。株への投資は勿論の事、安愚楽牧場の牛への投資、名水ビジネスへの投資、山林への投資、奥さんとうしてそんなに手を広げたのと聞いてもただただ泣きじゃくるばかり。



あの男のせいよあいつは悪魔よ、詐欺師よ、絶対訴えてやる。

朝から晩までパソコンの画面のグラフや数字を見るとやたら食欲がでるの。

料理なんかしている暇はないから炭酸系をがぶ飲み、ケンタッキー、ドミノピザ、小僧寿し、モスバーガー、釜めし釜寅、少しじゃ持ってこないから沢山オーダーするじゃない、もったいないから全部食べちゃう、飲んじゃうのよぉー、あー気持ち悪い吐きそうちょっと失礼。



ウェッウエッウワーとトイレの中で、出てくるとつけまつ毛は落ちそう、目から涙、鼻からは鼻水タラタラ、口紅は半落ち、もう何もかもスッテンテン破産よ、とうしよう(“ど”が旨く言えない女性なんです)主人がもうすぐ海外赴任から帰って来るのよぉー、ねえ「追い証」って何?それをちゃんとしないととんでもない事になるっていうの。


隠し金庫も貸金庫の中ももう空っぽ。「追い証」って恐い事なの、とうしたらいいの教えて、助けて何でもするから。

ビルも、洋風の家も、ベンツとリンカーンの4WDも箱根の別荘も手放し、私学に通わせていた二人の娘は退学。どうしてこんなになったのか投資には全く興味もなくお金も全く無くの私には別世界の話。

なにしろ10以上の投資に手を出し、20銘柄位の株を日々運用したりしていたらしい。



ある猛暑の日の昼下がり。

銀座のティファニー本店四階は一千万、二千万、三千万以上のゼロの数が数えられないダイヤの装飾品がズラーっと光り輝いている。私には四階は縁がないがトイレがその四階の奥にあるのだ。

なんでもゴッソリ買っていたティファニーの商品を一人の奥さんが引き取ってほしいと哀願している様だ。


四階は広くとても涼しくて汗がすーっと消えていく。その人以外誰もいない処に応接セットがある。

そこに座ったら冷たいお茶が出た。しばらく休憩していたら(図々しく)涼しいはずなのにかなり太った50歳位の奥さんが汗を一杯かいている。背中にたっぷり汗が付いている。誰かに似ていると思った。そうだデヴィ・スカルノ風だ。


とうして、とうしてが聞こえる。支配人風の男が対応している。

奥様、うちは大黒屋じゃないんですからと言っている。何処まで作り話かはご想像に。

投資にはご注意を、甘い物、甘い話の食べ過ぎには要注意を。実に恐い結果を後日知りました。とうしたか?

2011年9月13日火曜日

「スケベは高コレステロールのせい」


東京駅八重洲中央口から東海道線に乗車する時、夕刊紙と週刊朝日を買った。


40頁から41頁にまったり、ぐったりを元気づける事が書いてあった。

私はもう充分生きてきたので命の終わりを知った象さんがそっと静かに滝の中に消える様になりたいと願っている。

ただ人の命には最後に“狂い咲き”というのが用意されているらしいのでそれを楽しみにしている。

その時は狂乱の世界を描きたい。



幻冬舎を設立した出版社の風雲児はある本でこんな事を著していた。

「すべては一人の熱狂から始まる」と。さて、私に人を熱狂させる力は残っているかだ。

何しろ「親不知」を一度に二本抜かれた位で気も抜けた位だから怪しいものである。


さて、記事はこんな内容であった。「医療界の高田純次」こと日本の免疫学の大権威、

順天堂大学特任教授・奥村康69歳のお言葉である。教授はかつて「不老長寿」でなく「不良長寿のすすめ(宝島社新書)」を著している。原文のママご紹介する。絶対に死にたくないと思っている人は参考にして下さい。


「不良長寿」のススメ七箇条。

1、不良は仲間と出歩く。

2、不良のそばに、女あり。

3、不良はゲラゲラよく笑う。

4、不良は丑三つ時に暴れない。

5、不良は脳天気。

6、不良はなんでも程よく食べる。

7、不良の運動はちんたら、ちんたら。



69歳で30代より若いとは・・・自分を責めない、失敗は他人のせいに、コレステロールは高めに(高い方が脳の重要な栄養素ホルモンがよくできるからスケベで、頭がいいらしい。そういう人はNK活性が高い)コレステロールが高めで高学歴の人の痴漢が多いのはこのためかもしれない。



こんな面白い話もあった。

ある一人の余命わずかなおばあさんに金の延べ棒か、おばあちゃんこんなに残金があるからと銀行通帳を見せると、意識朦朧としていたおばあちゃんはパッと覚醒したとか。

あのきんさんぎんさんもテレビ出演の謝礼をもらうと、お互い相手がいくらもらったかを凄く気にしたとか(笑)。


どうしても気の進まない仕事は仮病を使ってでも誰かに譲った方がいいと教授は言う。



さてどうでしょう、永遠に生きていたい人は少しでも参考になったでしょうか。

私といえばずーっと熟睡したことが十数年ないので、ずーっと起きないことを毎夜願っているのですが。

ただコレステロールが高いので困ったものです。

かなりスケベな人かも?それはコレステロールのせいだと判り安心しました。



「テキトー健康法」を教授は進めているのです。

「過ぎたるは及ばざるが如し」よしと気合いをテキトーに入れたのです。

私の様な見た目からしてデンジャラスな人間は意外に意外なんです。極めて真面目チャンです。

俗に言うムッツリスケベ、コレを見抜くのは大変です。



お医者さんの検査データを見せて貰う事です。これからの婚活の必要条件だと思います。

離婚の原因にダマされたというのがとても多いのです。

男と女の騙し合いはいずれ血を見るかも分からないので充分に気をつけて下さい。


人間は男女ともに共通していてとても、かなり、すごく、疲れを知らない程スケベなのです。

それを理解し合った夫婦はずっと長続きします。その逆はほぼ別れるのです。

収入で別れるというのは意外と少ないものです。収入が増える程に心は離れはじめるのです。



性の不一致、即ちスケベ不足が未だに離婚原因の一位とか二位なのです。

性格の不一致という別格のがありますが性格が一致したらそれはお化けです。絶対ありえません。

高コレステロールが過ぎるとある日プッツンとあの世に特急列車で行ってしまいます。

その時は駅のホームで手を振る様にお別れしてサヨウナラ、元気でね?ありがとう、早く行ってくれと。

そして次の人を見つけて下さい。

2011年9月12日月曜日

「三遊亭金馬危うし」





先代三遊亭金馬の墓が荒らされた夢を見た。

というより起きたままなのでイメージしたの方が正しい。三遊亭小金馬さんも気をつけてほしい。



今は空前の金ブームとか、金高で十年前1000円のものが今は4000円以上とか。

でもって金歯も立派な財産なのである、成金も危ない、金田さん、金井さん、金村さん、金山さんなど金のつく人はくれぐれもお気を付けて下さい。もしかして純金を持っているのではなどと誤解をされますから。


人間追い込まれると何をするか分かりませんから。笑い話ではなくなります。

金筋のヤクザ者とか筋金入りなんていうのも気を付けて下さい。

ギャハハハなどと大笑いした時奥歯に金歯が数本、一本でも危ないのに数本となるとかなり危険度が上がります。

そのむかしといっても66年前、ナチスドイツは収容所でユダヤ人の金歯をペンチでバンバン、抜き取りました。

勿論麻酔なし。処刑のあと山のように金歯が積み上げられたおぞましい写真を見た気がします。



ゴルフ場のキャディーさんに何故か金歯の方が多かった気がします。

私がドライバーを打った瞬間OBですという。もう一度やはりOBです。

ボールが落ちてない内にOB、OBっていうなよ万が一セーフの場合もあるんだから。

私はココでずっとキャディーをやっているんです。万が一にも間違いませんと言われた。

まったく嫌みな金歯ババアだなと毒づくと午後のハーフは他の人に代わっていました。

総金歯だから相当な財産です。お元気でしたら気をつけて下さい。



彼からもらった金のネックレス、金のブレスレット、金の指輪、オリンピックの金メダルだって?

恐い人なんか金の時計とか分厚い金の判子、指輪。気をつけて下さいと思う。

腕一本とか指一本なんて金歯抜くより簡単に切り落とされ、詰められちゃいますから。

通りすがり金縁の眼鏡を盗られる事だってあるやもしれません。

金のバックルを売り飛ばしてズボンがずり落ちた人だっているやもしれません。

バックの鍵の部分が金で出来ていてそこを取り外されたバックは閉まりの悪い事になってしまった。

金杯で乾杯のはずがただのおちょこになるってケースも多くなる。


世界中が金、金、金だ。旅なら金沢へ、山に登るなら金時山だ。

金山金具店の看板から金メッキの文字が剥がされ「山具店」になってしまった、そんな話はまるで聞いてはいないが世界通貨不安の時代の先にあるのは何だろうか危険な臭いがするのだ。つまり戦争だ。中国とインドが買い漁っている。


我が家に金気は全くない。ゼロの終点だ。

国会議員の金バッチも選挙が近くなると危ない。売るなら今の内だ、落選確実の先生たち。



そう言えば大切にしていた家の将棋箱の中の金が四枚消えていた木製なのに何故。

後日仕業の主が判明した。

2011年9月9日金曜日

「芥川賞、直木賞終了宣言を」

文藝春秋をつくった菊池寛が、あくまでも想像だがこんな調子で喋って芥川賞と直木賞は生まれた様だ。

文藝春秋を売るために何か話題を作らないとならん、だからにして平賀源内が夏に鰻を売るために丑の日を作って団扇でパタパタいい香りをさせ人を集め、売った、あんな考えでだ。


純文学と大衆文学。未だ世に未発表のものと既に出ているもの、その中から未発表はいかにも純文学っぽい芥川龍之介にちなんで芥川賞。芥川は菊池と同じ年のはずだ。もう一方はやたらめったら書きまくる才を見込んで直木三十五賞だ。

それを選りすぐった選考委員に料亭かなんかでああだこうだ言わせて、それ自体をニュースに仕立て上げ受賞作や候補に上がった作品を文藝春秋に掲載し、そして書店で大々的に宣伝する訳だ。何しろ賞金は千円で家が一軒建つという時代の五百円だからな。勿論我が社だけが受賞ばかりするとアレコレいわれるので少しは他の出版社にもおこぼれとかお裾分けをするという寸法だ。

どうだいいいアイデアだろうなんて感じで生まれたのが芥川賞と直木賞らしい。

ちなみに第1回受賞作は、石川達三の「蒼泯」であった。堀辰雄という作家がある時こんな事を書いたらしい、あるいはいったらしい。芥川龍之介が自殺した時、芥川君は遂に自分の傑作を一作も書けなかったな。全ての作品に下敷き古史がある。という内容だったと記憶している。多分それは中国文学だと思う。

それ故中島敦と比べられるとそりゃ君、中島君と芥川君とじゃまるで差があり過ぎだよなんて批評家たちに言われたのかもしれない。「なんとなくぼんやりとした不安」みたいな遺言めいた言葉を遺して自殺した。ただ私が芥川龍之介が好きなのは小説家としてよりも行動するジャーナリストとして行動力を発揮し数多く取材し、社会に対する鋭い批判を続けていた事だ。


戦争が始まった時、詩人佐藤春夫は本当に嬉しかったのか実は本音を隠して芝居がかった事をしたのかその日は大好物の鰻を二度も食べたという。又、江藤淳の先輩でやがて大評論家となっていく小林秀雄も大いにやるべし的だったらしい。そもそも怪しいんだ人の作品ばかり批評する奴は、佐藤春夫なんて谷崎潤一郎の妻をこっそり手に入れ谷崎もまた同じような事をし、互いに今後は手を出さないと念書を交わしたというではないかその頃の文壇は毎晩合コンラッシュ。

誰と誰がどうなったかその先は本人達すらわからない程活気に満ちていたらしい。宇野千代なんて100歳近くになるまで尾崎士郎、北原武夫、東郷青児、ひょっとして梶井基次郎もしかして川端康成もなんて、今は出家したかつての文壇エロばあさんといわれた瀬戸内寂聴状態だったらしい。本人もそれを認め本に書いている。


「ひと目あったその日から恋の花咲く事もある、見知らぬあなたと見知らぬあなたがパンチでデート」なんて大人気番組と同じ、会ったその日、バチバチと来たらあるいはベロベロに酔ったらその横にという事だ。古今東西恋愛全てひと目あったその日から始まった。だからあの頃の文学は読んで読み応えがあった。文壇も燦然と存在していた。今は昔日の面影は全くない。


遠藤周作は原稿料が振込になったせいだと書いていた。むかしは今日は原稿料が入るシメシメとばかり判子を持ち出版社に行く。先生どうぞと封筒を受け取ると現ナマに手を出さずにはいられなくなり、一軒、二軒、又一軒とハシゴをし、恋をし、愛を重ねて文学を磨いたのだ。芥川の選考委員達の選評が文藝春秋に載っていた。この人には随分といい本(特に海外の短編)を教えて貰った、池澤夏樹先生が今回限りでもう辞めるというらしい。石原慎太郎先生の選評にいたってはもうどうしようも駄作ばかりと暗然とする気持ちだ、なんて書いている。


ようするにもう辞めた方がいいよという事なんだ。芥川か直木だが忘れたがあの林真理子(雑文家)や伊集院静(怪文家)や北方謙三(資料家)みたいなのが選考委員に入っている。もう完全にジ・エンド終わりです。


築地の料亭新喜楽で一階は芥川賞、二階は直木賞を選考する慣わしらしいが、冷めた出前(今や板前がいない)のギョーザや春巻きやシュウマイや焼きそば等が出るのだろうか。私が知人にご招待された時は全て冷めた中華だった。

選考委員会の予算は一人五万円と聞いたから当日はどこぞの有名店の懐石か何かだろうか。が正しくは分からない。


先日茅ヶ崎駅前の長谷川書店に行くと直木賞の「下町ロケット」というのが書店に平積みされていた。

馴染みの女性店員に売れてる?と聞いたらぜーんぜんだって。読んだの?って聞いたら腰巻きだけだって。

今年買った本は二冊のみ、一本はスケベ医者作家の「天上紅蓮」(コレは文学ではなく資料として、あるいは後白河法皇の精力絶倫のコツを知りたくて)と松浦寿輝の「不可能」これは絶品というか目の付け所がシャープでしょというか実に言葉の宝船、詩的星座、イメージの奔流であった。又映像や美術、建築、ファッション等のアイデアの発見書であった。


読む程に文字の仕業が妖しく迫ってくる。1890円の価値大なりだ。一人の美しい若き天才建築家に送るために二冊買ったのだ。何故なら三島由紀夫を愛読しているのを知っていたからだ。三島を読んでないと興味が沸かないかもしれない。

もし三島由紀夫が死なずに首のない平岡という年老いた無頭人としてひっそりと生きていたら。面白そうでしょう。

大磯の敬愛する読書人には電話した、この御仁なら三十分できっと読み切るでしょう。感想は浅草でどじょうを食べながらという計画となった。