この一枚の投票用紙は私にとって生涯忘れ得ぬものとなった。
20歳で投票権を得て以来一度も棄権をした事がなかったからだ。
神奈川県知事選と県議選であった。
松沢成文前知事の選挙戦を手伝ったりご一緒に受動喫煙防止、スモークフリー運動やCO2マイナス6%「クールネッサンス」運動も行って来た。
石原知事から後は頼むと言われ3選確実なのに敢えてその席を捨て東京都知事を目指した。
そこに大地震、正に人生はシナリオのないドラマとなってしまった。
阿呆な菅直人、融通の効かない岡田克也、お坊ちゃんの様な枝野幸男の顔をうんざりする程見ているともう清き一票を入れる気がしなかった。
ネット新やみんなの党。共産党の新人、この政党はなんで落選するのが判っていて候補者を出すのだろう。これ程の無駄遣いはない。全く日常活動をしなくなった弱者の味方であるはずの共産党は今回も遂に一度もこなかった。
金太郎飴みたいに同じ事を、同じ喋り方をする。
都知事選に出た小池晃なんか都議や区議ならいい人だろう。
1、コンビニは深夜営業をしない。
1、スーパーは24時間営業しない。
1、 パチンコ店の営業時間規制。
1、 自動販売機の全面撤去。
1、 繁華街の営業規制。
1、 耐震構造の強化。
1、 テレビ番組の馬鹿騒ぎの見直し。
1、 一家一セット防災セットの配布。
1、 地域コミュニティーの強化。
1、 全ての原発見直し強化。
1、 第一次産業の復興。
1、 御用学者、御用学識経者の見直し。
1、 医療現場の充実。
1、 徹底的な放射能知識の習得。
1、 国会議員を半減する。少数精鋭を。
1、 電力やエネルギー会社の利権の徹底見直し。
等々を一つでもしっかり訴えてくれる候補者は一人もいなかった。
いつも誰に入れたらいいのと聞いてくる愚妻や息子達に誰でもいいよ、お父さんは行かないから自分で決めなさいと言った。
誠にもって情けない気分であった。切なく悲しい政治家たちであった。出て来い次のリーダーよ。一心一途にこの国をひっぱる強力なリーダーよ。そう願わずにはいられない。
投票用紙はポツンとテーブルの上にあった。
私は遂に棄権してしまった。これからはもう人に必ず投票をすべしとは言えない。