金融機関→地面師→不動産業者→役所の窓口→係員→主任→係長→課長補佐→課長→次長→部長補佐→部長→その上司→その上の上司とぞくぞく役所ルート。
一方では町の有力者→町会議員→市会議員→県会議員→元国会議員のルートが。
その一方で元請けの建設会社→解体業者→産廃業者→下請けの業者→孫請けの業者、裏社会などのルートがあるらしい。伝聞である。
世のため人のため、自分たちの老後のためにと、先祖伝来の土地を売ってある施設を建てた。
私の知人は言われるままにあっちこっちに金を渡した。その額は途方もなく、ん億円を超えたという。
ゴルフにカラオケ、そしてお決まりのコース。
おおむね三つのコースを経て許認可事業の施設はやっとこさ建つ。
大化の昔以来日本国はこうした構図によって成り立って来た。いちばん笑うのは金貸しと金融業者であることは言うまでもない。いちばん怖ろしいのは地面師たちであることも言うまでもない。
「悪い奴ほどよく眠る」「生きる」で黒澤明監督はこの仕組みを描いた。
あれから何十年経っただろうか、この国の在り様は何も変わっていない。
永遠にアナログなのだ。
コンニャク→200万、ういろう→500万、レンガ一ケ1000万。
いずれもピン札の場合でこう表現されているらしい。裏社会は実にネーミングが上手い。
ロッキードの時はピーナッツであった。
今、肩で風を切っている東京都知事は、いずれは何かでやられるだろう。
山吹色の誘惑に勝つほどの良識は持っていない。
役人という組織は食えないコンニャク、食えないういろうなのだ。
それにしてもこの頃、権力に挑む山崎富子のような社会派の骨太の映画が一本もない。
無礼者!オレは不動産屋じゃねえ、とっとと持ち帰れ!と勇ましく芝居がかったことをしていた国会議員のオッサンがいたが、太陽が西から上ってもそんなことは絶対しない。
コンニャクはおでんの代表だが、国民の代表のオッサンは煮ても焼いても食えないのだ。