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2023年1月29日日曜日

つれづれ雑草「どうする」

 「徳久広司」が歌う“北へ帰ろう”というのが好きだ。特に真冬に聞くといい。♪~ 北へ帰ろう 思い出抱いて 北へ帰ろう 星降る夜に 愛しき人よ 別れても 心はひとつ 離れまい……。ギターの弾き語りで歌うのを深夜に聞くと、しみじみすることこの上ない、名曲である。人は傷つき破れると北へ帰る。南に帰るでは歌謡曲にならない。北へ行けば、温かい人の体温が冷えた心を癒してくれるのだ。倉本聰の「北の国から」というドラマの名作も北海道が舞台だから成立した。雪深き大地や山野の中で耐えて春を待つ。一昨日、昨日10年に一度の寒さと、天気予報で教えられたので、10年に一度の厚着をして銀座に出た。スポーツ用のヒートテックの上にもう一枚釣りに行く時のヒートテック、ハイネックのシャツ、その上に厚手のセーター、その上にジャケット。それとマフラーにオーバーコート。スパッツの上に、厚手のズボン。山登り用の靴下であった。重くてふり返ることもままならない。そして重いテーマの話し合いが始まった。三方丸く治める役は私の仕事だが、難問はすぐに解決しない。その日の夜に“北へ帰ろう”を聞くと、北へ行きたくなる。少々の悩み苦しみの時は、南へ行くとよい。長嶋ジャイアンツがメークドラマで優勝した時、辰吉丈一郎と薬師寺保栄が世界タイトルマッチをしていた時、阪神淡路大地震があった時、オウムの事件があった時、私は「うつ」のど真ん中にあった。沖縄に有名なセラピストがいるという記事を読んで、その人を訪ねに行った。会社の同僚がついてきてくれた。やっとこ探してその人に会うと、相談を求めている人たちが、そこかしこで順番待ちをしていると言う。更に相談料は一時間で10万円だと言った。フツーの時なら、バカヤロー人の弱身につけこみやがってと怒鳴っているだろうが、うつな私は“ハカヤローメ”と思う位のチカラしかなかった。沖縄で“フォールーム”という四部屋だけのステキなホテルを経営している、友人の笑顔に会った時に心は救われた。相談料はゼロだ。アロハシャツにバミューダ姿の友人の笑顔は最高のセラピー、ハッピー、オッパッピーであった。北は帰るところで、南は行くところだ。10年に一度の猛烈な雪を見て、愚妻に秋田湯沢の縁者に電話をと言うと、“どってこっちゃない。いつものことだ”と平気であったとか、旭川の友人は“全然大丈夫フツー”とサラッという。北国の人々は強いのだった。時代劇を見ていると、関八州という言葉がでてくる。関東の事だ。武蔵、相模、上野(こうずけ)、下野(しもつけ)、上総(かずさ)、下総(しもふさ)、安房(あわ)、常陸の八州だ。これを取り締まるのが八州廻りだ。関東一円で“畜生働き”(人を殺して金品を奪う盗っ人)故池波正太郎原作の大ロングセラー「鬼平犯科帳」でそう表現している。血も涙もない人非人たちだ。義賊は人を殺したりしない。大金持ちから盗んで貧乏人に分け与える。(盗賊に違いはないが)凶状持ちという奴がいる。スネに傷を持つおたずね者だ。私は一度、遠洋漁業の船に乗る仕事があって乗船して、カメラマンにあれ撮って、あそこから撮ってとやっていたら、写真を撮るなと怒鳴られてカメラを海に投げられた。顔が出たらマズイ凶状持ちが多かったのだ。(今は分からない)マグロの遠洋などは9ヶ月近く帰って来ない。途中あちこちの港に寄港するのだとか言った。凶状持ちの中にはそこで逃亡したりする者も出るらしい。今、日本中を騒がしている、畜生働きの悪党たちに指令を出しているのは、フィリピンにいるとか、「火付盗賊改」の鬼の平蔵こと、長谷川平蔵がいればと思う。90歳の老婆を撲殺するなんて、悪党たちでさえ、あんまりにも酷いと思っているだろう。(思ってネェかな)岸田文雄政権はパペット政権である。広島出身で公家集団といわれた、ハト派の宏池会で育ち出世して、総理大臣となった。しかし戦国乱世を生き抜いた武将たちのような、戦略も戦術も持ち合わせていない。事実上の総理大臣は、官房副長官の木原誠二だ。軽く見てはいけない、人事や政策、事務方担当の官房副長官とは、霞ヶ関にいる800人ともいわれる高級官僚にとって最高の出世ポストなのだ。(殆どが東大法卒)岸田文雄はその振付で動いている。アメリカの命令をすべて飲み込んでいる。かつて日本は神の国、天皇陛下の国といわれたが、敗戦以後アメリカ陛下の国であり、その振付で動いている。パペットとは操り人形のことである。このままでは我々は、アメリカと岸田文雄、麻生太郎一派に殺される。どうする日本だ。NHKの「どうする家康」が歴代大河ドラマの視聴率ワーストワンに向っている。このままだと“ヒトケタ”になるだろう。どうする、どうする、この世はどうするの重いテーマでてんこ盛りだ。私自身どうする、どうするだらけの中にいる。「漂泊の詩人」種田山頭火の詩に、こんな一句がある。「生死の中の雪ふりしきる」豪雪に負けない、北国の人と徳久広司(作詞、作曲)が歌う「北へ帰ろう」を歌いたい。小林旭の「北帰行」も名曲だ。チクショウ負けてたまるかだ。(文中敬称略)


 


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