牡蠣(カキ・イボタガキ科の貝である。OYSTERと言う。)
今が季節の真最中。日本人は何でもでかいことがいいと思っている。
銀座コリドー街に美登利と言うお寿し屋さんがあって、朝早くから人が並んでいる。お寿しが決して旨い!訳ではない。ネタがでかいのだ。穴子一本がシャリの上にヘビみたにのっている。マグロはシャリの上にでかいへの字としてある。遥か地方から来て並んでいる。本当の江戸前寿しはとても小さく握る。名店は小さい。名人が握ると、握った寿しを置いた時、シャリが少し動く。でっかいところは、ギューギューに握っているのが多い。
米粒と米粒の間にビミョーなスキ間がない。人形町に三友というとんかつ屋さんがある。
この時期バカでかいカキフライ定食2個1080円を出す。限定である。一つのカキフライにカキ五、六個が入っている。ニューヨークのセンターステーション内に有名なオイスターレストランがある。
ここでは日本的でっかいカキは、ランク外というかメニューにない。
ニューヨークのカキは五百円玉より少し大きい円形のものが、ベリーグッドとなる。クラッシュ氷のでっかい上に円形のカキがビューティフルに何重にもおかれて出て来る。私ははじめて行った時、なんだよこんなちいさいカキしかないの、広島のカキみたいの出してよと言って、大失笑された。ブヨヨンとした内蔵的大きなカキがカキと思っていたからだ。ニューオリンズで、友人の写真家がカキを山ほど食べて死にそうになった。
上から下から出るものはすべて出て九死に一生を得た。ホテルの廊下を下痢でピーピーになって、出すものをたれ流しながら、HELP、HELPを声も切れぎれに発した。
二度とカキは食べないと思ったが、カキ大好きで人形町三友のバカデカ、カキフライに行列すると言う。カキで死んだら本望なんて言う。カキの串焼きを一度食したが、これは最高であった。
ずっとむかし写真家浅井慎平さんに連れて行ってもらった。私はカキ大好き人間、カキ入りカレーも旨い。カキとホーレン草炒め、カキ南そばも旨いがやっぱ生ガキがいちばんだ。
昨日深夜カキゴッソリ入りうどんを食べた。生死をかけて食べた。”カキ食えば鐘は鳴らない法降寺”
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