ページ

2016年2月18日木曜日

「梅干しの夜」



人間は凄い。この大宇宙の成り立ちを見つける。
だが、人間は汚い。利に群がり、利にまみれる。
人間は愚か。クスリに頼り、身を滅ぼす。
人間は弱い。権力に屈し、従順となる。
人間は欲情。サイトで出会い、愛欲の果てに向かう。
人間は恐い。我が子を殺し、親も殺す。
人間は脆い。出世話に先輩も同僚も裏切る。
人間は悲しい。老人は投げ捨てられる。
人間は残酷。果てしなく人間同士戦争する。
人間はズルイ。昨日の味方は今日の敵。
人間は貧しい。名誉欲は終わりを知らない。
人間は切ない。人間は迷う。人間は哀れ。人間は馬鹿。

人間は…、人間は…と書き続けると原稿用紙は不足となる。
否、人間はすばらしいと思えば、人間ほど強くてステキな生き物はない。
不信、不安、不満、不が渦巻くこの世の海峡を人間は逞しく泳ぎ、生きて行く。


二月十一日午後二時十一分まで生きていた我が友が、二月十六日午後一時二十分には骨片となった。自分自身の中にあるであろう涙を探すが、最早流れ落ちるものはない。
もう苦しくはない。もう痛くはない。もうオムツはいらない。

さらば友よ、よく闘い、よく果てた。
人間は必ず死ぬ。この絶対に対して毎日近づいて行く。
人間は人間に何かが出来る筈だ。弱き者のために。
私は私へ落とし前をつけねばならない。
私は恩返しと罪滅ぼしの明日へと向かう。昨夜いつものグラスに冷酒を入れて飲んだ。
それにしても人間とは?梅干しを一つ口に入れた。その味は…。

0 件のコメント: