裏表がない。この事に気づいた時、私は感動した。この事はある本に書いた。昨日金曜日は83年ぶりの寒さであった。地球の温度が上がって、日本特有の春夏秋冬の決まりが狂ってきている。夏が長くなり、秋が短かくなったのだ。秋は詩情豊かでヒトがこの時ばかりはと人間的になれた。空を見れば鰯雲が流れ、大地には落ち葉が風に吹かれて揺れ動いていた。夏に燃えた恋も、秋には切ない別れがあった。肉体を露出した愛は、コートを着る季節には、それじゃこれでさようならとなる。83年ぶりに寒い夜、おでんが鍋の中でぐつぐつするのを見ていて、人間は裏表ばかり、お前はいい奴だなとおでんに話しかけた。はんぺん、つみ入れ、すじ、昆布、こんにゃく、じゃがいも、ウインナー巻き、ごぼう巻き、バクダン、玉子、がんもどき、しらたき、ちくわに、ちくわぶ、きんちゃく、ロールキャベツ、大根にさつま揚げ。どれもこれも裏表がないのだ。こんなに正直な食べ物は他にない。余りに正直なので、黄色いからしで刺激を与える。私はおでんが大好きである。関西風の薄味より、関東煮といわれる濃い味を好む。特にちくわぶという、正体不明な白い練り物はいい。おでん以外にこの食材を見ることはない。あ~疲れたと家に帰り、今日のおかずは“ちくわぶ”よなんて事になったら、俺は一生懸命働いて来たんだ。嫌なお客にペコペコ頭を下げ、嫌な上司につまんない事で文句を言われ、満員電車に乗って、バスに乗って、コトコト歩いて、やっと家に帰ったら、夜のごはんのおかずが“ちくわぶ”なんて、ふざけんな、何! ハンペンを焼いている、そ、そ、それだけかよ、バーローと大声を出しながら目に涙をためるだろう。せめてアジの開きは、何! アジは高いだと、目刺しはないのか、あるだろう少し残りが、何! 焼きすぎてボロボロになっちゃっただと、バーローよく見てないからだよ、目刺しを焼くのはむずかしいんだよ。“ちくわぶ”はぐったり煮すぎるといけないからな、火がしっかり通ってないと、粉のようなものが見えてダメだからなとブツブツ言いながらウロウロする。私はこんな“ちくわぶ”がたまらなく愛しいのだ。もう別れようと言い争う男と女、泣きながら別れないで、私にはここしか生きてゆけるところはないんだから。おでん鍋の中でぐつぐつと煮込まれている“ちくわぶ”を見ていてバカなストーリーを思い浮かばせる。フッフッ、ファックション、この時期必ずアレルギーで鼻の中がクショ、クショになる。目がしょぼしょぼになる。短かくなったとはいえ秋の決まりだ。裏の世界ではコテンパンにやっつけてやる事を、ハンペンにしてやったと言う。骨抜きでヘロヘロ、ペタペタ状態にしてやったという状態だ。値上げ、値上げで生活がハンペンになっている。このままだとおでんの鍋の中には“ちくわぶ”だけになるだろう。故石原裕次郎の歌に「粋な別れ」というのがある。♪~ 泣かないで 泣かないで 粋な別れをしようぜ……。からしが効きすぎて私の目には涙がたまっている。こんにゃくにつけすぎたのだ。泣きながら食べる初秋のおでん。別れ話の相談を受けていて、つい、粋な別れをしろよ、なんて言ってしまった。何! そんなもんじゃない、血を見ないと治まらないかも、なんてブッソウな声がした。ついこの間まで、“飛んでイスタンブール”みたいな、派手派手で飛んだ生活をしていたのだが、超円安の状態で会社が一気に傾いてしまったとか。ブランドマニアの奥方との間に、ロシアとウクライナのような争いが続いているらしい。ピンポンと宅急便が来るたびに心臓がドキッドキッとすると言った。ご近所の家にある柿の木に、立派に育った柿がたくさんぶら下がっている。今年の秋刀魚は食べれるだろうか。明日は魚屋さんに行ってみようと思っている。大好きな“鯛のアラ”を買いに。焼いて、煮て、アラの中にある味をさがす。アラさがしは亡き母が芸術的に上手だった。きれいに骨だけにしていたのを見て育った。私の大好物で母を思い出す味だ。アラ塩を多目にかけて焼く。これにはお赤飯が合う。何故か煮たものには合わない。焼き魚を食べるのが苦手な愚妻は、私が一時間位かけてアラ探しをしているのを見て、よく見つけるわねと言う。それでも今日のアラはサイコーだったと言うとうれしそうな顔をして、明日はブリカマを買ってくるわと言うのだ。ともあれ秋は前に進む。“ちくわぶ”と“アラ”があれば生きていける。鈴虫の声はまだ聞いていない。
2022年10月8日土曜日
2022年10月1日土曜日
つれづれ雑草「故人のプライバシー」
2022年9月27日火曜日
つれづれ雑草「芝浜」
※通信機能不良のため、四日おくれの便りです。
2022年9月26日月曜日
つれづれ雑草「気狂いピエロ」
雨ニモ負ケテ、風ニモ負ケテ、毎日マスクニ負ケ、丈夫デナイカラダニナリ、政治ニウソオツカレ、右ニモ左ニモ頭ニキテ、海ニムカッテバカヤロート叫ビ、山ニムカッテ叫ブ。アンチクショウ、コンチクショウト怒ッテ、怒ッテ、怒リヌク、ソンナ自分ニナリタイ。モットモット馬鹿ニナリタイ。と思うのだがもともと馬鹿な人間は、馬鹿を極めるのは難しいそうで、結局生きている限りヒトビトに迷惑ばかりかけてしまう。この地球で平等なのは、世界中の人間に太陽と月が一つずつあることだ。それ以外は恐ろしく不平等だ。不平等は孤立を生み、孤立は憎悪を生む。メディアを支配して来たNHKや電通は政治の食い物にされ、ジャーナリズムを政治に売ったと言われる。読売新聞のボス・ナベツネこと渡邉恒雄は、未だ生きている。(現在入院中とか)このシブトイ人間がいなくなると新聞界はマシになると言う。スポーツ利権のボス・シンキロウこと森喜朗も悪い奴だからシブトイ。故安倍晋三という、プレッシャーから解放された警察庁や検察庁は、いままでのウップンを晴らすかのように、電通に一日かけたガサ入れをした。そこで宝の山のように情報を手に入れた。大変お世話になったAOKIの会長とその弟さんは、元電通のワル高橋治之に接近密着して、クサイメシを食わされた。高橋治之は生きてシャバに出ることはない。一審、二審、三審と進んで実刑となるからだ。森喜朗は軽口だから何でもしゃべって命ごいをするだろう。おそらく裁判が結審するまでにはあの世に行く。安倍派はチンコロ(密告者)合戦で、跡目候補の萩生田光一を潰した。統一教会問題は萩生田、下村潰しだから、おそらくチンコロは腰軽の西村康稔となる。この国は長い間人物育ててこなかったので、国を救うような経済人や、政治家が出て来ない。TBSの報道特集のメインキャスター金平茂紀がこの秋で降板させられた。辛口のジャーナリストだからだ。あとはいよいよ関口宏のサンデーモーニングだ。この国を徹底的に嘘ツキ国家にした故安倍晋三の国葬は、政局オンチの麻生太郎の入れ知恵だと言うが、思惑は大きく外れ、“酷葬”となってしまった。英国の王室といえば血の歴史、断頭台の歴史である。ロンドン塔は暗闇の塔だ。多くの王族が権力争いのために、首を落とされた。何人もの王妃たちも。故ダイアナ妃の謎の交通事故死を命じたのは(?) 英国の国葬はニギニギしい。NHKの大河ドラマ“鎌倉殿の13人”もドロドロの権力争いだが、英国の比ではない。地球温暖化で大自然の営みがすべて狂って来たが、人類も相当に狂って来ている。完全にアブナイことになっている。金にセコイ汚い人間、ケチでチンケな人間はみんなに笑われブザマだが、金のない我が身はもっとブザマなのだ。ロシアのプーチンも習近平の前では借りてきた猫みたいだ。中国は必ず台湾を攻める。その時、アメリカは日本に莫大な金を出させるだろう。しかし中国とは戦わない。故安倍晋三銃撃犯はあっという間に精神鑑定に送られた。そしてきっと狂人をもっと狂人にして、この世から消すだろう。本当にあの男が銃撃したのだろうか。銃弾はいまだに見つからない。故安倍晋三の遺体は詳細に調べることもなく、すぐに焼かれてしまった。遺体の中にあった銃弾がもしライフルの弾だったらと思う。アメリカのCIAは何でもやる。9.11あのワールドトレードセンターは、内部から爆発させたという研究発表が、3800人近い建築の専門家たちが分析して発表しているという。ボーイングの特大ジャンボ機が突入しても、日本人建築家がそれに耐える設計をしていた。上部が壊れても、巨大ビルを解体するように下部に崩れて行くことはない。広島長崎に原爆を投下する国アメリカ、他国の紛争に介入して大儲けして来たユダヤ資本やアラブ資本は、3000人位の命、ビル二棟位どうってことはないのだ。9.11以降イラク戦争に進んだ。9.11のテロは戦争への大義名分だった。“真珠湾を忘れるな”を大義名分にしたように。日本の奇襲作戦は、すべて暗号解読されていた。飛んで火に入る夏の虫だったのだ。今年の夏モンシロチョウを一度も見なかった。セミの声も殆ど聞かなかった。アホー、アホーと私をコケにしていたカラスの姿がない、電線に何十羽も止まっていたスズメは数羽しかいない。マスク映えとはよく言ったもので、マスクを外したら、え? ウソーこんなだったのというヒトが90%だ。だから私もマスクをしている。このヤローと思ったらマスクを外す。効果テキメンなのだ。今、玉置浩二の“田園”を聞きながらこれを書いている。ファッションセンスは抜群であり、日本でいちばんの歌手だ。♪~ 生きていくんだ それでいいんだ……。と励ましてくれる。とはいえ私の命の先は一日一日だ。北海道は美しい声の歌手を生む。かかりつけの名医に“もういつ死んでもおかしくないんですよ。朝起きたら死んでいる。そういう人が多いのです。分かりましたか”と叱られハイ! 分かりましたと応えるのだ。死はOK!でもブザマに死にたくないからだ。少年野球の応援のために、アッチコチ行っていたら、足がビーチサンダルの形に陽に焼けていた。大尊敬していたゴダール監督が亡くなった。“合法的安楽死”であったと記事にあった。「勝手にしやがれ」と「気狂いピエロ」は最高の作品だった。映画の作り方を劇的に変えた。私は勝手にしやがれとはいかずだが、気狂いピエロだ。ちなみに故安倍晋三の素顔は、とても気さくでいい人だったという言う人も多い。(文中敬称略)
2022年8月3日水曜日
つれづれ雑草「九月まで休筆」
(文中敬称略)
2022年7月23日土曜日
つれづれ雑草「ウラメシヤ」
2022年7月16日土曜日
つれづれ雑草「天気の悪い日とは」
天災は忘れた頃にやって来る。古人は知っていた。気象庁が梅雨明け宣言をした時、今年の梅雨は雨が少なかったなぁ、そのかえし狂ったような暑さが来た。猛暑より狂暑といいたいほど、40度越えのところがいくつもあった。アタマがイカレてしまうことを、“パープー”になるという。古人の教え通り全国各地で線状降水帯がつづいている。ドラム缶をひっくり返したようだ老人は言った。普段はナヨナヨした川があっという間に狂った川となり、足元でチョロチョロしていた水が、車を見えなくして狂流となる。気象庁は今年も梅雨の終り雨を予想しなかった。ノー天気だったのだ。昨年は熱海で狂裂な山崩れがあり、多くの命を奪った。土の上に土をのせ、そのまた上に土をのせるという、法律破りのせいである。泣く子とお天とう様にはかなわないのだ。日本中に盛り土をした所に人々は暮らしている。お天とう様は意地悪な性分だから、今年はどこにすんべえかとくじ引きをしている。引き当てられた所はたまったもんじゃない。昨日お世話になった小林亜星大先生のお墓参りに行った。私の両親と長兄が眠る多摩霊園だった。先生は無宗教で葬式なし、戒名なし、人に迷惑かけること一切なしの見事なラストであった。先生の片腕でドラマーだった友人と行った。雨が降ったり止んだりしていたが、お墓に花をたむけ、お線香に火をつけた時はポツコリ雨が止みうっすら明るくなった。私は超晴れ男で数多いロケで雨にイジメられたことはない。予備日を使ったこともない。やっと先生にお世話になったごあいさつをして友人と武蔵小金井の駅へ行った。午後一時頃であった。ちょいとレストランでランチでもと思ったがそれらしきものはない。駅はきれいになっているがレストランはない。でもってマックがあったので、二人でダブルバーガーセットを食べた。その後中央線で東京へ。そして仕事場へ行った。ジャンクフードは突然食べたくなる。吉野家の牛丼紅しょうがてんこ盛りとか、ケンタッキーフライドチキンも突然無性に食べたくなる。ある深夜、パジャマの上にコートを着て茅ヶ崎駅南口にある吉野家へ食べに行ったことがある。ケンタッキーは夢の中に出てきて、次の日オープンと同時に突入して、指をベタベタにしながらむしゃぼった。これらは一年の内に二、三度起きる。どんな名店よりこの時は旨いのだ。ただ食後にいいようのない満腹感でなく、無力脱力感に襲われる。何かしてはいけないことをしたような気分だ。誰れも見てねえだろうなとヨソヨソするのだ。夜帰宅して夕刊をパランパランすると、サンマ一匹13000円と大見出しがあった。豊洲市場への初入荷はわずか十匹だけだったとか、やせ細ったサンマの写真があった。そのとなりの見出しに、ブドウ一房150万円とあった。高級ブドウ「ルビーロマン」特秀クラス一房に一粒30gほどものが27粒である。霊感商法の判子とか壺とかと比べては生産者に申し訳ないが狂った価格だ。狂乱物価の世の中になって来た。13000円のサンマを食べている奴がとなりにいたら、150万円のブドウ27粒を食べている奴が目の前にいたら、自分の言動を想像しただけで、ゾッとする。世の中は、ゾッとする事件が続々と起きている。事件を起こした人間たちに共通している要因は“絶望感、疎外感、孤独感”だと過日のNHKスペシャルで知った。特に“絶望”の二文字が世に満ち満ちている。刑務所に入りたかったので事件を起こしたという中年男、自分で死ねないので人を殺して死刑になりたかったという若者、七十を過ぎて十八歳の女性を手にかけるなんてまるで狂老だ。東京電力の四人の老人たちに13兆円以上の賠償を命じた地裁の判事たちに拍手を送る。多くの人々を絶望に追い込んだ四悪人に、絶望を味わってもらいたい。もっとも最高裁に行く前に、寿命が尽きるだろう。死んだらチャラだ。判事はそこまで読んでいたのかも知れない。あ~なんだか吉野家に行きたくなって来たではないか。“絶望は愚か者の結論なり”なんていう言葉を、ラジオ番組の枕言葉にしていた人がいた。人生相談の番組だった。今はガードを固めてパンチから守るしかない。みんなで支え合い、励まし合い、助け合って行くのだ。先日こんな記事を読んだ。ある少年が明日は天気が悪いでしょうという天気予報士の言葉に、悪い天気ってどういうことですか、雨が降らないとお米が育たない、野菜や果物も育たないとおじいちゃんが言っています。雨が降るのは悪い日なんですか(?)。さてあなたなら少年の質問にどう答えますか。いよいよコロナは第七波、尊敬する学者さんが国民の七、八割が抗体を持つまで、ウイルスは必死に変化しつづけます。マア10年はかかりますねと言った。あ~やんなっちゃった、あ~オドロイタ。今は亡きウクレレ漫談の“牧伸二”を思い出した。(文中敬称略)
2022年7月9日土曜日
つれづれ雑草「投票へ」
本日は社会騒然としているのでほぼ休筆。明日は参議院選挙投票日、決して棄権することなく清き一票を投じてください。数の暴力で嘘はつき放題、予算は使い放題、税金は悪用し放題、この国を壊し放題。与野党共にその責任がある。と言って投票をしないのは、自らの権利放棄となる。高い税金を払いつづけているのだから、自らの思いにいちばん近い人に一票を。わずかだけでも近い人に一票を。激しく愛し合って結婚してもすぐ別れる夫婦あれば、嫌々結婚しても長い間幸せでいる夫婦も多い。選挙の一票はラブレターと思えばいいのだ。投票箱は白いポストだ。