早いもので今年も残すところ九ヶ月になった。
三ヶ月はあっという間に経ってしまうから、あと「あっという間」を三回言ったら今年は終わる。
春は終わり多き月であり、卒園式、卒業式、人事異動があり、四月に始まる。
入園式、入学式、入社式、新しい職場につく。
また飛ばされた人あれば飛んで来る人もいる。人生とは不公平なり、平らな道でもつまずくことがあると言う。
ウラミツラミ盛り沢山の悔しい送別会。
あっちに行っても私たちを忘れないでくださいねと、渡された花束を家まで持って帰るヒトは少ない。ヤケ酒を飲みに行ってその店の女の娘にあげてしまうか、どこぞのゴミ箱に捨てる。ゴマスリのヨイショ野郎ばかりが出世しやがってと酒を飲む。
日本語で終わりの事を韓国語では「オプソ」という。
あいつはもう終わった、イコールあいつはもうオプソだとなる。
三月三十一日をもって報道ステーションの古舘伊知郎がオプソになった。
その前にNEWS23の岸井成格と膳場貴子がオプソになった。NHKクローズアップ現代の国谷裕子がオプソになり、毎週土曜日午前十一時半〜十二時の田勢康弘がオプソになった。これが何を意味するかはオトナなら誰でも分かる(?)
言論はオプソとなりジャーナリズムはオプソにされた。
欠けない満月がないように絶大な権力がオプソにならなかったケースはない。
あと九ヶ月を過ぎ2018年になると一気にオプソに向かい出す。
じっと忍従をしていた人間が次の権力に向かって動き出す。これは世の常なのだ。
のんびりと水に浮かぶ水鳥の足は、水面下で忙しく動いている。
韓国語でかき混ぜることをビビンといい、ビビンバという食べ物がある。
むかし流行ったドドンパの兄弟分のような響きがある。
今日から四月、いよいよこの国の政治経済、人間社会はビビンバになって行く。
あのヤロー、オプソにしてやる、そんな思いを持っている人も多いだろう。
私などはその、あのヤローの対象なのだ。
先日久々にビビンバを食べた。グイグイかき混ぜて食べた。
実に旨かった。真っ赤なキムチを一緒に食べると格別であった。
血の色をしたキムチはヒイヒイとキモチを熱くする。
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