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2015年2月25日水曜日

「フルチンの男たち」




箱根に「天山」という日帰りの温泉がある。
 大型のベンツが湘南地区で唯一駐車場のない私の家の前に停まった。
バスタオル一枚、タオル一枚を持ってくるよういわれていたので、スポーツシューズを入れる袋に入れて大型ベンツに乗った。

グィーン、ベンツは早い。
途中平塚で車線拡張工事にあったが11時ピッタリに箱根の駅に着いた。
もう一人の友人が待っていた。

「天山」には車で直ぐだった。風呂の数が多い、広い、大きい、渋い、ものすごく熱い、ちょっと熱い、とても熱い、ぬるい、水風呂、サウナなど何種類もの風呂が内に外に、露天風呂にと種類を変えてある。1300円ポッキリで一日楽しめるのだ。
しゃれた料理店あり、鉄板焼きあり、レストランなどもしっかりとあった。

「天山」の湯船に入っている人のおしりは、煮込みすぎたハンペンのようにフニャフニャ、体に筋肉はなくブヨンブヨン。
時々元気のいい若い人も入ってくるのだがイマイチなじまない。

一度出てカフェテラスで冷たい飲み物を飲んだ、で、2度目に行くとヨットマンの友人がグッタリ腰を抜かしたご老人(75才位)をしっかり抱きかかえている。
誰か呼んで、誰か呼んでといっている。
フルチンの男がフルチンの男を抱いて、フルチンの男たちがどーしたのと集って来た(非常ベルはない)。やがて大きな女性と半テンを着た男が来た。
二人はのんびりだらりとして、ズボンを濡れないようにたくし上げていたのでヨットマンの友人が怒った。早くしろ、濡れたっていいじゃないかと。

で、友人と私、天山の男、フルチンの男たちとで引きずるように湯から出し、車椅子に乗せて畳の上に横にした。原因はよく分からないが体の上の方は火傷し、腰は完全に抜けオチンチンはボニョーン、ダラーンとなっていた。
露天風呂の中でも深いところなので、ヨットマンの友人がそこに入りに行かなかったら間違いなく溺れ死んでいただろう。他に誰もいなかったし、声がまったく出ていない。
全身脱力となった人間はベロベロの酔っ払いと同じでとにかく重い。

それにしてもオチンポはなんてマンガチックな形をしているのだろう。
ダラダラ、ベロンボロンとぶら下がっている個性豊かなものを何本も見てしまった。
「天山」はプライドが高いようだが、サービスと危機管理には大いに問題がある。救急車は何故だか呼びたくないようであった。
もう一人の友人はカラスの行水ですでに出てしまっていた。

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