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2016年5月30日月曜日

「地下ライブとホープ軒」




先週金曜日(27日)、夜八時四十五分を過ぎた時、いよいよその日の主役が登場した。
場所は大塚駅から徒歩で五分位の処の地下であった。
ドラムの激しい音、ベースギターとサイドギターが頭天をギューン、ギューン刺激する。ドラマーは上下左右に頭を動かしながらスティックを叩きつける。
ペンライトを持った150人ほどのファンが両手を振り上げてリズムをとる。

そこに白い服を着てエレキギターを持った主役。
みなさんこんばんは、ありがとう、私たちの新しいアルバムの発表パーティーにありがとう、イェーイ、ズギューン、ダダダダーンと激しい音と同時に唄い出した。
ステップを踏む若い男女たち、ワンコイン500円の地下ライブ会場、地下アイドルがファンと接する処であった。
私はその夜の主役のお母さんと高校時代の同級生であった。
ぜひ来て下さいと娘さんから新作のCDと手紙を受け取っていた。

その日午後二時から四時までお世話になっている会社のスタッフと淵野辺本社で打合せをした。その後町田→横浜→新橋→仕事場に行った。
ステージは八時半から主役登場と聞いていたので、仕事場で資料に目を通したり整理をした。その後近所の中華店で五目中華を食べて、東京→大塚へと向かった。
菊鳳という店の五目中華は抜群に美味い、それに具材の配置が美しい。
安くて美味いので有名だ。

八時二十分頃地下ライブ場に着くと、おっ、来たのと高校時代の同級生。
そいつと話をしていると、おっ、来たのかともう一人の同級生、キャー来てくれたんですかと娘さん、その一人娘を愛してやまないお母さんがありがとうと言って来た。
知ってる?と言って三人の女性を紹介された。
私は知らない、相手は知っている、やはり高校一年の時の同級生だった。
少女はすっかり変わっていた。

そこへ一人のステキな男性、主役のお父さん、私の同級生の旦那さんだった。
この人はミュージシャンであり、このライブハウスのオーナーでもあった。
もう一つ持っているとか、ずい分私より若いなと思ったら、ずっと年下であった。
娘がお世話になっていますとごていねいに挨拶された。

ライブの会場はバンドの人やスタッフの人、男も女もそれぞれ個性的。
メイクもファッションもコスプレも、白いカーテンのような服を着た十四・五才の女の子のグループがCDにサインしたり、握手したり、ハグしたり、記念撮影などをしている。
ギッシリ満員だ。鉄の扉が二重になっているので外には激しい音は聞こえない。

年配者は私たち同級生だけ。
後はすでに出演を終えたバンドやグループの熱烈なファンたちであった。
ここで私はある事件を思い出した。
地下アイドルをストーカーしてそのアイドルを刺した最近の事件を。
一人孤独に生きている若者が地下ライブに来れば大切なファン、アイドルたちにとってファンは大切な人、だから精一杯のサービスをする。

格闘家をしながら役者をしているという男性や監督を目指している若者を紹介される。
二人共いい顔をしていた。きっと仲間たちが主役を守ってくれているのだろう。
ガンガン音が激しくて曲のフレーズがよく聞こえなかったが、これが地下ライブなのだろう。
若いっていう事はなんてエネルギッシュなんだと思った。
ウラヤマシイが、一歩間違うと何が起きるか分からない独特の空気を感じた。

外に出るとやけに空気が美味しかった。主役の名やバンド名は書くことは出来ない。
いずれスーパースターになると信じている。イエーイ、ガンバレ。
な、なんと大塚駅前にホープ軒があった。若かりし頃毎夜のごとくみんなで食べた。
疲れに効くラーメンなのだ。私の体は吸い込まれた。

2016年5月27日金曜日

「泣く女」




“インド人もビックリ”というフレーズが流行ったことがある。
インドで国内最高51度を記録した。地面に卵を割って落とせば目玉焼きが出来るかもしれない。熱波で死者440人以上が死亡している。

夕張メロン2玉が300万円で競り落とされた。
私の隣で一個150万円のメロンを食べている奴がいたら、バカヤローと言って、そのメロンを頭突きで割って食べてやる。

フグが大好きでシーズンになると神田明神下で二、三度は食べる。
フグ通は猛毒のあるトラフグの肝を食べるという。
痺れるほど美味く、スッポンや沖縄のハブ酒より精力増進効果があるとか。
大阪にある会員制専門店でそのフグの肝を食べさせていた店の関係者8人が捕まった。
有名人御用達であったようだ。命がけで精力をつけていたのだ。

昨夜新橋から沼津行の列車に乗った。
九時二十七分発であったが、三分遅れで入線してきた。
グリーン車の切符を買っていたのだが横浜まで座れなかった。
横浜で10人位降りたので席が空いた。

後から六番目、窓際に四十代後半(?)の女性が乗っていた。
乗っていたのはいいんだが、スマホを見ながらシクシク泣いていた。
なんだいこの女性はと思った。顔をガクッと下に向けているので髪がバサッと顔を隠していた。突然、何、何、何と口ずさんでスマホを見ていた。

列車は戸塚に向かっていた。そこへ女性の乗務員がすみません、グリーン券を見せてくださいとやって来た。混んでいたのでいつもならすぐ来るのにずい分と遅く来た。
私はグリーン券を持っていたので見せた、やけにでかい女性乗務員であった。
シクシク泣いたり、何、何を言っていた隣の女性はグリーン券を持っていなかった。
乗務員がすみません、グリーン券をと言ったら、ウルサイワネみたいな感じで払うわよと言って、ボサボサになった髪の中から怖い顔を出した。
足下のバッグの中の財布を探すのに手間取った。キツネ顔であった。

私といえば、夕刊紙を読んでいた。
その中にインドのことや、メロンのことや、フグのことが書いてあったのだ。
列車は大船に着いた。窓際の女性がバッグを持って降りる体勢になったので私は立上がった。バッグと紙袋とスマホを持った女性はムスッとした顔で降りて行った。
その女性は戸塚、大船の二駅だけに1240円のグリーン券を買ったのだ(駅で買えば980円)最も横浜をすぎるまではタダでグリーン車に乗っていたのだ。

官公庁のキャリア官僚のようであり、区役所の窓口にいるようでもあった。
紙袋の中に食べかけのサンドウィッチがあり、飲みかけのオランジーナがあった。
近々一個300円の切り売りのメロンを食べようと思った。

「伊勢エビと真珠」




日本のマスコミはG7伊勢志摩サミットに大騒ぎしているが、中国、ロシア、インドなど世界経済の中心国がいないのでグレートとは言えない。
G7の七カ国で世界経済の46%位だが、中国だけで17%近い。
主要先進国は中国と付き合っていかなければやっていけない。

オバマ大統領と安倍首相の共同声明を見ていて何だこりゃと思った。
テレビ朝日の報道ステーションは、二人の意見がすれ違って内容がないと元共同通信後藤謙次がコメント。
琉球朝日放送の記者にもコメントさせた。
記者は、沖縄は怒りを増したとコメント。
TBSNEWS23の取り扱いはほんのちょっと。
元朝日新聞の星浩がいつも通り遠回しのコメント、この人には本当に失望している。
若手の駒田アナにしゃべらせた方がナンボも鋭い。
NHKはニュース時間外なので、十一時十五分からの今夜もチェック!!の中でほとんど内容のなかったものを、内容があったかのごとく二人の記者が出てコメント、懸命にヨイショをした。
NTVZEROは村尾キャスターがムニャムニャコメントして終り、つまり内容がなかったからだ。テレビ東京に至っては、錦織選手のテニスの試合を最優先していた。

オバマ大統領のコメントの順位はTPPと経済、北朝鮮、イラク、中国を意識したことを話し、ほぼ最後に沖縄の事件に触れ、広島に行きますで終り。
いわゆるレガシー作り、退任後の回顧録の価値作りをする。
慰霊塔に行くのは午後遅くの時間に設定し、コメントは数分。
勿論謝罪はなし、沖縄の翁長知事に会うなどはもっての他。
時間がないようにスケジュールが組まれている。

日本人の外交下手と違って海外のしたたかな外交術は優れている。
小泉純一郎がブッシュの別荘だかに行ってキャッチボールをしたり、エアギターでプレスリーをやってこの日本国を売り飛ばしてから加速度的に外交下手となってしまった。
有能な外交官をキチンと育ててこなかったツケが回ってきているのだ。

勝海舟は、外交とは“術”だと「氷川清話」というあまり当てにならない本の中で語っている。勝海舟はかなりのハッタリ屋でホラ吹きで、嘘八百つきであったことが近年の研究で分かってきたらしい。だが待てよ、外交術とは時としてハッタリや、ホラや、ウソみたいなホントが必要なのだ。
夜十時に間に合うように家に帰り、ニュース番組をチェックした(これは私にとって大切なこと)。フジテレビだけは論外なので全く見ない。

東京都知事の舛添要一が元検事の弁護士さんにしっかりチェックしてもらう、何しろ元検事さんだからと目を泳がせた。その内現役の検事にご厄介になるかもしれない。
ある小説家がある本で、男も女も下半身は別人格なのだ、と書いていたが、舛添要一の場合は上下共通人格なのだ。時間稼ぎをしているが、完全にアウトに向かっている。

同床異夢のG7サミットは伊勢エビとアワビや松阪牛などを食べて終わる。
お土産は当然真珠、最後にオバマ大統領が広島に行く見返りはボーダイなものとなるだろう。共同声明の第一にTPPのことを話した、それがこの国の将来にとってトンデモナイことがいずれ分かることとなる。相手はビジネス最優先で外交術に長けている。
ロシアと仲良くするなよと釘も刺されたはずだ。
次の都知事には誰がの街角インタビューで、橋下徹がダントツの一位であった。
二位が東国原英夫。この国は大丈夫だろうか。(文中敬称略)

2016年5月25日水曜日

「怖ろしい改正刑事訴訟法成立」




男の世界で、あいつは根性者だと言われれば、これ以上ないホメ言葉だ。
その逆の根性なしと言われれば男の世界では一生使い走りで終わる。

昨日改正刑事訴訟法が国会で成立して司法取引が日本でも導入されることになった(2年後から)。つまり警察にとっ捕まって取り調べを受け仲間を売ることで我が身の罪を減らしてもらうのだ。

男の世界では警察や検察のキツイ、キツイ、キツイ取り調べに対し、仲間を売るようなことを一切歌わない(しゃべらない)、拷問に近いような事にも耐えぬいて自分が罪をショウ(背負うこと)。そこで使われる言葉があいつは根性者だと言うことになる。
これからは密告(チクリ)社会となる。
自分が助かるために嘘を言って他人に罪をショワせることが多くなるのだろう。

司法取引は警察や検察にとって、取り調べが楽になると同時に冤罪が増える。
親分が子分を売ったり、子分が親分を売ることが多発する。
一般社会の中でも会社の不正や偽装を自分にいいようにベシャリ(しゃべり)、罪なき人を事件に巻き込む。
大企業もたった一人の司法取引でおしまいになったりする。

司法取引の本場アメリカではそれ相応に身を守ってくれるが日本ではそうはいかない。
アメリカのマフィアを売った男に「ジョー・バラキ」という組織の大幹部がいた。
映画では確かチャールズ・ブロンソンが演じた。
国家権力がその身を守った(?)マフィアとは国家に近い存在だったのだ。
これから警察の犬になるネタ元とは違う人間が増える。

改正刑事訴訟法は実はとても怖ろしいのだ。
疑わしきは罰せずでなく、疑わしきはパクられる(捕まる)ことにもなる。
スパイ容疑とか、テロリストの疑いとかで。歌うのはカラオケ位にしておいてほしいのだが、根性なしはあることないことを歌ってしまうだろう。

オイ、いい加減に歌えや、そうすりゃ安く(刑を軽く)してやっからよ、面倒かけんじゃねえよ、オイ、コラッと怒鳴られて、私の身は大丈夫ですよね、家族も大丈夫ですよね、私がしゃべったことは秘密にしてくれますよね。
マカシトケ、シンパイすんな、安心して全部歌え。
ハイ、指示したのは課長です。実行命令は部長です、常務です、専務です、副社長です、実は全部社長と会長です。
と、こんな映画みたいな事が続々と起きる。

アメリカでは、エンロンという大企業がガタガタと音を立て崩壊した(有名なエンロン事件)。だが、他にも日常茶飯事のように起きている。
刑事訴訟法改正の裏にアメリカの圧力があるのはいうまでもない。
日本の企業はかくして乗っ取られていくこととなる。
警察ほど秘密がダダモレの組織はない。
これをリークという、マスコミとの取引きだ。
親、兄弟、仲間を売った人間に明日はないのだが。