2022年7月23日土曜日
つれづれ雑草「ウラメシヤ」
2022年7月16日土曜日
つれづれ雑草「天気の悪い日とは」
天災は忘れた頃にやって来る。古人は知っていた。気象庁が梅雨明け宣言をした時、今年の梅雨は雨が少なかったなぁ、そのかえし狂ったような暑さが来た。猛暑より狂暑といいたいほど、40度越えのところがいくつもあった。アタマがイカレてしまうことを、“パープー”になるという。古人の教え通り全国各地で線状降水帯がつづいている。ドラム缶をひっくり返したようだ老人は言った。普段はナヨナヨした川があっという間に狂った川となり、足元でチョロチョロしていた水が、車を見えなくして狂流となる。気象庁は今年も梅雨の終り雨を予想しなかった。ノー天気だったのだ。昨年は熱海で狂裂な山崩れがあり、多くの命を奪った。土の上に土をのせ、そのまた上に土をのせるという、法律破りのせいである。泣く子とお天とう様にはかなわないのだ。日本中に盛り土をした所に人々は暮らしている。お天とう様は意地悪な性分だから、今年はどこにすんべえかとくじ引きをしている。引き当てられた所はたまったもんじゃない。昨日お世話になった小林亜星大先生のお墓参りに行った。私の両親と長兄が眠る多摩霊園だった。先生は無宗教で葬式なし、戒名なし、人に迷惑かけること一切なしの見事なラストであった。先生の片腕でドラマーだった友人と行った。雨が降ったり止んだりしていたが、お墓に花をたむけ、お線香に火をつけた時はポツコリ雨が止みうっすら明るくなった。私は超晴れ男で数多いロケで雨にイジメられたことはない。予備日を使ったこともない。やっと先生にお世話になったごあいさつをして友人と武蔵小金井の駅へ行った。午後一時頃であった。ちょいとレストランでランチでもと思ったがそれらしきものはない。駅はきれいになっているがレストランはない。でもってマックがあったので、二人でダブルバーガーセットを食べた。その後中央線で東京へ。そして仕事場へ行った。ジャンクフードは突然食べたくなる。吉野家の牛丼紅しょうがてんこ盛りとか、ケンタッキーフライドチキンも突然無性に食べたくなる。ある深夜、パジャマの上にコートを着て茅ヶ崎駅南口にある吉野家へ食べに行ったことがある。ケンタッキーは夢の中に出てきて、次の日オープンと同時に突入して、指をベタベタにしながらむしゃぼった。これらは一年の内に二、三度起きる。どんな名店よりこの時は旨いのだ。ただ食後にいいようのない満腹感でなく、無力脱力感に襲われる。何かしてはいけないことをしたような気分だ。誰れも見てねえだろうなとヨソヨソするのだ。夜帰宅して夕刊をパランパランすると、サンマ一匹13000円と大見出しがあった。豊洲市場への初入荷はわずか十匹だけだったとか、やせ細ったサンマの写真があった。そのとなりの見出しに、ブドウ一房150万円とあった。高級ブドウ「ルビーロマン」特秀クラス一房に一粒30gほどものが27粒である。霊感商法の判子とか壺とかと比べては生産者に申し訳ないが狂った価格だ。狂乱物価の世の中になって来た。13000円のサンマを食べている奴がとなりにいたら、150万円のブドウ27粒を食べている奴が目の前にいたら、自分の言動を想像しただけで、ゾッとする。世の中は、ゾッとする事件が続々と起きている。事件を起こした人間たちに共通している要因は“絶望感、疎外感、孤独感”だと過日のNHKスペシャルで知った。特に“絶望”の二文字が世に満ち満ちている。刑務所に入りたかったので事件を起こしたという中年男、自分で死ねないので人を殺して死刑になりたかったという若者、七十を過ぎて十八歳の女性を手にかけるなんてまるで狂老だ。東京電力の四人の老人たちに13兆円以上の賠償を命じた地裁の判事たちに拍手を送る。多くの人々を絶望に追い込んだ四悪人に、絶望を味わってもらいたい。もっとも最高裁に行く前に、寿命が尽きるだろう。死んだらチャラだ。判事はそこまで読んでいたのかも知れない。あ~なんだか吉野家に行きたくなって来たではないか。“絶望は愚か者の結論なり”なんていう言葉を、ラジオ番組の枕言葉にしていた人がいた。人生相談の番組だった。今はガードを固めてパンチから守るしかない。みんなで支え合い、励まし合い、助け合って行くのだ。先日こんな記事を読んだ。ある少年が明日は天気が悪いでしょうという天気予報士の言葉に、悪い天気ってどういうことですか、雨が降らないとお米が育たない、野菜や果物も育たないとおじいちゃんが言っています。雨が降るのは悪い日なんですか(?)。さてあなたなら少年の質問にどう答えますか。いよいよコロナは第七波、尊敬する学者さんが国民の七、八割が抗体を持つまで、ウイルスは必死に変化しつづけます。マア10年はかかりますねと言った。あ~やんなっちゃった、あ~オドロイタ。今は亡きウクレレ漫談の“牧伸二”を思い出した。(文中敬称略)
2022年7月9日土曜日
つれづれ雑草「投票へ」
本日は社会騒然としているのでほぼ休筆。明日は参議院選挙投票日、決して棄権することなく清き一票を投じてください。数の暴力で嘘はつき放題、予算は使い放題、税金は悪用し放題、この国を壊し放題。与野党共にその責任がある。と言って投票をしないのは、自らの権利放棄となる。高い税金を払いつづけているのだから、自らの思いにいちばん近い人に一票を。わずかだけでも近い人に一票を。激しく愛し合って結婚してもすぐ別れる夫婦あれば、嫌々結婚しても長い間幸せでいる夫婦も多い。選挙の一票はラブレターと思えばいいのだ。投票箱は白いポストだ。
2022年7月2日土曜日
つれづれ雑草「骨まで愛する」
2022年6月26日日曜日
つれづれ雑草「命がけの駅弁」
2022年6月18日土曜日
つれづれ雑草「大変なことに……。」
人間はほぼスケベだ。真夏の夜にはまだ時がある。それにしてもこんな捕物を見たかった。浜名湖のうなぎといえばヌルヌルしていてつかまえにくい。その浜名湖近くの別荘で男女100人以上が全裸でヌルヌルの乱交の夜を楽しんでいた。密告を受けた地元警察は、つかまえにくいのをつかまえる。コラッお前ら何をやってんだ! と大捕物。見りゃ分かるだろうとひらき直られたか知らない。中にはスミマセンなどとあやまった若手警官もいたはずだ。私が日頃“力説”するように、男も女も下半身は別人格なのである。そこに常識を超えたことがありそうと思ったら、哲人も賢人も、私はそこにある人間の“真理”をみたいと、その場にすい込まれて行く。妖しいランプの色がゆれる。ローソクのいやらしい灯り、全裸の男女が発する異様な体の臭い、喚声や嬌声、男と女が接する独特な音、酒池肉林に踏み込んだ警察官が、御用だ! とパクッた男女はSNSで集まったスケベ人間ばかりだったはずだ。破廉恥をとおりこした女性はもはや手がつけられない。アタシを放っといた罪だよ、とか私の体は火山みたいに熱いんだよとか、とことんあいつに恥をかかせんのさ、ザマーミロなどとなる。警察署は異常な状態となる。ナンダオマエその情けねえ姿はパンツはけバカ。この手の犯罪は双方同意の上であったとなると、厳重注意、氏名は公表せず、いくらか罪金を払って、ハイオシマイ。但し浜名湖周辺の噂さの渦はとどまることなく広がっていく。土用のうなぎはもうすぐだが、この地ではジュージューに蒲焼きは焼き上がっている。全国津々浦々こんなことはいくらでも起きている。参加者は圧倒的に高学歴のインテリが多いという。勉強ばかりしていたツケが下半身に集まるのだ。若い頃の苦労は金を払ってでもしろという。女性には高い月謝を払うべしともいう。世の中に単純に好き者というのがいるが、これはビョーキなので治らない。目の動きを見ているとすぐ分かる。私は90%は当てる自信がある。冷静に考えると夫婦がまい日ベッドを共にするなんて気持ち悪い。私は家庭内別居。欧米社会では離婚訴訟をしている夫婦でもベットを共にする。土足で家に入る。ペットの犬はウロウロ外から家の中に入って来る。朝から晩までキス、キス、キス。極めて不潔な国民なんだ。一度テキサスでロデオ大会の人間が部屋に入って来たが、履いていたビジョー付のロングブーツは、泥と牛のフンだらけだった。腰には銃があった。ガチャーンと窓の割れる音がしたら、女性が男に殴られて飛び出して倒れた。バーボンウイスキーをがぶ飲みした女性は男をハリ倒した。周囲の人間は大きな声で笑っていた。バカデカイスペアリブをベトベトしながら食らいついていた。なんだい喧嘩していた男と女は抱き合ってキスをしていた。牧童たちと女性たちはまい日こんな夜を楽しんでいるのだ。殺し合いを見たかったがそれはなかった。ヘイジャップ、リメンバー・パールハーバーは忘れてないぞと言った。右手を拳銃にあてた。朝から500gもある肉を食べる男たちと、木の根をかじり、昆虫を食べ、葉っぱをブッタ切って食べた旧日本軍は骨と皮となった。朝ロッジ風の食堂でトーストとベーコンエッグの朝食を食べていた。ギャ~足もとにぶっとい蛇がいた。私はこの顔で蛇が大嫌いだ。そのあまりの大声に他の客たちが笑い転げた。一人のガンマンがナイフで殺した。浜名湖のうなぎだったら大好きだったのに。ずい分むかしのことを思い出した。荒野では赤いサソリとガラガラ蛇がいい絵になるのだ。それと見えない風だ。風の音がアートになるのだ。私の敬愛する後輩がいま旅館を六つやっている。夫婦で発展させて来た。ちなみに宿泊付宴会の後始末が大変なベストスリーは、一位教職員関係、二位警察署関係、三位が役所関係とか。その結末は何もかもやりっ放しで、女中さんでも口にするのが恥ずかしいとのことであった。乱交の夜はコロナ禍の中でも日本中で行なわれている。あなたのご主人が、あなたの奥さんが参加しているかも知れませんよ。ワァハハハと“笑ゥせぇるすまん”風に。夫婦仲を大切にしないと大変なことになりますよ。ドーン。
2022年6月11日土曜日
2022年6月4日土曜日
つれづれ雑草「佐々木、イン、マイマイン」
この世では思わず言葉を失うニュースが洪水のように流れ、雨、霰のように降りそそぐことに耐えねばならない。東海道線午後九時二十三分東京発平塚行きに(小田原行きだったかも)乗った。四人掛けの窓側に白いマスクをした美人ぽい女性。マスク外したらどうなるかな、などと思った。ローファーの白い靴、オレンジ色のコットンの長袖のシャツ、いい色にしたブルージーン。私は通路側に座った。日本人はスゴイ昨日一日、マスクを外した人を一人も見なかった。女性はマスクを外したくないという。マスクをしていればほぼ美人風、ほぼチャーミングだからだ。私の隣に座っていた女性が、グレーの大きなトートバックから“助六弁当”を出した。オヨヨと思った。見かけと違ってかなり乱暴に包み紙を外し丸めてバッグの中に入れた。私は助六弁当大好きなのでこころが動く。おいなりさんと太巻きずしがビシッと箱詰めになっている。うわぁ~うまそうと思った。目の前には六十位のおじさんがいた。白いワイシャツに黒のズボンだ。片手に宝島社が出版している“昭和の黒幕”という文庫本を読んでいた。助六といえば歌舞伎の演目として有名だ。幕間の弁当としても定番だ。などと思いつつ私は疲れた目をしばし閉じた。さあ~オイラの人生の最終演目は何かと瞑想する。回遊魚の鮪(マグロ)と同じで、私は何かをしていないと即この世とオサラバしなければならない。鮹(タコ)はじぶんの足を食って生きるというが、私も今では鮹と同じでじぶんの足を食っている。むかし“星セント・ルイス”という漫才コンビが「俺達に明日はない。キャッシュカードに残はない」という決め言葉と「田園調布に家が建つ」という言葉でおおいに売り出した。気がつくと消えていたから、決め言葉通りに生きたのだろう(2004年にセントさん、2005年にルイスさんが他界)。私もヤバイじゃないか、瞑想している場合かよと目を開ける。助六弁当の太巻きを大きくあけた口の中に入れた窓側の女性がいる。マスクを外してアゴにかけている。食べている間は表情がよく見えないが、太巻きを食べたあとはしっかり分かった。かなり想像と違った。なんだなんだ次はおいなりさんかと思った。女性はやっぱりマスクがよろしいと思った。私はこういういけないこころを持ってしまう人間なのだ。家に帰ると愚妻が娘が住んでいるところではドヒャーとでっかい雹が降ったとか。テレビのニュースを見るとガチョンとビックリ、日大の理事長にな、なんと林真理子さんが就任とか、10万人近い生徒たちの顔が、100万人に一人いるかいないかという素敵な女性にというニュースを見て、あの助六弁当を食べていた女性を思い出した。人間は見た目ではないのだぞとじぶんにいい聞かせる。高校の教師同士だった男と女が、殺し殺された。不貞不倫の行きつく先は、“失楽園”だ。“後楽園”だったらよかったのに。人間は偶然と必然のあいだで生きている。昨夜いい映画を見た。「佐々木、イン、マイマイン」内山拓也監督作品。仲のいい五人の高校の同級生仲間にお調子者だけど、存在感抜群の佐々木君がいる。みんなに、ササキ、ササキ、ササキと手拍子されると、教室の教壇の上で学生服を脱ぎ全裸になる。女生徒たちはやめて、バカ、アホ、サイテーと逃げ出す。先生はまたかと怒り、仲間たちは笑い転げる。そんな陽気な佐々木君はじつにいい奴で、じつにかなしい。久々にいい青春映画を見た。損得のない友情とはいいものだ。コロナ、コロナですっかり忘れていた大切なものを思い出した。マスクは女性の大切なファッションアイテムとして定着するだろう。おたがい見ないですむなら、見ないほうがいい。カンヌ国際映画祭で早川千絵監督の「PLAN75」が新人監督賞に贈られるカメラ・ドールのスペシャル・メンション(特別表彰)を受けた。超高齢化、近未来の日本で75歳になると自らの生死を選択できる。この新制度によって人生どうなるかを描き、大評判になったと記事に載っていた。さて、あなたならどうしますか、「PLAN75」の制度ができたら。夫婦とは殺意と殺意が枕を並べて寝ているようなもの、私の好きな女優アシュレイ・ジャッド主演、1999年作「ダブル・ジョパディー」という映画も見た。ベッドの中から起きた妻の横には血だらけの包丁があった。法は同じ罪で二度裁けない。夫殺しの罪を負わされ刑務所に入った妻は、夫が生きていることを知る。まいにち愛し合っていた二人は、殺意と暮らしていたのだ。そして復讐を誓う。今は警察の留置所にいる、高校の同僚だった教師も、出会ってはいけない男と女だったのだ。スコップで穴を掘っている時、何を想っていたのだろうか。いいニュースがない世の中になっている。少年野球を見ている時が、今の私には何よりの時間だ。参議院選挙は近いのだが、野党はどこにいるのかさっぱり存在感がない。4630万を受け取ってバクチでスッた。いや金は回収した。なんてスットコドッコイのニュースはもう古いのだ。(文中敬称略)
2022年5月28日土曜日
つれづれ雑草「戦争反対」
2022年5月25日水曜日
つれづれ雑草「すすり泣く」
深夜わたしは泣いている。名画を見ているからではない。“ところてん”にねりからしを入れ過ぎて目と鼻にツーンときたのだ。ところてんは実に奥深い食べ物で、時に大敵となる。酢が多過ぎたりねりからしを入れすぎると、なんとなく頼りなく弱々しいところてんが、が然強気になるのだ。その日その日でところてんの味が違うのは、ねりからしの量による。どれ位がもっともいい味かはいまだに分からない。これはおでんのコンニャクにねりからしの量がどれ位がいいのか分からないのと似ている。コンニャクは全身ツルツルなのでねりからしはしみこまない。表面にねりからしがぜんぶ“のる”からだ。これをさらに比べると、冷やし中華におけるねりからしの量にもいえる。せっかくの冷やし中華もねりからしを入れこみすぎると、メンを食べている途中に、突然パニックが起きる。メンの中にねりからしがよく溶けこんでないで、ねりからしがたくさん登場するのだ。泣きながら冷やし中華を食べて、ガホンガホンしている人がいるのはこのためなのだ。ねりからしとは黄色い泣かせ屋である。洋ガラシ(マスタード)とは似ているがまったく別物で、マスタードは荒くれの味でホットドッグ用だ。日本料理とバーベキューほどの違いがある。週末愚妻が秋田での法事で出張(?)でもってオンボロファックス機が私では使えない。原稿を書いてもライターの方とのファックスのやりとりができないのだ。実に情けない。電子レンジも使えない。(一度マカロニグラタンで大出火させてしまった)おそらく私の知能指数は三歳児位だと思う。かろうじて映画は見れる。かつて見たブラッド・ピット主演の映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」の中で、こんな教えを受ける。「答えのある問題なら悩む必要はありません。答えのない悩みなら悩んでもむだです」チベット仏教はそう教える。私はこんなバカ者でありながら生きてこれたのは、ひとえに“ひと頼み”だったのだ。ところてんへねりからしを入れていたのは愚妻だったので、じぶんでねりからしのチューブを持ってからしを押し出すとその量が分からず入れすぎたのだ。バカは死ななきゃ治らないというが、私はきっと死んでも治らないだろう。答えはそういうことなのだと悟った。カトマンズの山の中に行かずに答えを知った。先週6月封切りの映画の試写会に招待されて観た映画「はい、泳げません」は、きっとベストワンになるだろう。尊敬するリトルモア孫家邦さんが企画・製作した。孫さんが手がける作品は、ベストワンになったり、主演女優賞や助演男優賞など多くの賞を得る。「舟を編む」「夜空はいつでも最高密度の青色だ」「花束みたいな恋をした」新作は水泳が苦手の大学教授が、一大決心をしてスイミングスクールに入る。“長谷川博己”が演じる。インストラクターはクルマが苦手の女性“綾瀬はるか”が演じる。昭和のある頃ヒトビトは貧しき中でもほっこりしていた。たき火でやいた焼き芋の味のようにほっこりとしていた。悪い事、嫌な事、忌まわしい事、許されざる事ばかりがテーマの映画が多い中で悪人が一人も出てこない映画は実にいい。さすが孫さんの企画力は冴えわたっている。カメラワークが新鮮だ。達人笠松則通さんスナップ写真のような映像がいい。シロウトみたいに見せる超絶クロウト芸だった。“ほのぼの”という言葉が消えてしまったいまの世に、ほのぼのとはを見せてくれる。ぜひ観に行ってほしい映画だ。脚本・監督は渡辺謙作さん。荒戸源次郎事務所出身で鈴木清順監督に鍛えられた人である。「舟を編む」の脚本でアカデミー最優秀脚本賞を受賞している。親愛なる友と、巨匠井上嗣也さん、その高弟と四人で観た。その後“永坂更科のそば”をすすり合った。世界的な文明学者が先進国で日本が唯一“止まっている”と警告している。『パリ=共同』「国境なき調査団」による、2022年の世界各国の報道自由度ランキングの発表では、対象180ヵ国の地域のうち、日本は昨年から四つ順位を下げで71位だった。安倍晋三長期政権の負の遺産だ。国民から知る権利を奪ってしまった。メディアはスポンサー離れを恐れてしんじつを報道しなくなっている。ちなみに第一位はノルウェー、最下位は179位の北朝鮮であった。憲法改正、第九条改正への足音がヒタヒタと迫ってきている。こればかりは口にマスクをして黙して語らずとはいかない。無気力に慣れてしまった国民を改正論者は見逃さない。戦争の世紀へ幕が切って落とされているのだ。すさまじいドキュメンタリー映画「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」を見てほしい。ウクライナ国民が自由を求めて国家権力と闘った壮絶の90日間余だ。独裁者は逃亡した。オレンジ革命の実況中継だ。若者が動く時、国家は敗北する。我が国の若者もSNSを国家管理され、スマホを取り上げられ自由を奪われたら、きっと行動を起こすだろう。私がいまハマッているところてんは、伊豆・三浦半島産・天草使用、ねりからしはハウス食品製だ。(文中敬称略)