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2015年2月10日火曜日

「初恋の結果は」




そういえばこの頃笑ってないな。
腹を抱えて大声出して笑っていない。
バラエティ番組を見て笑うのは、笑わせられているのだ。
この国にお笑い芸人たちがいなかったら、すこぶる暗い日々となるだろう。

ただ度を越した番組や、死に直面するような番組も多い。
深夜になるともうやりたい放題無法状態である。
作る方も作られる方もSMのような関係となっている。

私は江頭250とか出川哲朗とか上島竜兵とか坂田利夫の大ファンである。
笑うことが欲しくなった時は、彼等の出演しそうな番組を探してそれを見る。
それほど多くはないがその余りのバカバカしさに救われるのだ。

お笑いの人たちは「明石家さんま」を除いて、殆どの人が番組外では無口である。
冷静であり寡黙に徹するという。そして、もし売れなくなったらどうしようと不安神経症的になる。落語家は高座を終えると人を笑わすようなことは話さない。
金にならない笑いは取らないのだ。


7日の土曜日BSジャパンで「フーテンの寅」の初期の作品を見た。
マドンナは「長山藍子」であり、おじちゃんは「森川信」だった。
おばちゃんの「三崎千恵子」やタコ社長の「太宰久雄」は若かった。
「佐藤蛾次郎」も若かった。

純情な寅さんはいつも失恋する。
恋する寅さんを見ておじちゃんは、“バカだね〜”と溜息をもらす。
妹のさくら「倍賞千恵子」はどこまでもお兄ちゃんの寅さんにやさしい。
小さな会社に勤める労働者の「前田吟」は汗にまみれ黙々と働く。
“労働者諸君!今日もお仕事おつかれさん!”と寅さんは声をかける。

この映画のシーンには多くの笑いがある。
大きな幸福を望まない人々が日々の生活の中で手にする上質の笑いがある。
労働と笑いは親しい関係でなければならないことを教えてくれる。

ある調査によると、初恋は4人に3人が実らずほろ苦い思い出になったという。
初恋の相手は「同級生」が最多で80.9%、幼なじみが7.4%、学校の先輩が5.4%であった。初恋の年齢は612歳が55.6%、9割以上が15歳までに初恋を経験していると回答していた。

寅さんは初恋ばかりして、失恋ばかりする少年であった。
フーテンの寅さんを演じた「渥美清」さんは、「躁と鬱」を繰り返す難しい人であったという。山田洋次監督はその調子をよく見ながら、今日はやめとこうとか、今日は回すといったと何かで読んだ。

ヨーイスタート、カチンコが鳴った瞬間に、渥美清さんは寅さんになり、満員のお客さんを笑わせた。プロの芸人としてヨーイスタート、さあ日本人よ笑いを思い出そう。
皆さん毎日寒いけど笑顔で行きましょう。労働の後の休日を楽しんで下さい。
そういえばスマイルバッヂはどこにいったのだろうか。(文中敬称略)

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