「芸術は爆発だ!」と目玉を光らせ言ったのは、故岡本太郎先生だ。「トイレが爆発したわよ」と言ったのは愚妻である。昨夜11時過ぎ久々に親愛なる友人二人と、映画談義を銀座で楽しんだ。ジョルジオアルマーニ銀座館内において、左官のカリスマ、土のソムリエ、天才の上を行く超天才、挾土秀平さんの作品が、展示発表されている。予約制で入場者は制限されている。午後五時三十分私たちは一階入り口に立ち、中に入り検温、消毒をしていた。と、40歳位の長身の男が、オ、オ、オ、〇〇さんと、私の友人に飛びついてきた。二人はその人が六本木店長をしている時からの知り合いであった。私の友人は服はアルマーニかヴェルサーチ、時計はフランクミュラー、ウブロと決まっている。大手広告代理店にいて大物タレント(海外も)を起用する時の交渉の最前線の役なので、青山とか、コナカとかを着る事は両メーカーには残念だができない。ファッションはその人間を表現しているので、靴からネクタイまでシッカリチェックされる。何しろ相手は大物スターや大物ミュージシャン、大物タレントさんだ。で、いや~お久しぶりとばかり、挾土秀平さんの作品を展示する階へエレベーターに。挾土さんはいらしてますよと言った。銀座店には教育に来ていて、アート部門をまかせられている女性が、10年位前に挾土秀平さんの作品を見て感動して、今回コラボレーションとなったと友人に話していた。エレベーターを出て受付へ。まず記帳をしていると、そこにはNHKの大河ドラマ“真田丸”の演出者クレジットの背景になった作品がある。スバラシイ。マスクをして会場内に入ると、斜め前に長身の挾土秀平さんがマスクしてこっちを見ている。私がマスクを外して、ドーモ久しぶりと言うと、ビックリギョーテン・キーポッポ。エッ、オッ、イヤ~どうもと近づいて来て、名古屋で2年ほど前、仕事をお願いして以来の再会となった。久々に見る作品は、見事アルマーニとコラボレーションしていた。新作を見ると、言葉を失った。鏝(コテ)を使って神の目の世界を表現している。ピカソも、岡本太郎も、いわんや現在の画壇の人間も、到達できなかった作品があった。絵筆と違って、土や砂や、木の特性を使った作品には、絶妙の凹凸があり心を震わせる。一時間ほど挾土さんと語り合い、再会を約束し会場を後にした。詩人でもある挾土さんの作品への想いを書いた詩集をもらった。それとアルマーニのチョコレートを。日々挑戦する人間は輝いているなと思った。もちろんアルマーニのスタッフたちは、上客の友人を最後までエスコートしてくれた。一階に香水コーナーがあった。手のひらに入る位の小さな香水が目に入った。瓶の色がさすがアルマーニと思わせるものであった。女性にこれいくら(?)と聞くと、八万円ですと言った。あっそういいねと言ってビックリした。イナカ者なのであった。その後焼き肉で食事をしながら、私の新作映画の物語りについて話した。友人はいいシナリオならクラウドファンディングで資金を集めると言う。私は熱く語った。肉を焼く火よりも熱く、ずっと作品化したかったシナリオを。いいね、いいね、と私の話にのってくれた。ぜひ作ろうよとなった。目指すぞカンヌ国際映画祭。コロナが発生してから夜の銀座には行っていない。久々に赤い灯、青い灯、資生堂のクリスマスツリーのキラキラ、ピカピカを見ると、血が騒いだ。やっぱりいいな銀座はと三人で歩いた。で、話は“トイレが爆発したわよ”である。ピンポーンと押し、玄関(小さな)の扉が開くと同時に、愚妻がいきなり言ったのだ。トイレを掃除していたら水が詰ってタンクがいっぱいになって、バァーと爆発して、洪水状態になったのよ。へえ~、見たかったなと言うと、バカ言ってんじゃないわよ、セコムを呼ぼうかと思ったが、ポストに入っていた名刺みたいなシールを思い出したの、そこに電話したらすぐに来てくれて、この機器はもう古いし今はありません、今度爆発したらオシマイと言われたわとコーフンしていた。名刺サイズのブルーのシールを見ると、24時間365日対応! ご家族の水道修理、0120-811-995水道局指定店、出張費・見積り無料! このカードで5000円OFF! Tポイントが使えるとかが書いてある。カード各種OKとも。「水ライフ住宅設備」何かあったらご利用してください。見積書には、1Fl・2F3200円と書いてあった。冷蔵庫は古くなり夜な夜なむせび泣いる。洗濯機は使用するたびに強烈に唸っている。テレビの色は劣化している。私も古くなったが、同時に電化製品や生活用品も古くなった。私はこんな状態が好きで、むせび泣きや、唸り音や赤味が強くなった画面を楽しんでいる。愚妻が友人からトースターをもらって来た。これがいろんな機能がありすぎて使いにくい。カンタンなのがよかったのにと思っている。電子レンジは一度大失敗して以来使えない。冷凍ラザニアが炎上したのだ。人間は日々古くなる。そして日々新しくもなる。夢を追わねばならない。夢は心のエンジンなのだ。
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