戦い済んで日が暮れて、誰もいない海辺で灰色の冨士山を見ていた。10月31日衆議院選挙が終り、数多くのドラマが生まれた。サーファーに見捨てられたように高波はない。マスクをしたランナーたちが、サイクリングロードを走っている。私から向って右方向は茅ヶ崎へ、左方向は藤沢、江の島へ。マスクまでして走っているのを見ていると、なんだか変てこりんな気持ちになる。指名手配されている人間が、追われ追われて逃げているように見える。昨夜尊敬する老政治家の先生と食を共にした。さて選挙でヨコシマな血が騒いだ人間は誰かとなった。それは竹中平蔵だ。慶応大学名誉教授にして、人材派遣会社パソナグループ取締役会長だ。日本をアメリカに売る男であり、議席を増やした、日本維新の会の影の主役(?)である。小泉純一郎と共に日本郵政を民営化してアメリカに売った。分割された郵政はガタガタにされた。権力闘争の戦略も戦術も未熟な、立憲民主党や、共産党、社民党は、マスコミの情報操作により、大躍進を期待した。それが証拠に敗北するとは夢にも思っていなかったと、福山哲郎立憲民主党幹事長は言った。それはスイーツのように甘い。百戦錬磨で権力を守るためなら、悪魔とでも手を組むと言う自民党から見ると、野党共闘で勝ったつもりの相手は、角砂糖で積み上げられた城を落とすほど楽であった。もし野党が“政策協力だけ”と言って共闘していたら、相当なダメージを受けたはずだ。共闘で大物議員たちを撃破し、勝てなかったところで勝った。共闘してなければ、もっとボロ負けだったと思う。何故、選挙寸前に北朝鮮はミサイルを発射したのか。何故コロナウイルスは選挙寸前に激減したのか。何故菅義偉総理(当時)を退陣に追い込んだか。マスコミの予想に調子に乗った野党たち(立憲民主党+共産党+国民民主党+社民党)は、 “政権交代”とか、閣外協力とかを声高に叫びはじめた。アメリカのCIAは自国の利益追求のためになら何んでも有りの存在だ。北朝鮮に何かしらの約束をすれば、ミサイルという打ち上げ花火はきっと上げる。コロナの感染者数にマジックをと命じれば、日本は何んでもやる。選挙の顔として菅義偉は好ましくないと命じれば何んでもやる。河野太郎は親中なのでNGを出す。アメリカのパシリのような竹中平蔵は、何もかも見切っていただろう。サントリーの新浪 剛史社長に、45歳定年制というアドバルーンを上げさせて波風を起こした。やがて日本はこの道を行くだろう。人材派遣会社には追い風となる。企業は良い人材のみ必要とするからだ。日本維新の会は、IR推進(カジノ誘致)でアメリカの命じに応える。カジノに人が送り込めれば、人材派遣会社にはベリーグッドだ。さらに大阪万博がある。人がたくさん必要でベリー、ベリーグッドだ。パソナグループの本社はすでに、東京から四国に移転している。アメリカは占領国日本を徹底的に食い尽くす。竹中平蔵もナイフとフォークを持って日本を食い尽くす。歴史には絶えず、why何故とか、ifもしもがある。八方美人の玉木雄一郎国民民主党代表は、野党共闘の戦が終ってすぐに、日本維新の会に猫なで声で接近した。公明党は維新の躍進により、自公連立の価値が下がった。10万円一律給付も年収条件付で手を打った。自民党に別れ話を出されたくないからだ。我々国民は税金をゴッソリ納めている。低所得者に10万円を恵んでやる、みたいな気分はすこぶるよくない。誰が格差社会を生んだのかと言いたい。無駄使いの典型のように、アメリカのポンコツ兵器を買いつづけている。(させられている)自民党は安倍晋三が最大派閥の長となった。かつていた闇将軍のようになる。権力者となったお公家集団(宏池会)に対して憲法改正の刃を向けるだろう。日本維新の会、国民民主党はそれを支える。党内抗争が起きるはずだ。河野太郎の父親である河野洋平は党を出た。同じ事があるかも知れない。老政治家の先生はそう語った。いずれにしても日本はアメリカ次第だ。CIAがらみの映画を見過ぎたせいか、イロイロと考えるところがあった。選挙で敗れた人はネバーギブアップで、次のためにすぐに行動して行こう。大乱が必ずある。衆議院議員初当選の林芳正(宏池会)が外務大臣になった。親中派の代表で、安倍晋三の天敵だ。それはひとまず置いといて、10万円位でガタガタ言わずに、弱者から順番にさっさと支給せよと言いたい。税金を取るのは早い! そうだろバカヤローと叫んで、大きな石を海に投げた。ヤバイ! 全然遠くに投げられない。肩がカタカタしているのだ。チクショウと言ってもう一個投げた。灰色の冨士山は黒々とした姿になっていた。この国の未来を見ているような気がした。必死に生きている人間のために、出でよ世の中を明るくする、ヒマワリのような人物。
(文中敬称略)
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