2010年1月25日月曜日
人間市場 サンドウィッチ市
2010年1月24日日曜日
人間市場 便秘市
2010年1月22日金曜日
人間市場 鳥ドリ市
借金ばかりしている鳥は何て鳴く?それはいつもピーピー、ピーピー。
過去ばかり振り返る鳥は何て鳴く?それはいつもカッコ、カッコ。
お経ばかりあげている鳥は何て鳴く?それはいつもホケキョ、ホケキョ。
人の事をいつもコケにしている鳥は何て鳴く?それはいつもコケコッコ、コケコッコ。
キスばかりしている鳥は何て鳴く?それはいつもチュッ、チュッ、チュッ。
いつも人の話に感心ばかりしている鳥は何て鳴くのでしょ?それはいつもホォー、ホォー。
自分が苦しみを一身に背負っている様な鳥は何て鳴くのでしょう?それはクッ、クッ、クッ、クッ。
小さな庭にある梅の木に小さな蕾が見え始めました。その木の枝に色んな鳥が飛んで来ます。それこそトリドリです。忙しそうに動き回ります。カタッっと音がしただけでみんな飛んで行ってしまいます。そして又来ます、万両とか千両の赤い実をとっていってしまいます。柚の木の黄色い身を突っつきまくります。鳥たちのフンがいい土を育ててくれ、木を育ててくれます。
いい借景だった家の前に家が建ち始めました、相続税を払うために売ったそうです。奥さんは愚妻のお茶のお師匠さん(宗偏流)。娘さんは私の娘のピアノの先生。大きな家に大きな庭でした。
早朝から日が落ちるまで箒を一本持ってアッチコッチ掃除をしてくれるご主人でした。朝起きたら死んでいました。あんまり家が大きいのでご家族は判らなかったのです。ある日すいませんね、お宅の前に家を建てさせてもらいますよとご挨拶に来てくれました。駄目ですとは言えないので鳩サブレーかなんかを有り難く頂きました。
工事の音がしていると鳥たちが近づきません。気に入っている夏紅葉の木に陽が当たらなくなりそうです。小さな池に久々鯉の子供を入れようと思って昔買った金魚屋さんに行ったらもうありませんでした。熱帯魚屋さんに行ったら教えてくれるかもと思って行ったらそこもありませんでした。
昔デパートの屋上はそれはそれは楽しい処でした。楽園でした。藤沢のさいか屋に電話したら魚類はとっくに売ってないと言われました。
仕方ないから魚類図鑑で鯉とか金魚を描いてやるべえと構想を練り始めました。風情のない町になって行くのは淋しいものです。果物屋(交通事故)おもちゃ屋(突然死)電気屋(不明)洋品店(ユニクロのせい)本屋三軒(万引きとブックオフ)銭湯(不明)駄菓子屋二軒(不明)中華屋(病気)魚屋二軒(やる気喪失)おでん屋数軒(不明)うなぎ屋(火事)みんな消えて無くなりました。
共通していたのはみんな借金鳥で、ピーピー鳴いてカッコーカッコーと過去を懐かしんでいるとの事でした。(タクシーの運ちゃんに聞いた話です)
近所のセブンイレブンとサークルKが店を閉めました。こちらは毎日寝不足で奥さんがすっかり参ってしまったそうです。モニターで万引きを見張る、レジのお金をくすねられるのを見張る、ホトホト寝不足で夫婦でもうやめようとなったそうです。
先日海岸でボンヤリ海を見ていたら元セブンイレブン浜須賀店店長夫婦が仲良く夕方の散歩をしてました。どうだい元気かと言ったら、毎日寝てばかりで太ってしまいました、と言って江ノ島の方に行きました。
俺の人生の閉店はどんな形にするかとふと考えました。自分の体に白い紙を貼って歩き回る。長い間のご愛顧を心より御礼申し上げます。様々なご無礼、乱暴浪籍、悪タレをお許し下さい。ここにて閉店申し上げます。こんな感じが良いかもしれない。ツケが残っていたらお早めにご請求下さい、お支払いできない場合がありますので、店主敬白
一人の釣り人が大きな真ゴチを一匹と平目を一匹ルアーで釣っていました。
2010年1月21日木曜日
人間市場 ボカシ市
ボカシとは何か。ボカスとは違う、ボカスには主体的意思を感じるがボカシは何となく曖昧模糊だ。話をボカシ、売上げをボカシ、交際をボカシ、仲違いをボカシ、陰部をボカシ続ける。
ちょっと何でこんな話になったの?全然最初の話と違うじゃない。え、どうなの?え~、あの~、まぁ~と表情をボカシ出す。ボカスのだったらボカボカにするがボカシは中々手強い。すいません、あの~、本当すいません。
え~っと、なんだいハッキリしろっていうんだよ!何でこうなるの?何でそういう不真面目、不誠実、不見識、訳判んねえな君みたいな人。何かボカシの入ったヌード写真みたいじゃないかい、えっ、私はヌードなんかなりませんよ。当たり前だよ、君のヌード見てどうすんだよ。変な例えは止めて下さい、プライド傷つきますから。よく言うよ何がプライドだよ、嘘ばかり嘘八百八橋じゃないか、俺は嘘は大嫌いなんだよ。プライドなんていうのはちゃんと約束を守る人間が持つものなのだよ。君は何で人の目を見て話をしないの、どうして目がキョロキョロ動くの?駄目だよ人と話す時は目を泳がしちゃ。君のやっている事は刑務所の塀を上を歩いてんだよ、判る?俺が訴えたら御用だよ、そうするか?止めて下さいお願いします。じゃどうすんのみんなに迷惑かけてんだよ。えっどうするの。あの~、え~と、別にボカシてる訳じゃないんですが、あの~、顔中汗だらけ汗中顔だらけ、ちょっとおしぼり持って来てやってくれる、こいつ駄目だわ全然。信用できないボカシ話はここでお終いにする。
ある日、元小学館の少女コミックの編集長、業界では名の知れた男との会話です。こういう男は一歩外に出ると、何言ってやがんでバカヤローと空缶なんか蹴っ飛ばすんです。オイッそこの表現はボカスんだぞ、何ていうとジャーナリストの上に立っている感じですが、オイッそこのとこボカシ入れろなんていうと途端にポルノ雑誌ぽくなるんです。
ある日、キミ本当は彼氏いるんだろ、いや~だいな~い、全然。話ボカシてばかりじゃないか。だって、私、いや~だ何言ってんの。
銀座東映の側にガラス張りの喫茶店の中、私は映画が始まるまで少し時間があるのでコーヒーを飲んでました。目の前の映画の内容より、耳側の話の方が面白いのです。明らかに入れ込んで買い込んでいる片思い男と、明らかに誘い込んで買わせている女。相方三十前後、男は自営業風、女は半堅気風。雪ん子みたいな茶色のブーツがやけに目立つ。12月24日男はプレゼントを渡そうとしています。小さなグッチの箱にリボン付き、中は何でしょうかなり興味あるな、ちょっと中は何って聞いてみようか。連れがプライバシーはボカシた方がいいのよだって、つまんないな。あの雪ん子、君に気がないよ全然。スレッカラシだよ話ボカシまくりじゃないって言ってやらないとプレゼントでカード地獄かもよ、と言っていたらとんでもない事が起きました。
シツコイ人嫌い、もうこんな事しないでと言って男に水をぶっかけて立ち上がったのです。雪ん子恐し、哀れ小太りの男の眼鏡はかなりのボカシがはいってしまいました。
2010年1月20日水曜日
人間市場 最弱市
2002年サッカーワールドカップ世界最強を決める試合の日に、世界最弱を決める国際連盟公認の試合が行われていた。場所はヒマラヤ山間の王国ブータンである。
試合は世界ランク202位のブータンと世界ランク203位のモントセラトである。モントセラトは英国領の火山島面積102km²、小豆島より小さく伊豆大島より大きい。人口8,995人。ブータンの首都は標高2320m。
モントセラトはカリブ海の民、当然試合となると酸欠になった魚がアップアップする様になった。しかもチャンリミタン競技場は多摩川の河川敷と同じ様なもの11人の内8人が高山病となった。
前半は0-1と互角であったが後半はフラフラとなり結局0-4で敗退。予想通り地球で一番弱い国となった。悔しかった、せめてあと二週間早く着ていればとヘッドコーチが言ったとか。
こんな楽しい話を言語の機関銃、ジョークの刺し綱、言葉の吹き矢、井上ひさしさんのエッセイ『ふふふふ』で知った。
こんな試合なら何を置いても見てみたいと思った。最強もいいが最弱はもっといいものだ一方、2006年最強を争ったフランスとイタリア戦、あの有名なジダンの頭突き一発があった。ファイト一発はリポビタンDだが、この一発はイケマセンDであった。イタリア、マテラッツィがジダンをシャツの上からしつこく押さえ込んでいた、ジダンがそんなにシャツが欲しいなら後でやるよと言ったとか。
そこでマテラッツィがこう言い返した。
「テロの売春婦の息子め、くたばっちまえ」
「あるいは、おまえのシャツじゃなくて俺はお前の奥さんのシャツを脱がせたいんだ」
世界各国の読唇術の専門家が分析した。ジダンは頭に来た、だから頭を出した。
どーんと一発。世間では頭突きと言う。
結果はPK戦でイタリアの勝ち。後味の悪い試合となった。最強と最弱、フェアプレイとアンフェアプレイ。勝者には何もやるなと言ったのはヘミングウェイだ。
世の中あまりにも勝つだ負けるだばかりとなった。値下げの全力競争だ。私たちの国は大切な何かを忘れてしまったのかもしれない。自分たちの作った商品への誇り、プライド、頑固な姿勢だ。値下げで日本一、世界一になっても所詮はバーゲンセールの成功者だ。
ブータンとかモントセラトの選手、サポーターも全力を出しつくした。正々堂々戦った者だけが生む皆こぼれんばかりの笑顔であったという。
最強という言葉にあまりに支配されていた自分を反省し今後は最弱を目指す事にしたいと思った。ジダンがモントセラトのコーチになったり、マテラッツィがブータンのコーチになり子供たちに夢を与える。こんな光景を目にしたい。勝者にやるべき事はたくさんある。私は堂々たる敗者であり続けたい。
次のW杯アフリカ大会、最弱のドラマを見に行きたいと思う。
エメラルド色の海の上でサッカーをしたり、真っ青な空中でサッカーをする事だって不可能じゃない気がする。
2010年1月19日火曜日
人間市場 吉永小百合市
2010年1月18日月曜日
人間市場 チンケ市
2010年1月17日日曜日
人間市場 寿し市
我が国の人は、外国人から評価を受けると舞い上がってしまう。
一軒位、バカヤローテメーラ、フランス料理のコテコテのソースに慣れてる奴にこちとら日本料理の味が判ってたまるか、このスットコドッコイ。顔洗って出直して来い、と突き放したという話は聞かなかった。数寄屋橋に私の名前と似た寿し屋がある。ちなみに私は三郎である。
その店のなんと馬鹿馬鹿しい事か。たかが寿しでお一人、お酒とお通しと刺身と寿しで三万円位。一杯、二杯と杯を重ねると、もう寿しの味を一気に忘れる値段が付く。一度行った。
知り合いがそれなりの人であったので、怪し気な私にも一応それなりに対応してくれた。
地下一階。
その隣りにバードランドという焼鳥屋がある。阿佐ヶ谷から進出して来た。こちらはリーズナブル、旨い。感じがいいである。一方は高い、気取っている、寿しは握りが緩い。握りは強くても駄目。台に置いたら少しほんの少し動く感じが名人芸。高いネタを仕入れてくれば誰が握っても旨いに決まっているのだ。着物をお召しになった女性と仕立てのいいスーツを着た御仁が食べていた。
このマグロ本当のマグロみたいで美味しいとか、この白身、なんて色白なのかしらとか、このコハダなんかイワシによく似てる、美味しいわ。なんてスットコな事を言っている。よっぽどひっぱたいてやろうかと思ったが、目上の人と一緒、私の行きつけじゃない。
おやじと言えば、ニヤニヤしながら一応アチコチ目配り。上がりもいいわ、ガリもサイコー辺りになると、生来一言多い私は腰を浮かしそうになる。頼みもしないのが次々出る。掟みたいに出る。外人も数人来ていて、しょう油皿にシャリをボロボロにしている。カタコトの星三つをもらったんですってね、本当オメデトウゴザイマスなんて言ってやがる。堺正章の番組じゃあるまいし。
江戸前の寿しなんざ、本当の立ち食いでさっと食べて、さっと帰る。これがルール。で、その日支払った金額は対して旨くもない(あの程度は幾らでもある)店に品定めされている様でキュークツで仕方なく、不快で仕方なく、十万円でお釣りがチョット。ナメトンノカと思い、マア、これがこの世の別れと支払って終わり。
カッパ巻きなんか、巻きが緩くて海苔が割れてやがんの。それから何日かした日、早朝築地の市場で朝ご飯を食べて居たら、何、何とあの店の若い者が二人、場内の立ち食い寿しを旨そうに食べてやがった。べらぼうめ〜と思ったが、あんまり美味しそうにしているので、放っておいた。その店は、間違いなくあの三つ星より旨いのです。特上で1600円です。十貫位食べても同じ位。
寿しの命は、コハダ、穴子、赤身、かんぴょう巻き、玉子。ちなみに中トロは昔、脂身(しみ)といわれ、縁起が悪く捨てられていたとか。いきなり中トロだ、大トロから入る人とは付き合わない。
私の寿し屋のオススメ。
赤坂「濱寿し」私の名を出せば少し安くなります。おやじはミーハーでテレビ出たがりで困り者です。私の信頼する食通、加藤雄一さんは銀座「小笹寿し」を支持。女性に人気は銀座「まる伊」ここも私の名を出せば握り一貫位サービスしてくれます。昼のちらし寿しは大行列。前日のネタの在庫一掃みたいにこれでもかとシャリの上に乗っています。
ミシュランに旨い店なし。これ、間違いありません、あるのは気取りだけ。
旨い店は自分でめっけるもんですよ。あっ、忘れてました。ホテルオークラの地下に久兵衛という店があります。先日、巻き物が満足に出来ないので気合いを入れたら、店内シーンとなりました。遠くで河野洋平さんがキョトンとしていました。私は一言多いのです。
江の島に来ましたら「寿し政」をぜひ。その昔裕次郎さんの行きつけ、今も石原慎太郎さん伸晃さんを頭に、石原軍団の集結場です。オヤジさん、息子さんサイコーです。
2010年1月16日土曜日
人間市場 検診市
ファイ、ファイ、まず身長を測りましょうね、ここに乗って顎を引いて背中を真っ直ぐにして下さい。
アラッこの間より1.5cm縮まりましたね。アラ、そうですか何ででしょうかね。後、胸のレントゲンと血液検査をしますからね。
もうお判りですね、この日は老人検診の日。病院の待合室は65歳以上から90歳位の老人で一杯です。調子が悪い友人の為に、院長先生に大学病院への紹介を頼みに来たのです。院長室の入り口のレザー張りの長椅子に座って居ました。
おばあちゃん幾つと聞くと、アタシわ84歳ですと○山□子さんはお応えになりました。ヘェ~それでも検診するんだ、おばあちゃん幾つまで長生きしたいのと尋ねると嫌な顔もせずに死ぬまで生きていたいの、美味しいもの食べたいのよワッハハハ。おじいちゃんは七年前に死にました、コロッとね。ワッハハハ。毎年やってるの?そうですよ、あそこにいる人たちはお友達、ここで会えるのが楽しみでね。あの人は高血圧と痛風と酷い耳鳴り、あの人はリウマチとアトピー、あの人は坐骨神経痛と高血圧と高血糖、あの人はこの間大腸癌を切ったのよ、あの人は胃と腸を何しろ一人暮らし、あの人は可哀相な人でね、ハイ、レントゲン室入って下さい。ファイ、ファイと。
ここで○山□子さんはレントゲン室へ。先生の声、ハイ大きく息を吸って、ハイ吐いてぇ~、そう上手いですよ直ぐ終わりますからね。
一月一日元気であれば○山□子さんはめでたく一歳年を重ねたはずです。
病院の待合室は家庭の医学書一冊分の患者さんが来る所です。この人たちはほぼ皆お正月寒川神社に行って、無病息災、八方除、火災難除、家内安全、旅行安全、病気平癒、交通安全、孫やひ孫の受験の合格祈願等をお賽銭100円でお願いするのです。
おばあちゃん、おじいちゃんがのんびり猫を膝の上に乗せてミカンなんか食べている写真は一家の財産です。お正月はお餅を喉に詰まらせるのが多いのです。気をつけて下さい。
○山□子さんは身長が1.5センチ伸びます様になんてお願いするかもしれませんね。
昔はいいおばあちゃんやおじいちゃん役者がいました。浪花千栄子さん、北林谷栄さん、笠智衆さん、浦辺粂子さん、三益愛子さん、伊藤雄之助さん、森川信さんはフーテンの寅の初代おいちゃん、バカダネーの一言が何とも味がありました。
この頃いい老人役者がいませんね。どうしてでしょうか。あっ、ひとつ思い出しました。病院の待合室で隣のおじいちゃんに余計な事を言ってしまいました。おじいちゃん、人間金持ちも貧乏も死んだらみんな白い骨と灰。どんなにお金を持っていても金色の骨と灰にはならないからね、死は平等だからと。
おじいちゃんはゴルゴ13を読んでいました。ゴルゴみたいな怖い顔で睨み付けられました。そのおじいちゃんは近所でも有名なお金持ちです。