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2015年2月23日月曜日

「ヒマとマヒ」




昨日とても嬉しい郵便物が届いた。
大きな封筒の中を開けると、拙書を送ったことへの御礼と共に、「映画人生“再起動”の心意気」が書いてあった。朝日新聞の別刷「定年時代」にであった。

送ってくれた友人の名は「増田久雄(67)」さんだ。
私の周辺では“チャーボー”と呼ばれ愛されている。
石原裕次郎さんに誘われて映画の道に入った。早稲田大学入学時代から石原プロで企画制作に携わった。そして自ら「プルミエインターナショナル」という会社を立ち上げた。

独立プロは10年続けば凄いという日本の映画界の中で40年にわたって作品を生み出している。三谷幸喜の映画監督初作品「ラヂオの時間」や矢沢永吉の30年を追った音楽ドキュメンタリー「E.YAZAWA ROCK」も世に送り出した。
「竜二」という映画で伝説の映画人となった故「金子正次」の遺した「チ・ン・ピ・ラ」というシナリオを川島透監督で作り大ヒットさせた。
主演柴田恭兵、ジョニー大倉であった。

今では当たり前のテレビ局とタイアップした初の作品だった。
私は増田久雄さんと川島透がどうしても映画化したいといって来たので、金子正次は自分で制作費を出してやっと「竜二」を作品化、そして封切りの日に胃癌で死んだ。
35才の若さで。そのことに強く胸を打たれたので制作費の四分の一を制作協力として出した「チ・ン・ピ・ラ」は大ヒットしたので出したものは返って来た。

増田久雄さんとはそれ以来の仲であった。
ヨットマンの友人の仲間でもあった。
とにかく永遠の映画青年で故石原裕次郎さんや仲間に愛された。

「再起動」はパソコン用語で“リブート”というらしい。
増田久雄さんは昨年12/1625、東京芸術劇場シアターイーストで五周年記念として「クランク・イン」を上演した。主演は別所哲也さんと新妻聖子さんであった。
別所哲也さんは日本の短編映画を育ててくれる貴重な映画人だ60才から益々活躍する増田久雄さんは、青春時代に聞いた映画音楽を聞いて、青春時代の感動を取り戻し、明日への活力を生んでもらうキッカケになればと語っていた。

上質な名作映画、その音楽の魅力、生の歌声と演奏と映像。
第六回もきっと今年中に上演するだろうから、ぜひ青春時代を思い出しに行って下さい。才人増田久雄さんは60才から、大・再起動をしている。

ヒマだ、ヒマ、ヒマ今日は何すんべえかな〜などといって定年後をブラブラ過ごしている方がいたとしたら、ぜひ再起動のプランを考え行動して下さい。
ゲームでゴルフしたり、釣りをしたり、囲碁や将棋やサッカーや野球をしてませんか。
再起動ですよ、再起動。人間は“動物”です、動く物なのです。
静物になっていませんか。

えっ、夕方家の回りを散歩してるってか、えっ、買い物の手伝いをしてるってか、えっ、ヒマつぶしをどうするか毎日考えているってか。“ヒマ”に“マヒ”しているのだろう。(文中敬称略)

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