記念すべきパーティーを取り仕切るというのは、その大・中・小に限らず大変疲れきるものである。
例えば10人、20人、30人の結婚披露宴としても、その席順は、偉そうな人はどこから来てくれたのか、御車代は、あるいわご宿泊代は、もしお子さん連れだとしたら、更にそのお子さんが赤ちゃんだとしたら、足の不自由なご老人が車椅子で来たら、料理にお酒は。そして引き出物は、司会は誰に、プロに頼んだらそのギャラは、これが300人、500人となると、とてもじゃないが一人では無理となる。大人数だと結婚式場との打ち合わせが何回かある。がどこまでも心配事は尽きない。二時間半から三時間いかに楽しく、明るくほがらかに。
お料理はご満足でしょうかとなり、ビールにワイン(ウルサイヒトがいる)日本酒は(甘口、辛口を用意)大丈夫か、少し酒が効いてきた人の中には、ローストビーフがないのかと、伊勢エビはどうしたとか言う。(立食パーティーにローストビーフがないと文句が多いらしい)その内に頼んでもないのに手品をやらせろとか、長々と高砂をやるとか、詩吟かなんかをする人も出る。こうなると予定は狂いパーティーの進行はハチャメチャになる。
スピーチを頼んでおきながら(?)いつまで待たせんだ、何!忘れてた、ふざけんじゃないと故野坂昭如先生が壇上に上がり、故大島渚監督にパンチを食らわした。あの有名な記念パーティーみたいになる。パンチといえば世界スーパーフェザー級チャンピオン内山高志選手だ。12月4日その引退記念パーティーは、1000人以上集まった。私がお世話になっている会社のオーナーはじめ社長以下スタッフが見事にこのパーティーを仕切っていた。
何にしろスポーツ界は勿論、各界の著名人、芸能界、歴代の世界チャンピオンが勢揃いであった。フツーのパーティーは、さあお食事をとなり小一時間もすると、ゾロゾロと帰り始める、だが、いい頃合いを見てラップ界のスターが泣けるような曲を絶叫する。
やったあ~、あったと一緒に行った六人の友人が、ローストビーフを大皿に、カツサンド、ハムにソーセージ、お寿しにカラ揚げ、パスタなどなどを持って来てくれた。やっぱりローストビーフは行列でしたと言った。それから一時間半が経ち、ソロソロ帰ろうかと思ったら、太田裕美さんが赤いタータンチックのスカートに赤いニットみたいな服を着て、懐かしの大ヒット曲『木綿のハンカチーフ』を唄い出した。
次々と憎い演出であったので人の数はそれほど少なくはならない。
いままでたくさんのパーティーに出席したが、さすが気配りの人が仕切った見事なパーティーだった。(お世辞でなく)
私も何度か、大・中・小のパーティーを仕切った経験があるが、すべてが終った後の疲労感と言ったら、例えようがない。何かを食べる気力も失いヘトヘトと家に帰り、永谷園のお茶漬けで十分となる。
ところでローストビーフは(?)実は食べ損ねてしまった。誰だ食べたのは。
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