師走一日(木)は温暖であった。
が、一強独裁体制に奥深く入ったかと思った権力者安倍晋三内閣総理大臣の中には、寒気と怒りの風が吹き込んでいるかもしれない。
ヒラリー・クリントンが必ず勝つと報告していた外務省への怒り。
こいつは一番使えると思っていた通産省出身の最側近、今井尚哉への寒風。
口だけ達者でリークの名人という、通産大臣世耕弘成への怒り。
あわててすっ飛んでトランプに会いに行ったその後、頼みのTPPは脱退と宣言された。
したたかなロシアのプーチンは、北方領土問題について語るのはやめ、共同事業をしようぜというステートメントを発表。
十二月十五日の訪日は玉虫色で終わるはずだ。世耕弘成はガキの使いにもならなかった。
ベトナムへの原発輸出もストップ。フィリピンのドゥテルテは親中へ。
南シナ海に進出する中国を包囲しようと思ったが、気がつけば日本だけが孤立している。慰安婦問題は片がついたと思ったが、韓国の朴槿恵はオプソ(終わり)。
頼みのオバマは無力化した。拉致問題はラチがあかない。
ずっと寒風にさらされていた外務省はザマーミロ、通産省の人間に外交ができるのかと乾杯状態。アラブの石油は減産へ、で石油価格は上がる、株価も上がる。
が、株価が上がっても今以上に消費は減る、日銀の決算は赤字、黒田総裁にはもう一本の矢も残っていない。
アメリカの保護主義は日本の輸出産業を追い込む。
寒風と怒りが絶対権力者から絶対を外しはじめた。
得意と思っていた外交は金をバラまいただけで、成果は少ない。
地球儀俯瞰外交を俯瞰してみると、世界は中国によってすっかり包囲されている。
政治家は大きく官僚派と党人派に分かれるが、数少なくなった党人派が春を待たずに蠢き出した。実力者、影の総理ともいわれる菅義偉、党人派の代表二階俊博が手を組んだ(?)。
外交の使い走りだった岸田文雄も悪酔いから覚めて、いままでコケにされて来た今井尚哉たちに挑む気配を見せ始めた。
菅義偉の情報網はトランプの当選まで考え手を打っていた。
二階俊博は根っからの親中派。
ニューヨークでトランプから、カジノをつくれよと言われたのか、あっという間に法案を成立させる。
農協や全農の解体を目指していた小泉進次郎はあえなく後退。
この人を総理にと思っていた石破茂はその存在すら忘却の彼方へ。
三白眼は太陽が西から上っても天下人にはなれない(裏切り者の運命)。
次の権力者は誰か、菅義偉がその鍵を握っている。
安倍晋三内閣総理大臣の支持率は何故かグングン上がっている。国民が怒りを忘れているからだ。南スーダンで戦死者がでない内に解散総選挙となるはずだ。
月が変わってツキも変わり始めた。(文中敬称略)