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2015年9月15日火曜日

「シルバーの話」



あ〜夢も希望もねえ、世の中どうなっちまってるんだよマッタク。
も〜やってらんねえ、こんな気分が充満すると、流行るのは昔も今も川柳だ。
今それが静かな流行となっている。

昨日九時七分伊東行きに新橋から乗った。
キオスクで夕刊紙三紙と週刊誌一冊を買った。ヨイショと座り、まずは夕刊三紙を読む。今朝は朝刊が来ない日だった。
ここでは新聞の話ではなく、横浜を通過したあたりからパラパラと読み出した週刊誌の中で、思わず笑ってしまった川柳を紹介する。

「シルバー川柳傑作選」とタイトルにあるから私たちのことである。
「先ねるぞ 安らかにね と返す妻」なるほど、
「老いるとは ふえる薬と 減る記憶」そうなんだよな、
「マイナンバー ナンマイダーと 聴き違え」ウマイ!
「年賀状 出さずにいたら 死亡説」聞いたことあるある。
「耳遠く あの世のお呼びが 聴こえない」いいではないか、ずっと生きていれば、
「改札を 通れずよく見りゃ 診察券」これはけっこう切ない。
「シルバーだ 銅(どう)にも動かぬ 我が体」これもウマイ!
他にもいいのがたくさんあった。

48才から91才の人までが投稿していた。
まてよ、笑っている場合じゃないとページをめくった。
チクショー若い頃なら、チクショーあの頃なら、チクショーせめて10才若ければと一日中チクショーと思っている。

45才まで手帳も持たず、電話番号は殆ど覚えていたから電話帳も持たず、一日何本打合せやオリエンがあってもメモも取らず、どこへ行くも身一つだったのに、チクショー、チクショーなのだ。つまりはシルバー川柳の対象として生きている。
いいか、プロはな、あっ忘れましたは一つも許されないんだ、なんていっていたのが、いけねえまた忘れちまった。
なんだまた同じこと聞いてとなり、カバンはどんどん重くなる。
不眠症だから熟睡感は一年365日ない。
元旦から大晦日まで半熟卵みたいなのだ。

最後に「目覚ましの ベルはまだかと 起きて待つ」この経験かなりあるもんねえ、なのだ。朝早い打合せの時、目覚ましをかけてそれが気になり起きてしまうのだ。
チクショーといいながら時計の針を見るのだが針は一秒ずつしか動かない。
十秒は意外と長い。ウサイン・ボルトの100メートルのタイム9.79秒(この間の世界陸上)なんてそんなに速くねえかもなどと思うのだ。


シルバーを笑う若者よ、十秒は長いが歳を重ねるスピードは速いぞ、あっという間に三十代、ぞっと思うと四十代、ガチョーンとシルバーまで一気だから一日一日を大切にだ。
どんな大金持ちでもどんな貧乏人も時間は平等だ。

こんな言葉がある。
「酒もやらず、女もやらず、100まで生きたバカがいる」二十代ならまずは遊びたまえ、三十代ならいいものを食べたまえ。
大金持ちのソフトバンクの孫正義、ユニクロの柳井正、楽天の三木谷浩史たちに共通しているものがある。顔相が貧しい。金ばかり追っている人間共通の貧相だ。
彼等が何兆円持っていても命を手に入れることはできない、やがて死ぬ。
そしてあっという間に忘れられる。いい遊びをして来なかったからだ。
良い文化を作ることに貢献していないからだ。

「シンドラーのリスト」という映画の主人公がこんな言葉を遺している。
「金は汚く稼いでもいい、美しく使えば」シンドラーは稼いだ金で、アウシュビッツに収容されていた人間を何千人も救けた。
ユダヤ人の中でシンドラーの名を忘れる者はいない。
わずかな銀貨(シルバー)を手にするためにイエスを売った。
ユダの悪名も忘れることはない。(文中敬称略)

2015年9月14日月曜日

「面白さと後味」



野心と野望、名声、出世、そして肩書と金と金。
アメリカ人を主に形作っているのはほぼそれに尽きる。
“人類”を愛することはない。

殺人、強盗、強奪、大事故の惨劇と死体、銃撃、その決定的瞬間こそビジネスだ。それを生業とするパパラッチがいる。勿論アメリカにとって最大最高のビジネスは戦争だ。
全てはジョブ(仕事)なのだ。戦争はいちばんの公共事業なのだ。

面白くて観た後極上に後味の悪い映画は大好きの一つである。
「タクシードライバー」や「ディア・ハンター」「羊たちの沈黙」などだ。
そこまでは遠く及ばないが、今日的テーマとしてはそれを超えるほど後味が悪い。

先週の金曜日の夜、「ナイトクローラー」という映画を観た。
ニュースで大洪水の被害を見すぎてアタマの中が濁流化した。
一度リセッションするためだ。テレビ局は視聴率を上げるためならスクープ写真がほしい。動画なら高値がつく。

それが残忍で残酷で悲惨なほどその写真を撮った者はテレビ局に高く売れる。
買うか、買わないか、買うならいくら出す、出さなければ他局に売る。
10万ドル、5万ドル、いや15千ドル、これ以上は出せない。
売る者と欲しい者が露骨にやりとりする。

低視聴率のテレビ局の女性ディレクターは2年契約だが、今のままではそれが切られてしまう。なんとしてもスクープ写真がほしい。スタッフに次々と命令を下し、虚勢を張り、厚化粧で年齢を隠しているが、内心は焦りまくっている。
失業の身から一躍スクープ動画の持ち主となった男は、そんな女性ディレクターの心を見破り、揺さぶり、成り上がって行く。アメリカンドリームへの野心と野望に熱えて。

日本のテレビ局もほぼ同じで視聴率戦争のために各局日々消耗戦をしている。
低視聴率にあえぐフジテレビの厚化粧のMC安藤優子を思い出してしまった。
「グッディ」という番組が「バッディ」といわれ視聴率は1%台で、いつ打ち切られるかに追い込まれている。近々消えて行くのだろう。
ついでに大嫌いな木村太郎もテレビから消えてくれたら乾杯だ!
アメリカという国はマネーと祖国を愛すが、永遠に“人類”を愛さないだろう。


さてもしあなたの目の前に人に襲われて血まみれになり、息も絶え絶えとして死にそうになっている人がいる。あなたの手には動画写真を写せるメカがある。
あなたはどう行動するでしょう。
(一)大声で助けを呼ぶ、
(一)携帯で119番か110番にかける、
一)そのシーンを撮って保存する。
その写真に一秒につき100万円とかそれ以上の値がつくとしたら。

2015年9月11日金曜日

「無薬快眠」



テレビ離れが進んでいるというが、やはりテレビの威力は凄いことを知らされた。
八月二日(日)午前十時〜日本テレビ、「誰だって波瀾爆笑」という番組がある。

その中で約45分、片岡愛之助さんと溝端淳平さんが、今話題のショップとして銀座一丁目oluha(オルハ)に来店した。
といっても何日か前に多勢のスタッフで取材ロケをしてくれたもののオンエアだ。

oluha(オルハ)ショップ内には体圧測定とか自律神経診断とかを的確にアドバイスしてくれる睡眠改善インストラクターの國井修店長がいる。
一人ひとりの理想の寝具を提案してくれるのだ。

人気の役者さんとタレントさんが来店した。
片岡愛之助さんが睡眠診断をした。ベッドに横になり、2分間でグッスリとなった。
これサイコー、これほしい。枕と敷ふとん、掛けふとんを体験して絶賛してくれた。

オンエアと同時にショップに問い合わせが殺到した。予約でいっぱいとなった。
いい睡眠を得てない人は実に多い。まず枕が自分に合っていないといい睡眠は得られない。そのためにぜひoluha(オルハ)ショップに来店して診断を受けてほしい。

「無薬快眠」をコンセプトにしているのがoluha(オルハ)ショップ。
睡眠導入剤とかお酒のチカラを借りないと眠れない人は一日も早くご来店を。
「無薬快眠」は羽毛ふとんの本場ヨーロッパでもすすめられている大切な心がけだ。
欧米人は寝具にいちばん投資する。

現在眠りを誘う薬市場はどんどん拡大中、ストレス社会を乗り切るためには、日々の寝具にもっと投資をすべきだと思う。
まぁ〜寝具なんて通販や安い値段のものでいいやと思っている人は、それなりの眠りとそれなりの目覚めしか手にはできない。

いい睡眠といい目覚めは、働く自分への最高のごほうびなのだ。
八月二日から一ヶ月が経った。國井店長の診断の予約はとれやすくなって来ているのでぜひおすすめしたい。あなたの「無薬快眠」のために。



2015年9月10日木曜日

「マイナンバー制度」



知られたくないことはすべて隠せない。超監視社会の制度がマイナンバー制度だ。
一人ひとりのプライバシーは丸裸となる。
その家のルーツや知られたくない過去も丸裸となる。

一人ひとりが使っているインターネットやツイッター、ライン、スマホはすべてチェックされる。過去からさかのぼり土地や財産はいくらあるか、血脈は家族構成は、テレビは何を見てるか、新聞は何を読んでいるか、雑誌は、ファッションは、映画は何を見ているか、レンタルビデオは、整形やエステとかジムはどこへ、毎日何を買って何を食べているのか、車は何に乗ってどこへ行ったか、浮気をしてるか、不倫をしてるか、どこへ泊まって何を飲んで何を食べたか。

友人知人関係は、思想や宗教は、血脈の中に精神的病の者はいないか、病歴は、犯罪や逮捕歴は。夫婦間や家族の間に争いはないか。
一族みんなの通院歴や服用している薬の内容は、飲んでいる場所は、遊びに行っているところでの性癖は、SMかホモかレズビアンか、スワップをしたり変態プレイはしてないか。

異常と正常の境界線はなくなる。
何故ならすべて正常の人間は異常だからだ。
丸裸にされたビッグデータは国民全員が異常とされる。
政治家、経済人、思想家、宗教家、教育者、科学者、法律家、ヤクザ、国家はすべてのプライバシーを手にする。そして国家そのものが世界中の監視下の中にある。
最早SF映画の世界の住民に私たちはなっている。

マイナンバー制度の目的の一つが徴兵制にあるのはいうまでもない。
タッチボタン一つ押せば、第一次、第二次、第三次と徴兵できるシステムが出来ているのだ。“文明はそれを創った者によって滅びる”という。
ネット社会を創った人間はネット社会によって滅びるだろう。
人が人を信用できない社会となった。
マイナンバー制度と戦争法案はガッチリと握手しているのだ。
マイナンバー制度は恐ろしいことと知っておこう。


2015年9月9日水曜日

「朝の楽しみ」


壁の向こうから猫の鳴き声がする。
壁の中からかと思いジッと壁に耳を当てるのだが猫がいる気配がない。
愚妻に、オイ猫の声が聞こえるだろと聞くと、お化け屋敷じゃないんだから、お隣の猫でしょという。

この一週間ほど壁の向こうから確かに猫の声がする。時々大きく鳴く。
おもちゃの猫の声のようである。
ふと忘れた時に突然、ニギャ〜、ニギャ〜と三、四度鳴く。朝早くと深夜に。
怪談話の稲川淳二が好きそうな鳴き声なのだ。

鎌倉に住む私の長姉が寝ていたら、朝足先がヌルヌルするので掛ふとんをとったらなんと子猫が数匹生まれていて、長姉は言葉を失い腰が抜けてしまったことが思い出された。
だが子猫の声でない。

昨夜、正しくは午前一時三十二分、ニギャ〜、ニギャ〜と壁の向こうで猫が鳴いた。
エドガー・アラン・ポーの名作スリラー「黒猫」を読んだ夜のようであった。
ヨシッと思い懐中電灯を持ち出し外に出て壁のところに行き、天地左右上下に明かりを動かした。

足もとにアルミのバケツがあり、その中に遊び終わった花火がたくさん入っていた。
で、そのバケツを手に取った時、ウギョ〜、デケェ〜一匹のガマガエルがバケツの後で私の顔を見上げていた。灯りをあててもピクリともしない。デカイ。
堂々たるガマガエルは仏様の使いだと聞いたことがある(?)。
お前よく来たななどと声をかけるがピクリともしない。

猫はきっとこのガマガエルに向かって泣いていたのだ。
アッチ行って、ギモ゛ヂワルイからと。
朝起きたらもう一度見てみようと思った。
何かいいことがあるかもしれない。いや待てよ、仏様が迎えに来たのかもしれない。
どっちだっていい。雨もまた楽し、朝が楽しみだ。

2015年9月8日火曜日

「大差あり」



雨、雨、静かな雨、激しい雨、無情の雨、雨また雨、走り雨、目茶苦茶うるせい雨。
バケツを引っくり返したようなでたらめな雨。雨、雨の日は予定がみんな狂ってしまう日だ。
一方外に出ると道路にたまっていた汚れがきれいに流れている。
へなへなとなっていた木々がピンピンになっている。
公園の芝生は生き返ったように水玉をたくさんのせて気持ちよさそうだ。
乾いた砂遊びの場はサラサラとしていたが、水をたっぷり含んで、手でつかむと一粒一粒の砂がしっかりとし、その存在が手のひらにザラザラとする。

400人以上いる国会議員の中から20人の総裁選への協力者が現れない。
野田聖子は一人気をはいた。まっ先に協力者として名のり出た尾辻秀久は男を上げた。自由民主党の長老支配が完全に終わった日であった。無力化した青木幹雄、見るも無惨な古賀誠、プライドの欠片もない麻生太郎、谷垣禎一、岸田文雄、根性の欠片もない石破茂。ここで男を上げるかと思っていた小泉進次郎は、まったく声を出さずだんまりを決め込んでしまった。
みんな棚からボタモチが落ちてくるのを待って口を開けている。討論、論争のない政党は利権の分配組織にすぎない。生気のないリーダーが倒れる日を心待つ政治家にこの国の悲しい現実を見る。(一人起つ人を期待していたが)
ドイツのメルケル首相を見ているとこれこそがリーダーだと思う。
ノアの箱舟に乗っていたモーゼたちが向った地はドイツだったのではと思う。
難民たちはいう。メルケルにアラブの主導者になってほしいと。日本国のリーダーと比べると大差がありすぎる。日本という島国にある砂場には指と指の間からサラサラと落ちる一粒の砂のような政治家しかいない。一握の砂にもなり切れない。戦わないことを拒否した人間の名を忘れてはならない。ただ一人立候補した総裁選に、雨、雨、雨が降りそそぐ、この雨が降って地固まることはない。砂上の楼閣だ。

それにしても政界に若い人物が出ない国だ。第二次世界大戦で国際裁判を受けた、日本とドイツの差は天と地だ。一方はEU及び世界のリーダーとなりリスペクトされている。一方は米国の永久子分となりただその後をついて回っている。
野田聖子と尾辻秀久の根性を見て少しだけ希望を感じた。政治家とは議論なのだ。

“義を見てせざるは 勇なきなり” (文中敬称略)